徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

ファイナリスト/ナビスコカップ準決勝第2戦ガンバ大阪戦

2008-09-08 03:07:34 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
スカパーでナビスコカップ準決勝第2戦「ガンバ大阪対清水」。
引き続き起用された若いプレーヤーたちが第1戦の勢いをそのままに打ち合いを制し、3年前の天皇杯決勝以来の国立ファイナリストを決めた。

清水のゲームは、今季もすでに30ゲーム以上観ているわけだが、ウチってこんなにピッチを広く使えたっけ? というぐらい、縦横に自分たちのスタイルを貫き通した。いや、ようやく貫き通せるようになったというべきか。正直言って心臓に悪い展開になり始めた後半30分過ぎから観るのを止めようと思ったぐらいだったが、結局アウエイゴールの利を生かして、終始ガンバにプレッシャーを掛け続けた。

中継の最後で実況の西岡さんは何気なく「4年目の選手が多い」と口にしていた。要するにそういうことなのだ。長谷川健太という男がスクランブル状態だった清水の監督に就任したのが4年前。すべては4年前に始まり、現在に繋がっている。
今となってはフェルナンジーニョの突然の離脱も、健太エスパルスのオフェンスを構築する上で必然だったのかもしれないとさえ思う。もちろんJリーグを勝ち抜くには外国人FWの個の力というのは無視できないのだけれども、フェルどころかアウレリオまでもが残念な状況になってしまった今、清水は日本人だけの力でオフェンスを構築している。それにはパウロ、そしてテルという献身的に走り続けるベテランの存在を抜きには語れないのだけれども、とにかく清水は日本人だけでピッチを広く使い、サイドからファストブレイクしてゴールをこじ開けていく。今や清水のオフェンスは、誰かの圧倒的な個の力に依存することはない。ただしそれは、文句を言われながらも、でも宇宙開発し続け、空振りし続け、ポストやバーにボールを当て続け、そんなことをやり続けた先にしか成就することはないのだ(もちろん成就などないのだが)。それが健太エスパルスの4年間というものである。
今回、ガンバのディフェンスに問題があったのは確かだが、打ち合いを宣言されて、それに打ち勝ったことは、自分たちの力の、大きな証明になったと思う。
去年、こんなことを書いた。ディフェンスの構築に2年かかったのだから、オフェンスも2年かかるかもしれない。何か、それが現実化してきたかなと思う。

そして、これももう一度書く。何度でも書く。健太初年度のメッセージ「3R(REVIVE/REJOICE/RESPECT)」だ。REJOICEの時は確実に近づいている。目標はまだ先にあるはずだが、ひとまずその舞台に上がる権利は得た。
11月1日、国立競技場で12年ぶりの優勝を目指す。
誰が何を言おうとも、その権利は清水と大分にしかない。