ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック・ベストアクト番外編

2008-08-06 22:49:56 | フジロック
超個人的フジロックベスト5も残すところ第1位と第2位のみとなりましたが、ここで敢えて休憩というか、番外編というか、ちょっと肩の力を抜いた、フジロック何でもベスト5を!

まずはベストアクトで惜しくも圏外とさせていただいたアーティストを5組。こちらは順不同。
・CSS
・TRICKY
・SEASICK STEVE
・JANET KLEIN
・THE VINES

観れなくて涙を飲んだアーティスト・ベスト5
・1位:THE NEW MASTERSOUNDS
・2位:LEE “SCRATCH”PERRY
・3位:MICE PARADE
・4位:THE GO!TEAME
・5位:MY BLOODY VALENTINE
ニューマスターサウンズは観たかったです。でも通行止めにあい、気持ちが折れました…。

ライヴ以外で良かったことベスト5
・1位:ロータス・カフェでフジロック談義!
・2位:ホテル
・3位:前夜祭初参加
・4位:ミラーボールランド
・5位:CABARET FIESTA
ある意味、私にとってメイン・イベントでもあったこのフジロック談義! ロータス・カフェで今年のフジについて熱く語り合う。普通のことかもしれませんけど、私にとっては本当に価値あるひと時でした。ホテルについては近年苗プリが取りづらくなり、久々に会場から徒歩圏内に泊まれたことが嬉しかったです。やっぱり楽ですね~。前夜祭はそれ自体が楽しいというより、お祭り騒ぎの中、明日からの3日間に想いを馳せるというゴージャス感が最高でした。

逆に残念だったことベスト5
・1位:CSSのサイン会に行けなかった…
・2位:ドラゴンドラに乗れなかった…
・3位:ロドガブのパレス出演キャンセル…
・4位:パレスのLORDS OF LIGHTNINGを見そびれた…
・5位:-
CSSのサイン会は参加券をゲットしたものの、シーシックやジャネットを見たかったので諦めざるをえなかったんです…。ドラゴンドラは午前中に乗ろうと思っていたんですけど、朝起きられませんでした…。

旨かった飯ベスト5
・1位:ヘヴンのピザ(SAKURAGUMI)
・2位:場外のもち豚ステーキ(店名不明)
・3位:クイーンズプレート(クィーン・シーバ)
・4位:オアシスのおにぎり(ゆた)
・5位:フレンチクレープ(le jardin gaulois)
やっぱりヘヴンのピザは素晴らしい!!!!

惚れそうになった女性ベスト5
・1位:ラヴフォックス(CSS)
・2位:ベティ・ラベット
・3位:キャロライナ(CSS)
・4位:ガブリエーラ(RODRIGO Y GABRIELA)
・5位:ジャネット・クライン
これはね~、ただラヴフォックスを1位にしたくて作ったベスト5。やっぱり私にとって今年のフジの顔はラヴフォックスですよ! ベティ・ラヴェットには「何で私の方が下なの!」て怒られそうですけど…。

名人芸ベスト5
・1位:ガブリエーラ(脅威のストローク)
・2位:ダニー・レイ(MC&マントショー)
・3位:JOHN REYNOLDS(楽器使わずに一人芸で「キャラバン」)
・4位:Tony Wilson(JBのそっくりさん)
・5位:おにぎり屋の兄ちゃん
ガブリエーラは凄かった。あの右手。でも手捌きだったらオアシスに居たおにぎり屋の兄ちゃんも負けてないかも…。

いいキャラしてるね~ベスト5
・1位:シーシック・スティーヴ
・2位:ラヴフォックス
・3位:ジャネット・クライン
・4位:馬人間
・5位:ドラえもん型ギター

いい加減ネタが尽きてきたのでこの辺で…。



あ、そうそう、去年も似たような企画をやったんですけど、その時の最後は「来年の目標ベスト5」だったんです。その内容は、
・1位:まず行く!
・2位:苗場/浅貝地区の宿に泊りたい~!
・3位:大小関わらず全てのステージ最低1組は観る
・4位:もう少しまともなレポートを書く
・5位:メンツがショボくてもがっかりしない
だったのですが。で、結果は…、1位と2位は達成しました。3位はだめです。ドラゴンドラの上は行ってないですし、木道亭と苗場食堂はチラッとも見ていません。4位も結局携帯ではあれぐらいが限界です…。5位はね~、分かっていても難しいのです。

今年も「来年の目標」は去年と同じですね。特に3位、これは何とか成し遂げたいです!




フジロック・ベストアクト第3位

2008-08-06 13:55:51 | フジロック
RODRIGO Y GABRIELA / THIS IS ROD & GAB

超個人的フジロック・ベストアクトもいよいよ第3位!

それはロドリーゴ・イ・ガブリエーラです!

ヘヴンが湧きました! たった二人のアコギ演奏に! 正直、最初にロドガブがヘヴンのトリと発表された時はちょっと物足りなさを感じたんですけど、ごめんなさい、私が間違っていました。ロドガブの二人はこれまでにない程ヘヴンに濃密な極上空間を作り上げてくれました。

メキシコ出身のロドガブ。果たしてこの二人はフラメンコなのか?それともメタルなのか?

ま、それはさて置き、ロドガブと言えば今年のフジでは最終日ヘヴンのトリに抜擢されたことはもちろん、初日グリーンのトップ・バッターという大役を含む3日間全てに登場するという話題を振りまきましたが、残念ながら2日目深夜のパレス出演は機材トラブルのためキャンセル…。

でもそのキャンセルを補って余あるヘヴンでの快演でした。ですがその前にまず初日のグリーン・ステージです。実はこのグリーン一発目にロドガブというのも私は驚きました。なぜならアコースティックのアーティストで始まるというのはフジ史上初めてだったからです。しかしそこはロドガブ、あの超絶的な弦捌きで観客の目を釘付けにし、インパクト抜群のノリで大きな手拍子を沸き起こしました。フジは単なるロック・フェスではないことを見せ付けた、強烈なトップ・バッターでしたよ!

ですがちょっぴり気になったことも。それはロドリーゴには余裕すら感じられたものの、ガブリエーラはちょっとやりづらそうに見えたこと。何度もクルーを呼んで何か指示を出していましたし、表情も終始険しめでした…。そして後半はまるで内蔵マイクに直接何かが当たっている感じのノイズが聞こえてるような気もしました。この辺りが翌日のキャンセルに繋がったんですかね? ですがそんな状況でも演奏は素晴らしかったです。やっぱりガブリエーラの右手は凄い! さらに終盤は立ち上がって演奏し大声で観客を煽り、その反応に笑顔で応えるなど、頼もしくも可愛らしい一面を見せてくれました。

さて、そして最終日のヘヴンです。もうこれはグリーンとは別物。やっていることは同じなんですけど、その密度はまるで違いました。特にガブリエーラの表情がまるで違ったんです。曲が終わる度に盛り上がる観客に対して右手を力強く上げ満面の笑みで応える彼女。楽しそうです! そして余裕があるためか彼女はロドリーゴとのアイコンタクトを充分にとります。そしてアイコンタクトをとる度に音楽の濃密さが増していく感じ。視線の結びつきは適度な緊張感と甘美な空間を生み出し、その結果ステージ上に二人の世界観が浮かび上がるようでもありました。

この夜のセットは背後のスクリーンのみ。さらにギミックなしのライティング。そしてステージ上には二人だけ。そんなシンプルな空間がかえって二人の世界を際立たせます。

この二人は座って演奏する印象がありますが、ロドリーゴはほとんど立ちっぱなし。そしてユーモアを交えて観客の心を掴んでいきます。メタル仕込みの早弾きとアコギならではの繊細なタッチを自由自在に股に掛け、エギゾチック且つ哀愁溢れるメロディーにメタリックなフレーズを挟み込んできます。一方、ガブリエーラは全く目で追うことの出来ない右手の“ストローク”と言うより“回転”でフラメンコを思わせるパーカッシヴなリズムを叩き出します。このガブリエーラの技は見ているだけで興奮させられるほどですが、その情熱的で躍動感溢れるノリがまた格別。また途中、ロドリーゴの多彩な早弾きをガブリエーラが直後に右手の“回転”だけで全てまねしてしまい、ちょっと勝ち誇るというお茶目な演出も。ガブリエーラは可愛かったですね! そして彼女のソロ・コーナーも凄かった。神業の連続にただただ目が点になりました…。

さらに二人がユニークなのはヘヴィ・メタル出身であること。聴き方を変えれば二人の音楽はメタルの様式美そのものにも聴こえます。しかもツェッペリンの「Stairway To Heaven」を鮮やかに決めたり。ロドリーゴはソロ・コーナーで果敢にメタリカの「Battery」のリフを弾いてましたね。グリーンでは「Master of Puppets」も演ってましたしね。その他そこかしこに有名リフを挟み込んで盛り上げていました。そして終盤、ノリが最高潮に達すると二人並んでモニター・アンプに片足乗せてヘッド・バンギングなんていう場面もありで、やっぱりこの人達はメタルです!

そして必殺のキラー・チューン「Diablo Rojo」は圧巻でした。ヘヴンの観客は二人の音楽を全身で受け止めるように異様な盛り上がりを見せ、その場は観客とロドガブ、そしてヘヴンの空気が一体となるような、そんな極上空間に。これはアコースティックというどこかパーソナルで繊細な響きと、彼らの情熱的なパッションの融合がなせる業でしょう。そしてヘヴンの空気。やっぱりね、フジって良いですよ。マジカルですよ! そしてあの二人に乾杯です!

*写真はフジロック出演に合せたミニアルバム。4曲と収録曲が少ない上、新音源は先の来日公演からの1曲のみと、かなり便乗商品的ではありますけどね…。