ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ダリル・ホール&ジョン・オーツ Hall & Oates - The Way You Do The Things You Do / My Girl(1985年の洋楽 Part40)

2021-10-14 21:02:33 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart40は、Daryl Hall & John Oatesの"The Way You Do The Things You Do / My Girl"。
最高位は10月12日付の第20位。年間チャートは圏外でした。

さて、今回の記事、大方の皆さんの予想を裏切っての Hall & Oatesの登場です。というか、この曲を歌っているのは、Daryl Hall & John Oates & David Ruffin & Eddie Kendricks、の4人組、というのが正しいです。

まずはそのDaryl Hall & John Oates、結成は1970年、ロックとR&Bを融合した新しい音楽を生み出した大人気デュオです。
1976年に初めてのTop40ヒットで4位を記録した"Sara Smile"から、"Rich Girl"など6曲のNo.1ヒットを含み、なんとこの曲で25曲目のTop40ヒットとなりました。
私のブログでは、名曲"Sara Smile"をはじめ何度も登場していますので詳しく説明済みです。こちらをご覧ください。→→→

"The Way You Do The Things You Do / My Girl"ですが、こちらはHall & Oates のライブアルバム『Live at the Apollo』からのシングルカット曲です。
1985年にニューヨークの「The Apollo Theater」で行われた、Hall & Oates +Eddie KendricksとDavid Ruffinの4人でのライブアルバムです。
Eddie KendricksとDavid Ruffinといえば、The Temptationsの中心メンバーですね。The Temptations、60年代から数々の大ヒット曲を持っているモータウンを代表するソウルグループです。
このアルバムは、The Temptationsの曲と、ホール&オーツのヒット曲をミックスした面白いアルバムでした。

"The Way You Do The Things You Do”ですがオリジナルはそのTemptations。1964年に最高位11位を記録しています。曲の作者はSmokey RobinsonとRobert Rogersの共作、両者ともミラクルズですね。
さらに、"My Girl"もオリジナルはそのTemptations。1964年にNo.1を記録した彼らの代表曲です。こちらの作者もSmokey RobinsonとRonald Whiteというこちらもミラクルズのメンバーです。


こちらがThe Temptationsオリジナルの"The Way You Do The Things You Do”、リードボーカルはEddie Kendricksです。


そしてこちらがThe Temptationsの初めてのNo.1ヒット曲"My Girl"、こちらのリードボーカルはDavid Ruffinです。
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ゴドレイ&クレーム Godley & Creme - Cry(1985年の洋楽 Part39)

2021-10-07 21:54:07 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart39はGodley & Cremeの"Cry"。最高位は10月5日付の1週のみの第16位。年間チャートは圏外でした。

さて、Godley & Creme、Top40にシングルが入ってきたのはこの曲が初めて、この曲の後にもTop40ヒットはありませんでしたので、まさに一発屋です。でもです、彼らGodley & Cremeですが、すでに私のブログには何度か登場している有名デュオなのです。

Godley & Cremeですが、まずは彼ら、元10ccのオリジナルメンバー。1972年のバンド結成からバンドに在籍していました。もちろんあの名曲"I'm Not in Love"にも両者とも参加していました。

"I'm Not in Love"の後、1976年には10ccを脱退、翌年の1977年からGodley & Cremeとして活動を開始し、レコードをリリースします。
母国イギリスではアルバム・シングルともヒットするものの、アメリカでは全くヒットしませんでした。

そして1985年、彼ら6枚目のアルバム『The History Mix Volume 1』をリリース、初めてアルバムがヒットし、シングルカットした"Cry"がヒットチャートを上昇、初めてのTop40ヒットとなりました。

ただし、彼らですが、その間、プロモーションビデオのディレクターとして、大成功を収めていたのです。
私のブログでは、まずはThe Policeの"Every Breath You Take"で登場していますね。こちらです→→→
他にもAsiaの"Heat of the Moment"も彼らのPVでしたね。

さて、"Cry"ですが、曲の作者はGodley & Cremeのコンビによるもの。プロデュースは彼らに加え、Trevor Hornが務めています。
Trevor Hornといえば、超有名プロデューサーです。もっとも有名なのは、Yesの『90125』でしょうか。他にもFrankie Goes to Hollywoodの"Relax"もそうでした。

"Cry"はもちろん、PVが凄いのです。泣いている人の顔がだんだん変わっていく、独特のPVの世界に引き込まれます。
シングルヒットでは、10ccの "I'm Not in Love"以来となり、Godley & Cremeではこの曲のみのヒットとなりました。
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ユーリズミックス Eurythmics - There Must Be An Angel(1985年の洋楽 Part38)

2021-09-30 20:58:30 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart38はEurythmicsの"There Must Be An Angel"。最高位は9月21日付の第22位。年間チャートはまさかの圏外でした。

Eurythmicsですが、イギリス出身のAnnie LennoxとDavid A. Stewartのシンセ・ポップデュオ。両者ともソングライターでもある才能あふれる二人組。初めてのアメリカでのヒットでNo.1を記録し1983年の年間10位の"Sweet Dreams (Are Made of This)"、1984年の年間38位の"Here Comes the Rain Again"、1985年に最高位5位の"Would I Lie to You?"の3曲のTop10ヒットを持っています。詳しいことは、"Would I Lie to You?"の記事→→→、"Sweet Dreams (Are Made Of This) "の記事→→→をご覧ください。

さてこの曲"There Must Be an Angel (Playing with My Heart)"ですが、彼ら4枚目のアルバム『Be Yourself Tonight』からの"Would I Lie To You?"に続くシングルカット曲。
"Would I Lie To You?"は良い曲だったのですよね。それまでのEurythmicsの音楽をはるかに超えた、新しいEurythmicsの音楽でした。
そしてこの曲"There Must Be an Angel (Playing with My Heart)"は、文句なく名曲中の名曲、この1985年のベストヒット、になる予定でしたが、アメリカ人の感性には合わなかったのでしょうか。なんとビックリの期待外れの最高位22位。なんてこった。イギリスではもちろんNo.1を記録しています。日本でもヒットしました。ヨーロッパ各国でも大ヒットしていますので、やっぱりアメリカ人の感性が他と違うのでしょう。

"There Must Be an Angel (Playing with My Heart)"の曲の作者はもちろんメンバーのAnnie LennoxとDavid A. Stewartの二人。
一度聞いたら忘れられなくなる、特徴的なメロディと、Annie Lennoxの素晴らしいボーカルであります。


こちらはライブ動画です。ライブも素晴らしい!
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パット・ベネター Pat Benatar - Invincible(Theme from The Legend of Billie Jean)(1985年の洋楽 Part37)

2021-09-23 22:43:28 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart37はPat Benatarの"Invincible"(Theme from The Legend of Billie Jean)。最高位は9月14日付の第10位。年間チャートは残念ながら圏外でした。
ここのところ、映画音楽が続いていますが、あえて本日も映画音楽の紹介、映画「The Legend of Billie Jean」のテーマです。

Pat Benatarですが、70年代初めころから活動を開始。その当時は女性ハードロックでは活躍している人はほとんどいませんでした。アルバムを出すまでにはしばらく時間がかかりましたが、1979年、デビューアルバム『In the Heat of the Night』をリリース、このアルバムからのシングル"Heartbreaker"が23位を記録し、アルバムも最高位12位を記録するヒットアルバムになります。当時はまだ珍しい女性ロッカーとして人気急上昇、次のアルバム『Crimes of Passion』はアルバムチャート2位、そして、3枚目のアルバム『Precious Time』で、ついにアルバムチャートNo.1を記録します。

シングルでもヒットを連発、『Crimes of Passion』からのシングル"Hit Me with Your Best Shot"が最高位9位と初のTop10ヒット、そして、83年の『Live from Earth』からのシングル"Love Is a Battlefield"と84年の『Tropico』からのシングル"We Belong"がともに第5位を記録する彼女の最大のヒットとなりました。

"Invincible"ですが、1985年にリリースした彼女の7枚目のアルバム『Seven the Hard Way』からのシングル。アルバム自体は最高位26位と、いまいちのヒットでしたが、シングルはこの曲に続くシングル"Sex as a Weapon"が最高位28位と、まずまずのヒットになりました。
"Invincible"は彼女のアルバムに収録されるとともに、映画「The Legend of Billie Jean」に使われました。
この映画は見ていません。もしかしたら日本では放映されなかったのではないでしょうか?映画自体もあんまりヒットしなかったようですね。映画のヒットによる影響ではなく、曲自体の魅力でヒットしたのでしょう。

"Invincible"の作者はいずれもソングライターのHolly KnightとSimon Climieの共作。両者とも有名ソングライターで、もちろんHolly Knightはご存知ですよね。私のブログでも何度も登場していますが、Pat Benatarの"Love Is a Battlefield"も彼女の作品でした。
プロデューサーは Mike Chapman。もちろんこちらも超有名プロデューサーです。
曲は覚えやすいメロディに、さすがPat Benatar、カッコいいロックに仕上がっています。


こちらが映画の方のPVです。
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モトリー・クルー Mötley Crüe - Smokin' In The Boys Room(1985年の洋楽 Part36)

2021-09-16 21:44:24 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart36はMötley Crüeの"Smokin' In The Boys Room"。最高位は9月7日と14日の第16位。年間チャートは残念ながら圏外でした、が、80年代のアメリカ・ヘヴィメタルを代表するモトリー・クルー、この曲で初めてのTop40への登場、初めてのシングルヒットになりました。

Mötley Crüeですが、アメリカロサンゼルス出身の4人組ヘヴィメタルグループ、LAメタルバンドですね。
デビューは1981年、ファーストアルバム『Too Fast for Love』をリリース、このアルバムは、初めは自主製作で、インディーズレーベルから発売されたようですが、その後、レコード会社と契約し正式に発売、アルバムチャートで最高位77位を記録します。

そして、83年にリリースしたセカンドアルバム『Shout at the Devil』がヒット、アルバムチャート最高位17位を記録、Mötley Crüeの全米での人気が確立します。シングルは残念ながらTop40には入りませでしたが、2曲がHot100に入る小ヒットとなります。

そして3枚目のアルバム『Theatre of Pain』からのファーストシングルがこの曲"Smokin' in the Boys Room"が初めてのTop40ヒットとなりました。このアルバムは全米で400万枚以上のセールスを記録する大ヒットアルバムとなり、アルバムチャート最高6位、85年、86年の2年連続のアルバム年間チャートに入るロングヒットとなりました(85年84位、86年56位)。
このアルバム、なんといってもジャケットが強烈でした。一目で忘れられないジャケットですね。

"Smokin' In The Boys Room"ですが、私は知らなかったのですが、この曲には原曲があります。1973年に最高位3位、年間チャート44位を記録した大ヒット、Brownsville Stationによる"Smokin' In The Boys Room"です。
"Smokin' In The Boys Room"の曲の作者はBrownsville StationのメンバーCub KodaとMichael Lutzの共作。
このMötley Crüeバージョン、原曲のBrownsville Stationバージョンに忠実で、アレンジもそんなに違いはありませんでした。


こちらがそのBrownsville Stationバージョン。Brownsville Stationですが、Top40ヒットはこの曲を含め2曲、大ヒットはこの曲だけのほぼ一発屋でした。


アルバム『Theatre of Pain』からは、もう1曲"Home Sweet Home"がシングルカットされています。残念ながら最高位は89位に留まり、Top40ヒットにはなりませんでしたが、この曲ぜひ知っていただきたいロックバラードの名曲です。
91年にリリースされたベストアルバム『Decade of Decadence 81–91』に、この曲のリミックス版 "Home Sweet Home '91" (remix)が収録され、再びシングルカット、最高位37位を記録、Top40入りしました。
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