徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

価値観の戦い(改題)

2010-04-26 19:21:08 | Sports/Football
岩政「マリノスには中澤(佑二)さんがいる。自分が超えなければいけない存在。彼に日本のディフェンスラインがおんぶに抱っこじゃいけない。そういう意味でも意識する人。自分はチームで結果を残し続けることしかできない」

小笠原「何とか南アには行きたい。ここ何試合か代表に入れてないし、厳しい現実も理解しているけど、可能性は全くないわけじゃない。今は代表の中盤でベストじゃない選手もいるし、可能性はあると信じてやっていきたい」「ああいうワールドカップみたいなタフな試合を身近で見ること自体、滅多にできるもんじゃない。23人に入れれば一番いいけど、自分で金を払ってチケットを買ってでも行きたいくらいだからね。最後のチャンスをつかむためにやること?いいプレーをすることが全てでしょ。チームで」
(以上jsportsコラム 【Jリーグ】悲壮な決意で最後のアピールを見せる小笠原満男「チケットを買ってでも南アへ行きたい!」元川悦子

中継や報道の度にインタビュアーが叫ぶ「代表へのアピール」は実に空虚に聞こえる。それはワールドカップ仕様になったマスコミの常套句でしかない。所詮代表は日本人でベストのチームを作ることではなく代表監督が作るチームなので、これは実力以上に運の要素もかなり強い。しかし、もちろん、それが「マスコミ向け」というだけではない、本気のプレーヤーもいる。それを、ここまで剥き出しにするプレーヤーというのも今時珍しいと思うんだが、鹿島の強さというのはこういうところにあるんじゃないかと思った次第。

彼らのように闘志を剥き出しにしないスタイルもある。かつてエスキョクの故・大場さんは「仲良しクラブでいいのか?」と疑問を呈していたものだが、オレはそれを読んでそれでもいいじゃないかと思った(書いた)。
それに付け加えるなら小野伸二のプレーの楽しさだ。
伸二や清水のように楽しく美しくフェアにサッカーするのもひとつのサッカー観だろう。
これだから清水対鹿島は面白くなるんだと思った。
それは価値観の戦いだから。

<厳しさを楽しさに代えることができれば、辛さも半減します。厳しいことを厳しいと思ってやらないことが大事。厳しいという感情はどちらかというと、ネガティブな思考です。目の前の厳しさではなく、その先に待ち受ける喜びや幸せを明確にイメージすることができれば、厳しいトレーニングも楽しいと思える。>
<1秒でも長くプレーヤーとしてピッチに立っていることが、僕の夢なんです。中山(雅史)さんを尊敬しますし、凄いなと思います。中山さんの年齢まではあと10数年ありますから、30歳といえ、まだまだ先は長いですよね。>
(エスパルスニュースVol.144 小野伸二「幸福論」)

<笑みを浮かべながら、ピッチ上にいる彼は被写体としても実に絵になる存在なんです。撮影しても気持ちいいし、フォトジェニックなんですよ。小野選手が楽しそうにプレーしている限り、今年のエスパルスは優勝争いに絡み続けると私は思います。>(エスパルスニュースVol.144「私の中のエスパルス」スポーツカメラマン赤木真二さん)

(4月27日追記)