歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

キユーバの空と海はあんなに碧のだろうか…

2017-08-14 | 映画
パパ・ヘミングウェイの真実。
そんなタイトルの映画を観た。
アメリカ人はどうして彼が好きなんだ?そんなことをもう一度考えてみることになってしまった。
人に対する想いが何らかの障害があって通じなかったり。そう、恋い焦がれる相手に呆気なく袖にされたりするとき、人は文書を書くんだ。
対峙する相手に自分が欲しい答えを言わせるまで何度でも問うのだ。そして、書き綴るのだろう。詰まらなくて哀しいことだ。自分自身で納得していればいい。なかなかそうはいかないんだ。生きていくと言うことはね。一人で生きていればいいじゃない。しかし、寂しくて生きていけないんだよ。多分。そう、僕にしてもこれだけ歳を重ねたって、一人ぽっちだと痛感したことは、ほんの数回しかないんだ。

パパヘミングウェイの苦悩はなんだったのか?
この映画はそれを教えてくれるんじゃないか…そんな浅はかな想いで観た僕が間違ってたわけだ。

誰もがそうだけれど自分の過去に脚色をして生きてしまっていて、その嘘を気づかない内に信じてしまう。それが忘れられてしまえるただ1つの方法なのだから。普通はそうなんだが、彼はそれが出来なくなってしまった。59歳にでもなれば気付くよ。それはそうだよ。僕でさえも悔やまれて仕方のない事を山のように抱え込んでいる。いいコトも悪いことも…それから逃れるには許してくれる人が必要で、その人の言葉が必要なんだ。しかし、そうはいかない。
そしてもう1つの方法は何もかも全て下呂することなんだ。散弾銃で自らの腐った頭を吹き飛ばす勇気があるんなら、それぐらい平気なはず。

でも、彼はそうしなかった。
60歳を超えたって楽しい事は山ほどあるのにさ。
でも、かっこよくはないんだ。

しかし、カッコ悪いことは、なんてカッコいいんだ!そんな言葉もあるんだよ。

まあ、どうでもいいけれど。愛されてばかりいると、猜疑心ばかり発達しちまう典型的老人嫉妬症候群なんだろう。

僕はもう少し、その嫉妬症候群とやらを見極めながらも楽しもうと思うんだ。