Kia ora! (マオリ語の挨拶)
国籍:ニュージーランド(NZ、アオテアロア)
氏名:トレース
職業:箕面市国際交流員
趣味:イラスト、アニメ、ビンテージ服
皆さん、are you keeping warm?(英語:暖かくしていますか?)
ニュージーランド(以下NZ)出身の国際交流員トレースです。
先日、硬貨収集家をしている知り合いがNZの古銭を見せてくれました。久しぶりにNZのコインを触れてみて懐かしかったです。各国のお金には、その国独自の大切なシンボルがデザインされていますので、コインをパッと見るだけでその国の文化や歴史を少し味わえます。
というわけで、今日のブログのテーマはNZのコインにある図柄です!
まず、NZのコインを見るとまず気が付くのは裏面にある女性の顔です。
NZはイギリス連邦の一部ですから、イギリス女王のエリザベス2世の顔です。特に興味深いのはコインが作られた年によって、女王の年齢で顔が違います。
では、各コインの表面のデザインを見てみましょう!
2ドル
2ドルの特徴は、Kotuku・White Heron(マオリ語:コテェウク・英語:ホワイト ヘロン)(白鷺)のデザインです。白鷺は日本とNZを含めて色んな国に在来種となっていますが、NZではとても珍しいのでマオリ文化で白鷺が「一期一会の美」と言われています。
1ドル
1ドルの図柄はNZの最も古典的なシンボルである、Kiwi(マオリ語・英語:キウイ)の鳥です!キウイの周りにも、国立植物であるPonga・Silver Fern(マオリ語:ポンガ・英語:シルバー ファーン)(NZに自生するシダ)が描かれています。そのシダは表面が緑色で、裏面が真っ白ですから、英語で「Silver(銀色) Fern(シダ)」と名付けています。
50セント
このコインには、イギリス帝国の海軍士官であったジェームズ・クック氏のエンデバーと言う船と、後ろに富士山とそっくりな山が描かれています。実はこの山がNZの北島にあるタラナキ山で、世界で最も左右対称な火山の一つらしいです。富士山とあまりに形が似ているので、「ラスト・サムライ」の映画では富士山としてタラナキ山が使われたそうです!
20・10セント
この2つのコインにはマオリ文化の伝統的なデザインがあります。
20セントには、Pukaki(プーカキ)と言う18世紀マオリ戦士を元にした木像が描かれています。その木像は1836年に作られ、様々な展示会で使用されてから、現在故郷であるNZのロトルア地方で大切に保護されています。
10セントには、Koruru(コルル)という面の彫刻が描かれています。顔にかぶる面ではなく、ほとんどのコルルはマオリの集会場の正面に飾られていて、各部族の重要な祖先の顔を示しているものです。
(上記の写真提供:(C) Reserve Bank of New Zealand)
プーカキの木像(高さは5メートル以上)
(提供:(C) NPL - DeA Picture Library / G. Sioen / Bridgeman Images)
コインの紹介はここまでですが、少しでもNZ文化の勉強になりましたか?
日本でかなり現金主義が強いのはびっくりし、初めて日本に来たとき、1円玉が日に日に余っていって使い道が見つからなかったです。でも、穴が空いている5・50円玉がかっこいいと思ってほしくなりました。
NZでお金を払うとき、現金よりカードをタッチで払うのが一般的になっています。そうなると、細かい現金が少なくなって、バスで20ドル札で払おうとすると運転手さんから断られた経験があります(おつりがないため)。そうならないように、日本にあるコインの出し入れができるATMをNZに輸入してほしいです!
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箕面市はNZとメキシコと姉妹都市関係があり、国際交流員の私とオーランドさんがそれぞれの国の文化を紹介しています。
それでは、Meri Kirihimete(マオリ語でメリークリスマス)!
クリスマス・トレース
(今月2日の箕面市農業祭で撮った写真)
< コインを集めたいモミ~