みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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『レ・ミゼラブル』

2012年12月27日 | 映画(DVD含む)
 25日に公開を待ちわびていた『レ・ミゼラブル』を見てきました。キリスト教色が強いし、ある意味クリスマスらしかったでしょうか?ということで、自分へのプレゼントは貯まっていたポイントを使って、無料鑑賞です(笑)『オペラ座の怪人』『マンマ・ミーア』に続き、自分が見たミュージカル舞台が映画化になるのは、やはりうれしいものです。もちろん・・・生の舞台のほうが素晴らしいのですけどね(笑)『レ・ミゼラブル』もいつか映画化してほしいとずっと思っていたので、ついに!という感じです。レミゼは、自分にとってはオペラ座とどちらが一番か?!と争うミュージカル作品です。

以下、ネタバレもありますので、ご注意ください。(後日追記あり)

【あらすじ】レ・ミゼラブル - goo 映画より引用。
19年の服役後、仮釈放となったジャン・バルジャン。彼は宿を借りた司教の家の銀器を盗むが、司教はバルジャンを許し、バルジャンは実も心も生まれ変わることを決意する。8年後、彼は市長にまでなっていた。バルジャンはファンテーヌという娼婦と知りあい、彼女の娘・コゼットを里親から取り戻すと約束をする。しかしある刑事の出現をきっかけに、彼の過去が暴かれることとなり、彼は自分の正体を告白し、コゼットを連れて逃亡する…。


 日本語版ミュージカルは数回見ていますし、CDも聞き込んでいますが(山口祐一郎版)が、英語版はCDでもチェックしていなかったので、英語の歌詞で通して見るのは初めて。ロンドンの新演出舞台はちらっとネットで見ましたが、冒頭の「囚人の歌」では労働している場所が変わっていたのは、映画でも同じ。中盤の歌の順番、細かい話の流れが少し変更になっていましたが、世界観を崩すほどではなかったですし、この程度の変更ならOKかな。

 飢えた妹の子どものためにパンひとつ盗み(脱獄も繰り返しでしたっけ?)19年も牢獄にいたジャン・バルジャンの物語は有名ですし、度々映画化もされています。リーアム・ニーソンがバルジャンの映画も良かったけど、最後が中途半端でしたねぇ・・・。ニーソンは大柄だし、バルジャンにぴったりなので、歌えるならぜひやってほしい(笑)このミュージカル映画版キャストを知った時も、バルジャンのヒュー・ジャックマンとジャベールのラッセル・クロウは、むしろ逆でもいいのではないか?と思ったくらい。逆も見てみたいけど、ヒューのバルジャンは父性に満ち溢れていてとてもよかったです。
 そのほかキャストもまあまあ。全員口パク(歌は別に録音)ではなく、ライブ撮影だったそうです!すごい!アン・ハサウェイも歌は上手かったし、『マンマ・ミーア』ではソフィを演じたアマンダ・セイフライドはもちろんよかった。今まで見たコゼットで一番よかったよ!マリウスは、まあまあかしら。アンジョルラスはカッコイイ。テナ夫妻は、汚らしさと胡散臭さがよかったですね(褒めてます・笑)

 物語も曲も知っているものなのですが、やはり何回見ても聴いても感動しますし泣けます。既に冒頭で助けてくれたのに裏切った司祭様に銀の燭台を与えられて生まれ変わる決意をするというシーンで既に泣けてくるのです・・・。映画は舞台とちがって、風景や建物がとても綺麗だったり、(その冒頭でバルジャンが生まれ変わることを決意した山の上の教会とかすごい!)逆に汚さもリアルだなと思いました。舞台もセットや照明などを使った場面展開(テンポも)がとても素晴らしいなと、今回の映画を見て改めて思いました。

 演出(物語進行)も舞台と少しちがっていましたね。コゼットを引き取った後に二人で「らーらーららーららららーー♪」と仲良く消えて舞台転換ではなく・・・追われてという展開だったり、(私自身が、山口さんの愛情あふれるこの歌が好きなんで、なくてちょっと残念だった)、「ABCカフェ」~「ワン・デイ・モア」あたりや「オン・マイ・オウン」にかけての流れがもう入れ替わっていたり、マリウスの手紙をエポニーヌがコゼットの家に持っていくのではなく、コゼットが手紙を置いてそれをエポニーヌが持って・・・最期に手渡すところでは、「ええ・・・じゃあ、どうやってバルジャンがマリウスの存在を知るのか?」と疑問に思いましたが・・・ネタバレになりますが、エポニーヌが亡くなるときに手紙を受け取ったマリウスがバリケードからガブローシュを使いに出して手紙をバルジャンに渡します。まあ、このあたりの変更はまあ、アリでしょうか?!
 そのほか映画ならではのシーンは、ジャベールがバリケードでバルジャンを探す、死体に祈る・・・というのもありましたが、映画はさらにそこで人間らしさが増していました。ガブローシュに勲章をつけてあげるのです・・・ここがよかったなぁ。けど、自殺のシーンは、以前見た今さんのほうが狂気じみていてよかったかなぁ・・・。うん・・いや映画も悪くはないんですけどね。
 あとは感動の涙が止まらないラストのバルジャンが天に召されるシーン・・・お迎えはファンティーヌのみ・・・感動するのですが、「ええエポニーヌがいないよ!!」とツッコミも心の隅でしつつ・・・。

 けれど、このラストシーンは、とても感動しました。もちろんいつも舞台では感動します。後半は、「彼を帰して」からほぼ涙が途切れないのですが・・・。重荷から解放されたのだなぁ・・・でもコゼットのことをちゃんと幸せにしたのだなぁ・・・と。ここは、それがより強く伝わってきて感動しました。

 1年の最後に見た映画は、感動!そして満足!!の映画でした!!!ああ、でもこういうのって、見ながら歌いたくなるんですよね~(苦笑)