
健太「ヨンセン(記録上は藤本)、岡崎、終わってみれば最後は伊東も3年ぶりに点を取ってくれたということで、最高の結果が出せたんじゃないかと思っている。ただ、後半の戦い方という部分では、まだまだ修正すべき部分があると思っているし、ある時間帯では非常にラインが下がってしまって、なかなか前に押し出していけないような時間帯もあったので、また1週間きちっとトレーニングして、来週の神戸戦に備えていきたい」(J's GOAL 3月13日付)
いよいよホーム開幕戦の山形戦。
スーツ姿の伸二がスタジアムに入ってくる姿がアストロヴィジョンに映し出されたとき、スタジアムの雰囲気はちょっと言葉には言い表せないような期待感に溢れた。オレもちょっと胸が熱くなった。
とはいえ、ヘリで試合球を投下するとか、それなりの演出はあったものの今年のホーム開幕戦はスタジアム全体もそれほど気負いもなく淡々とした雰囲気が感じられた。すでに開幕戦は消化しているためか、それともここ数年の(期待の)テンションが高すぎたためなのか、モンテサポには悪いが山形戦ということもあるのか…それは、ある意味でチームへの信頼、確信とも言えるかもしれない。まあ、それが今年のキャッチフレーズでもあるconfidenceなわけだ。
こういうときの清水は盤石である。
風が強く、気温も高い。
前半、風上を選択した山形は、明らかに前節の広島のように早い時間に先制点を奪って凌ぎ切ろうというプランだったのだろうが、それにしてもミスが多すぎた(清水のプレスが誘発させたとも言えるが)。そして鹿島から移籍した田代と増田はちょっと驚くほど空気と化していた。やっぱりまだ良くも悪くも古橋のチームだよなあ。
早い時間にフローデの美しく力強いゴールで先制。前半にゲームを決められるシーンは何度かあったとは思うが、終了間際まで追加点は奪えなかったものの、ほとんど危なげない内容だった。やはり伸二がいることで中盤の安定感は相当上がったと感じる。
フィードに対してなかなかフローデにボールが収まらず苦労していた点、淳吾が空回り気味だった点(あれでMVPでは淳吾に対して失礼だろう)、ボスナーと西部(岩下)の連携あたりには不満は残るが、それは序盤ということもあるだろうし、まだ伸びしろの範疇だろう。特にフローデの調子が上がってくれば3トップの安定感はさらに増してくるだろうし、中途半端なカウンターを食らう場面も少なくなってくるはずだ。
オカの今シーズン初得点に加えて、テルの日本平5年ぶりの得点にスタジアムは去年の日本平でのダービー並みの幸福感に包まれた。スカパーで観直してみたら、テルの笑顔は当然として、健太やその他のプレーヤーの笑顔のハッピーなことと言ったらなかった。まあ結果論だけれども2戦連続で途中交代したプレーヤーが得点しているのもいい空気を作っているんだろうと思う。
ホーム開幕戦としては、営業的にも最高の内容・展開になったことは間違いないんじゃないかな。勝ちロコからまだフリーの観客が残っているうちにすぐさま「王者の旗」を歌う演出も珍しく良かったと思う。あ、あと唯一不安だった、例の<オーノシンジ>の新チャントも、ゲームが始まり、伸二がいい動きすれば自然と声も大きくなるわな。
今年の最重要テーマのひとつがスタートダッシュだが、そもそもスタートダッシュというのはいつまでのことを言うのか。4節の川崎戦はひとつの山場だが、やはり7節のガンバ戦をどんな順位で迎えられるのか。それとも中断直前の天敵FC東京戦か。そもそも前半戦、特に序盤のホーム戦はかなり組み易しの、有利な対戦順なのでこれは確実に勝ち点を稼いでおきたい。後半戦、終盤の対戦も確実に勝ち点を稼ぐべき対戦相手だし、最終節はガンバ戦だし、こりゃ優勝争いパターンの組み合わせだよな。個人的には、当面稼ぎが減るから前半戦は関東でのアウエイ戦が多いのも助かるわ……などとマッチデイプログラムに掲載されれたスケジュールを見ながら駅南酒場で呑む。それにしても今日のゲームもしょうもない審判だったなあ、とか。
で、オレもハッピーすぎて呑み過ぎた。ボトルも2本目に突入したところで時間切れ。
我ながらよく東京まで無事(たぶん)に帰れたと思う。