みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

『ジーン・ワルツ』

2009年06月10日 | 本・マンガ
海堂尊/著

 『ジェネラル・ルージュの伝説』に引き続きこちらも読了。この作品の主人公は産婦人科医・曽根崎理恵。人工授精のエキスパートである彼女の元に5人の妊婦が訪れるが、代理母出産に手を染めているという噂もあり・・・・というストーリー。

 海堂作品は、どの作品においても、現役医師である作者が、小説という手法を使っていろいろなことを訴えていますが、これは今までの作品よりも社会に対する訴え(言葉を悪く言うと毒を吐いているというか)というものを感じました。これは読む人が女性か男性か、出産経験があるかないか・・・・などでいろいろ感じ方も変わってくるでしょうね。自分はまだ結婚も出産経験もないし、まだピンとこないところもあるけれど・・・将来的に子どもを産みたいか産みたくないかと問われれば産みたいと思っているので、参考までにふむふむ・・・と思いながら読んでました。
 これを読んで、こんな風に今まで五体満足で生まれて、今こうして元気に生きることができているということが奇跡的なことなんだよな・・と。自分の両親に感謝。逆に子供を望んでいても恵まれない夫婦がいる一方で、何も考えずに子供を産むだけ産んで、虐待したり身勝手な親もいる・・・そんな問題についても考えさせられます・・・。

 とはいえ・・・そこにいた全員一斉に産気づくのがアリ?とかつっこんでみたり・・・。あと理恵が取った行動は・・・かなり引くようなところもありましたが、彼女の講義を聴いたら、きっと自分の命を粗末にするような人も、自分の子供や他人の命を粗末にするような人は減るのではないのでしょうか・・・。
 さて、もし自分が母親になる立場になったら・・・これを読み返すと後ろ向きになってしまいそうですが(苦笑)、どう感じるのだろうか・・・。その前に・・・結婚も出産も一人じゃできないよねと自分に問いかけるのです(爆)