箕面市は8月26日(月曜日)、職員を対象に行う「人権セミナー」の一環として、日本財団パラリンピックサポートセンターが主催するプログラム「あすチャレ!Academy」を開催しました。
「人権セミナー」は、職員が自己の業務が、市民の人権と密接に関わっていることを正しく理解し、豊かで鋭い人権感覚をもって業務を遂行する力を養うことを目的としており、毎年約30 種類のセミナーを開催しています。
「あすチャレ!Academy」とは、パラリンピックやパラスポーツを題材に障害者のリアルを当事者講師から聞き、体験を通して障害者と健常者のコミュニケーションを学ぶ、ダイバーシティセミナーです。
講師の原口淳さんは、先天性の視覚障害(全盲)があるブラインドサッカー選手で、兵庫県のクラブチーム「兵庫サムライスターズ」に所属し、2020年の東京パラリンピック出場をめざしています。一方で、学校・企業を対象に年間約170回の講演会を行う講師としても活躍しています。
セミナーは、障害やパラスポーツについて学ぶ「レクチャー」、実際のサポートやコミュニケーション方法を学び、体験する「コミュニケーション体験」、学んだ事を生かし、実行に移す方法を受講者同士で共有する「グループワーク」の三部構成で行われました。
「レクチャー」では、パラリンピックの起源やパラスポーツ選手へのインタビューなど、障害のことや選手の日常生活が語られる場面が多くあり、参加者は、原口さんや他の選手 の話に真剣に耳を傾けていました。
(障害について学ぶレクチャーの中で行われた、目を瞑っての自己紹介のようす)
「コミュニケーション体験」では、2人1組のペアとなり、視覚障害者役は、視覚の無い状態でイスに座る、健常者役は、視覚障害者役をイスへ誘導するといったワークが行われました。視覚障害者役の参加者は、視覚のない状態でイスに座ることの難しさを体験し、健常者役の参加者は、事前の声かけなど、普段とは違う動作と配慮が必要であることを実感していました。
(イスへの誘導を促しますが、普段は行わない動作なので、難しい!)
(視覚障害者役として、おそるおそるイスの感触を確かめる職員。)
「グループワーク」では、車イスに乗った人とデートする場合、水族館・映画館・パラスポーツ観戦の中のいずれに行けばよいか、というテーマでワークが行われました。参加者は、お互いにとって、ベストの選択肢はどれかを真剣に考えていました。
(デートのプランを考えています。ユーモアのあるテーマにもかかわらず、皆さんの眼差しは真剣でした!)
講師の原口淳さんは「参加者がとても積極的であったので、活発なセミナーとなり、私も楽しい時間を過ごすことができ、嬉しく思います。パラリンピックまであと1年となりましたが、このセミナーを通して、参加者の皆さんが、来年の大会を盛り上げていくきっかけになれば幸いです。また、私自身プレーヤーとして、さらなる高みをめざし、ブライ ンドサッカーの認知度の向上・普及活動に力を注いでいきたいと考えています。」とコメントしました。
参加した箕面市職員は、「パラスポーツ選手のインタビューなど、障害者の「リアル」がよくわかる説明であったので、興味を持って知識を深めることができました。また、コミュニケーション体験があり、障害者のかたが健常者に対し、どのような接し方を望んでいるかを、身を持って知ることができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。」と話しました。
<モミジーヌもパラリンピックを全力で盛り上げるモミ!