みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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『心とろかすような-マサの事件簿』

2010年12月26日 | 本・マンガ
宮部みゆき/著

 『パーフェクト・ブルー』に引き続き読んだ元警察犬のマサが主人公の続編です。こちらは短編「心とろかすような」「てのひらの森の下で」「白い騎士は歌う」「マサの留守番」「マサの弁明」が収録されています。長編の『パーフェクト・ブルー』も面白かったけれど、こういった短編もまた面白いですね。

 表題作も面白かったですが、個人的には「マサの留守番」が一番のお気に入りのエピソードです。留守中に起きたある事件に関してマサ一人で(一匹で)聞き込みをします。動物同士のコミュニケーションはあるとは思いますが、そのあまりにの高度なコミュニケーション能力は「流れ星銀」並であります。(人間が気がつかないだけなのかもしれませんけどね)そして動物虐待や少年犯罪などのことを絡めながらも楽しめる話ばかりなので読みやすいですね。

 今まで読んだ宮部さんの作品(『火車』『模倣犯』)の中でも犬がちょっと出てきますが、それを読んで、「きっとこの人は犬が好きなんだろうな」と思ったのですが、『パーフェクト・ブルー』とこちらを読んで、やはり宮部さんは犬が相当お好きなんだろうなと思いました。