みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

七月歌舞伎座夜の部『山吹』『天守物語』

2006年07月30日 | 歌舞伎
 玉三郎さんによる泉鏡花強化月間(withおもだか屋&海老蔵)の7月歌舞伎座。帝劇の帰りに、立ち見覚悟で幕見に並んで見てきました。幸い『天守物語』は座ってみることができました。立ち見は5年ほど前の『末摘花』(勘三郎さんの末摘花に玉三郎さんの光源氏)以来。さすがに疲れました・・・^^;

『山吹』
 幕見だからでしょうか?!でも幕見も何回もしていますが、台詞が全く聞こえてきません・・・。注意深く聞いているのですけど、それでも全然聞き取れなくて・・・。特に藤次の声が・・・。ずっと立っていたので疲れる→聞こえない→分からない→疲れる・・・の悪循環にはまり・・・
 疲れましたが、それでも不思議で美しい雰囲気を味わえました。話は難解でしたが・・・。笑三郎さんの縫子はとても素敵でした。段治郎さんは、歌舞伎座ではかなり珍しいシャーロック・ホームズのような洋装でした。珍しいものを見ました・・。(大正時代の話です。)


『天守物語』
 こちらは映画で何度か(レンタルでですけど・・・)、そして3月末の朗読会で玉三郎さんおひとりによる『天守物語』を鑑賞しました。(その時の感想の記事はこちらからどうぞ)歌舞伎を見始めてから=玉三郎さんのファンになってから念願の生舞台『天守物語』です。
 舞台はやはり幻想的で、最初の“釣り”の場面から非日常・間界な世界に誘い込まれます。簑を纏った富姫さまは美しすぎます。「案山子から借りてきたのだよぉ〜」「誉められてちと重くなった。」色っぽい・・・。幕見なので、オペラグラスで見つめっぱなしです・・・。富姫は間で幻想的な存在でありながら、お百姓さんのこと、武士のことなどリアリスティックに見つめている存在でもあると思いました。
 前半は亀姫たちとの楽しい場面。亀姫は春猿さん。赤い振り袖が可愛いです!!首などちょっとグロテスクだったりしますが、舌長婆(門之助さん)の長い舌で首をなめ回すシーンは面白いです。亀姫との関係は、ちょっと妖しくもあるけど、とても面白かったです。

 そして後半は図書之助(海老蔵)との恋模様を描きます。富姫の「涼しい言葉だねぇ」「帰したくなくなった・・・」という言葉に相応しい海老蔵の図書之助です。麗しいし、綺麗!!!いつも感じるような台詞の違和感などはあまり感じませんでしたし、とてもぴったりでした。
 二人の目が見えなくなってから、死を決意し、そして再び目が見えるようになり明るくなるシーンは、ものすごく幻想的で綺麗でした。
 非人間的世界と人間世界の交わり、不思議さ、美しさを感じた『天守物語』でした。朗読公演では、鏡花作品の言葉の美しさを感じ、今回のこの舞台では、視覚的な美しさも感じることができました。また原作を読み直してみようと思います。(『山吹』も読まないと・・^^;。)

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』

2006年07月30日 | ミュージカル
 去年から待ちこがれていた帝劇ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』7月29日マチネVISAカード貸切公演に行ってきました。席は一階Q列45。下手の通路側です。役者さんが一番よく通るところは同じブロックの反対側でしたが、かなり楽しい席でした

<注*以下ネタばれ有り!!>

 日本初演ということで、極力真っ白な状態で楽しみたい!!と思い、ネット等で情報を得るのは控えていました・・・。ただ、通路にいろんなものが通ることは知っていましたが(笑)この舞台楽しすぎです!!!劇場のロビーの天井からもコウモリ君がパタパタと飛んでいたり、アナウンス(日によって違うのかしら?この日はアルレード役の泉水君でした。)もお化け屋敷とかディズニーランドのアトラクションっぽい!!もし万が一、バンパイアに遭遇してしまった場合の注意点とか・・・。かなり楽しすぎる〜!!
 1幕は、動きらしい動きはほとんどないけど、2幕はノリノリ!!!雰囲気を楽しめ!というノリ(笑)ツッコミどころ満載ですが(苦笑)楽しみましょう!!

 山口さんは相変わらず素敵な歌声最初、トート閣下みたいだなぁと思いました。が、次に入浴中のサラの元に現れた時の登場シーンにびっくりしました。
まるで紅白歌合戦の●川●一のような装置じゃないかと・・・(ゴメンナサイ)
 トート閣下の羽根つきゴンドラのような衝撃的(笑撃的?!)登場シーンに笑いをこらえる私・・・。コウモリを意識しているんだろうけど、グライダーみたいなんだもん・・・。あれ、もうちょっとどうにかなりません?!(^^;。ついでに2幕でもその装置(?!)で登場した時はさすがに笑ってしまった・・・。手足の角度も相変わらずですが・・・・(苦笑)でもダンスシーンは激しいダンスでなく安心して見ることが出来ました。(←貶しているわけではありません。愛しています!!)
 山口さんは予想よりも登場時間が少なかったけど、マントは似合うし、歌声は素敵だし、ソロもあるし、何よりもかっこよいし素敵!!!最高でした!!笑ってしまうところもあるけど、この舞台自体コメディだからまあそれもOKかなと思います(笑)

 市村さん演じるアブロンシウス教授ヴァンパイアの研究をしています。もうね、市村さん最高ですよ!!!友達3人と一緒に行きましたが、終演後は「市村さんと吉野さん最高!!!」と!客席いじりもそうだけど、なによりも市村さんが楽しんで演じているというのが伝わってきて、見ているこちらもとても楽しかったです。やっぱこの人いいわ!!1幕で殴られた後に貼った後頭部の絆創膏がキュート!伯爵のお城で、棺桶を見つけた時の格好!すべてがキュートすぎます!!!私、同じブロックの反対側の通路側席だったら市村さんとハイタッチできたのになぁ・・・。でも近くで見られたからいいや。
 教授の助手の泉水君ですが、かわいかったです!私は彼のマリウスは見ていませんので、『ミス・サイゴン』のトゥイのこわーい表情の役しか見たことがありませんでした・・・。市村さんに「1・2・3・・・・3だよ、3!!」とツッコミを入れられているところがツボ最後は「あれあれ〜!」でしたが(笑)
 サラもWキャストで、この日は劒持たまきさん。お風呂シーンは思っていたより多かったですけど(笑)綺麗でしたし、素敵でした!!
 佐藤さんと阿知波さん所々、テナルディエっぽい!と思いました。あれよりはかわいいけど(笑)駒田さんの役は、市村さん以上に本人とはかけはなれた格好になっています。気持ち悪いけど面白かったです。市村さんの次に笑いをとっていたかも。

 そして、ある意味山口さんや市村さん以上に心に残ったのは吉野さん!!!山口さん演じるクロロック伯爵の息子のヘルベルトの役です。吉野さんはきっとヴァンパイアの役が似合うんだろうなぁと想像していましたが、想像以上!!!そして・・・
お尻が印象的でした・・・(笑)
 まさか、あんな風に迫るシーンがあるとは。教授たちが伯爵に案内される時から妖しい!!妖しいけど面白い!!!もうなんて麗しい親子なのでしょう!!舞踏会でサラの手を引くところも妖しい!そしてダンスのキレは最高でした!!

 物語というよりも、舞台のノリを楽しめるミュージカルです。ほんと楽しかった!!!私は通路側でしたが、役者さんが頻繁に通るところは同じブロックの反対側でしたが(^^;。でもヴァンパイアに脅され(2〜3回)、ふつうにびっくりしました(笑)で、フィナーレは客席もノリノリ!!この時も近くに禿頭のヴァンパイアがいました(笑)そして最後のかの方の度アップにもびっくり&爆笑です。2幕をもう一度見たいなぁ〜。

 終演後は、貸切公演の挨拶がありました。市村さん、いきなり山口さんに十字架を見せ、怯える山口さん(笑)市村さんは「三井住友VISAカードのみなさんは、こんなにミュージカルがお好きで!」とかひたすら「三井住友VISAカード」の宣伝をしていました。一方山口さんはマントから、VISAカードのポスターを出しました。(ここで場内爆笑。)そして牙をつけているから喋りにくいという設定なのか、こもった声で「ほぉんじぃつはぁ〜、おーこぉしぃくださってぇ、まーことにぃー、あーりがとぉございましたぁ〜」というご挨拶。涙出るほど笑わせてもらいました(笑)山口さんのまともな挨拶を聞いたことがありませんが(苦笑)でも山口さんの舞台挨拶にはいつも楽しませてもらっています!!!本当に楽しい公演でした!!
 あとパンフはまだ舞台写真はなく、稽古風景の写真のみですが、(海外の舞台写真はあるけど。)、リンゴを食べている山口さんと市村さんのショットに和みます!!!