歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

夏が終わろうとして足掻いている…かのようだ。

2019-08-31 | 映画
見上げても青空はなくて、ただどんよりと雨雲が広がっている。
風はなく腕に湿った空気が絡みついて身体を重くさせている。
僕はいつもより30分ほど早く起きて仕事場へ向かう。電車の中には僕と同じようにスマホ片手に忙しげで昨日の出来事を確認して安心し切った顔が溢れてる。
何事もなかったことに安心する日々は退屈さ宝庫。そう、宝物の山。ハラハラドキドキは身体に悪いとばかり緩んだ心が正義なのだ。無知であることが普通になってしまったんだ。そして、正義をかざし、普通じゃない意見を吐く者を責め立てる。狭い部屋に集団で過ごす時間が多くなればなるほどに正義は威力を増す。支配したい者と支配されたい者は似た者同士で仲良くやればいいんだ。
でも、僕のことは放っておいて欲しい。
頼むから…





雨が上がって空を見上げて、歩き出す。

2019-07-25 | 映画
仕事場にいかなくなってしまった。
意味はなくはない。
しかし、これなんだよ!と言う理由はない。ただ、足が向かない。
同じことの繰り返しが嫌な訳でもない。
ただひたすら面倒くさいだけなんだろう。

人と人との縁は大切になさいよ!

口を揃えて誰もが言う。
そんなこたぁねぇよ。と、心が呟く。
そんな声に静かに従っている。
それだけなのだ。

寂しくないの?

君はそう言う。
大きなお世話だ!
僕は怒ったように言う。
またもや傷つけてしまったようだ。

期待に胸を膨らませて待っていても
いいことは皆無だ。
期待に応えなくてはならない
そんな義務はないはずなんだが…。




雨は友だち。

2019-07-16 | 映画
日照時間が昨年に比べてて異常に少ないらしい。
気分は最悪。
と、書きたいところだ。でも、気分は悪くない。
窓から雨を眺めていると、落ち着くんだ。
血液も、沸騰しそうな昨年の今頃と比べたら最高。
何かと比べて、いい、とか、悪いとか、
そんなことは言いたくない。
 
黄色のゴムの長靴を自慢げに履いた子供が水溜りで雨を蹴り上げたりして、転ばぬように心ひそかに祈ったりする。
それも、雨降りがなければできない。
 
嫌な事ばかりじゃないんだし。
かと言って楽しい事ばかりでもない。
ほどほどに幸せ?なんてことはまして皆無だ。
だから、この雨を褒めてやれよ。
 
いつでも何処かで誰かが幸せを感じたりしてる
のだから。
 

夢が思い出せなくなっている。そんなつまらないコトに気付いて

2019-06-04 | 映画
眠りなど欲しくはない。
できればズーと起きていたい。
別にやるコトが多いからではないのだ。
ただ、いつまでも君を見つめていたいからなんだ。四六時中見つめていたいんだ。
とびきりの笑顔を持ち合わせているわけでもない。誰もが振り返ってしまうほどの美しさなどありはしない。でも、どんな時でも僕を見ていてくれるからなんだろう。
だからといって大好きでもないんだ。とてもウザくて、憎まれ口を叩いて追い払う事もしばしばで、口を聞きたくない時も星の数だけあるのにだ…
なのにだ。
見つめていたい。
ただ、ただ見つめていたいんだ。
穴のあくほどにだ。
 
 

ビル・エバンスのピアノが聴こえてたあの頃は…

2019-05-17 | 映画
jazzが若者の特権意識の先頭を走っていた。
暗いジャズ喫茶の片隅で貧乏揺りでリズムをとる振りをしていたけれど、遅いテンポだと合わなくなる。帳尻を合わせる為には困惑した振りで貧乏揺すりをやめなくてならない。でも、リズムが余ってしまったことの戸惑を気付かれないようにしなくてはならなかった。そんな薄いプライドと狭量な感性の中でビル・エバンスのピアノは最も合わせにくく美しい旋律に圧倒されてしまった僕はこれはjazzではない。と、突き放すことで友人たちから優位性を示そうとしていた。
全く呆けた話しだ。
 
「ビル・エヴァス。タイム、リメンバード」
を観た。彼の51年間を親類縁者、バンドメンバーなどが彼についての良き話しをする映画だった。悪口はほとんどない。口を揃えて褒め倒すのだ。しかし、実態は良い事柄だけではないはず。そんな思いを頭の隅から消し去ることができずにこの映画を見続けた。そして、誰だかは忘れたが、「彼はワガママで自己中心的で厄介な奴だった。」とのたまったのだ。そのはずなのだ。あれだけの音楽を残すには人生の大半をピアノに注ぐしかない。大切な人間を、その殆どを自殺で亡くしていれば喪失感は計り知れない哀しみで埋め尽くされていただろう。
美しさの源泉は美しさではなく、哀しみだったんだろ。
自分自身を支えているものは他者ではなく、後悔と懺悔。モチベーションなど糞の役にも立ちはしないのだ。自分自身を支えるのは哀しみだったんだろう。
 
誰かが言ってた。
長い時をかけての自殺なのだ。
彼の死は…
 
しかし、50枚ぐらいか?彼のレコードは。
僕はその内の2枚を持っている。
そのレコードを聴くたびに思うだろう。
 
なんて美しいのだ!と、