アフシン・ゴトビ<「助け合う」という精神が人々を1つにする良いものだと思っている。Jリーグ、全てのクラブ、監督、選手がひとつになって、傷ついた人達にサッカーを通じて助けられれば良いと思う。チャリティマッチは、基金も集まりますし、90分間の間は「辛い想い」も頭から外せるができる。何かの「癒し」の始まりになればと思う。私の人生の中で、サッカーはそういったことができるものだと私は思っている。(中略)もし可能であれば、我々は東北地方にチームで行って、何か助けになることができれば…(中略)世界中の知り合いからメールが届いているが、みんなが「日本を助けたいと」思っている。そして、私はエスパルスのファミリーで助けができればと思っている。(Sの極み 3月14日付)
3月中のJリーグの開催中止が決定した。
正直、状況も状況だし、「じゃあ土曜日から再開!」と言われてもなかなか心境的には重いのも事実。この決定はある程度仕方のない話(この数日間、何回「仕方がない」と言ったり、思ったりしただろう)。決定にホッとしたのも事実だ。
しかしゴトビはエスパルスなりのチャリティマッチを計画しているようだ。コメントを読む限り「可能であれば東北」での開催を望んでいるという。現実的にはクリアしなければならない問題は多いプランなのだけれども、これは素晴らしいことだと思う。
東北関東大震災と共に引き起こった重大事が現在進行形である以上、先のことなどどうなっているのかわからない。これは個人的にも同様で、結局事務所と話した結果、地震直前に取ろうとしていたアポは企画的にも、内容的にも現在の状況に影響される可能性が高いので一旦ペンディングにした。状況は状況として受け止めて、今できることをして、明日のために準備をしようというわけである。要するに今抱えている事案を進める以外にほとんど先の予定は立たない。
ただ明日のことを考えることはできる…とは頭ではわかっていても、先行きが不透明な中で仕事をしつつ、普段どおりの日常を過ごすのは、まだ、なかなか難しい。まあこちらも普段どおりになってくれなれけば、<二次災害>を喰らってしまうことになるのだけれども…とりあえず地元の酒場にでも行けば良かったかな。
今日もいろいろ思うところがあった。
3月11日の14時46分からまだ3日と12時間しか経っていないのにいろいろなことがあった。
まずはあまりにも実施に無理があった東京電力の計画停電の混乱。1時間に1、2本しか駅にやって来ない総武線(夕方時)。その節電キャンペーンの影響で照明を落としたコンビニには吸い込まれるようにお客さんが殺到し、食料品や電池などを根こそぎ購入していく。あれは店内が薄暗いから余計に引き寄せられたのだと思う。パチンコ屋も照明を落としつつ営業していた。自動ドアが開いた瞬間に見えた店内には、いつも通りとは言わないまでも、それなりにお客さんが入っていた。何だか深夜のコンビニに若者が立ち読みに来ているような光景に似ていた。
何なんだろう、この、12月でもないのに、心がざわつくような東京の年末感、大晦日感。
別の言葉では言い表わしたくない。
オレたちは土曜日から「年末」を過ごしているのかもしれない。
休校で暇になった子供たちは公園で遊び、大人たちは何かに浮かされたように、熱っぽく物を買う。
そして今の首都圏の夜は早い。
石原慎太郎は、彼独特の文学的表現で今回の惨禍を<日本人への天罰>と言い放った。
ついに東京も巻き込まれた惨禍が日本人を変えていく契機にならなければ、この奇妙な空気感は説明できないような気がする。
だから、この先、どんなことが起ころうと東京で、この風景を見続け、この空気を感じ続けたいと思う。
まあ、確かに年度末ではあるけれどもw