みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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私の好きなことを綴っているブログです♪

『楽園』

2010年10月15日 | 本・マンガ
宮部みゆき/著

 先日読み終えた『模倣犯』の続編ではないけれど、関連作品ということで、こちらを読みました。『模倣犯』ではルポライターとして事件を追っていた前畑滋子が主人公。12歳の息子の等を交通事故で失った女性から、等が描いた絵についての調査を依頼される・・・。
 『模倣犯』の続編ではないけれど、事件に関わった人物が滋子以外にも出てきますし、等が描いた不思議な絵のうちの一枚であるあの“山荘”の絵など関わりがあります。でも、それが本筋ではありません。家の床下に眠っている女の子の死体。しかも実の両親によって手にかけられて16年も床下に埋められていた・・・・。娘の茜を殺して埋めた犯人は両親というのはすでに分かっているけれど、(きっとどうしようもない不良だったからだろうと想像はつくのだけれど)なぜ殺して埋めていたのか、そしてなぜ等君がその光景を見たのか?どういう繋がりがあるのか?ということが分かったラストはすっきりしたけれど、では等君がなぜあの“山荘”を描いたのか?ということが疑問に残ってしまった・・・。(というか気になる・・)

 タイトルはなぜ『楽園』なのだろう?と思いながら読んでいましたが、読み終わると「楽園」とは何だろうと思ってしまいました。
 
 物語の内容はこちらも重いですが、最後は少し救われた感じになりました。