youtubeを観てたら何となく辿り着いたクィーン。
しかし、これクィーン復活のまさに歴史的瞬間。
『ザ・ゲーム』『フラッシュ・ゴードン』で最高潮に達した人気が、82年作『ホット・スペース』がタイトルに反してクールに受け止められ、日本でのミーハー人気もずいぶん落ち込んだ記憶がある。「ミュージック・ライフ」でも既にイギリスのニューロマあたりにすっかり主役の座は奪われていたので、84年作『ザ・ワークス』で原点回帰したとて再び盛り上がった記憶もない。
しかしウィキにもあるように「南米あたりで人気らしいよ」という記事は確かに読んだ記憶がある。南米はドサ回り扱いか。
そして1985年のライブ・エイドである。
今やスポーツエンタテイメントには鉄板のアンセムの2曲ではあるが、当時のイングランドではどう受け止められたのだろう。でも始まっちゃったら歌えるんだもんね。70年代の日本の歌謡曲みたいなもんなのか。「クィーン? ケッ!」とか言っていても身体が覚えてるというか。でもその場にいたら拳は振り上げないけど歌っちゃうかもしれないロックの様式美。
人気というよりもソロ活動が増えたバンドの内情として、これはバンドとして「復活の瞬間」だったらしい。
しかし今観るとずいぶん気色の悪い映像でもある。
まるで富山の沖合いで底引き網にかかったヒラメに群がるヨコエビのように(わかる人にはわかる)ウェンブリーを埋め尽くし、興奮し切った大観衆。まあ、しかし抗いがたいものもあるわな、大衆の一員として。