ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ハート Heart - What About Love?(1985年の洋楽 Part35)

2021-09-09 22:25:35 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart35はHeartの"What About Love?"。最高位は8月24日付の第10位。年間チャートは87位。
Heart、この曲は久し振りの大ヒットになりました。1975年の最高位9位を記録した"Magic Man"、1980年に最高位8位の"Tell It Like It Is"に続く3曲目のTop10ヒットです。

Heartですが、そう、私の大好きな女性ボーカルロックバンド。女性ロックバンドの先駆者です。アン&ナンシーのウィルソン姉妹が中心のバンドで、デビューしたのは60年代のようですが、ファーストアルバムのリリースは1975年、『Dreamboat Annie』です。このアルバムは名盤でした。ハードロックからバラードまで、アルバムの構成も凝っていて、今聞いても飽きないアルバムです。ジャケットも良かったです。
この『Dreamboat Annie』は、日本では発売されていないレーベル「Mushroom」で、以前私のブログにも書きましたが、"Magic Man"がヒットした1976年には、買いたくても日本のレコード屋さんでは売っていませんでした。駅の近くに当時あった洋盤専門店で偶然見つけたのですが、その時は嬉しかったです。すぐに買いましたよ。

Heartのアルバムとシングルですが、1980年にリリースしたアルバム『Greatest Hits/Live』、そのアルバムからシングルカットされ、最高位8位を記録した"Tell It Like It Is"以来、約5年間、大ヒットがありませんでしたが、1985年に8枚目のアルバム『Heart』、8枚目にしてバンド名を冠したアルバムで、力が入っていますが、これが名盤で、この年の12月に1週のみですがアルバムチャートNo.1を記録する大ヒットとなりました。

そのアルバム『Heart』からのファーストシングルがこの曲"What About Love?"です。
この曲のオリジナルは、カナダ出身のロックグループ「Toronto」の曲です。私はこのグループは知りませんでしたが、80年代前半に特にカナダで人気のあったロックグループのようです。

この曲ですが、有名人が参加しています。バックボーカルを務めているのがスターシップのMickey Thomas とGrace Slick 、アルバムには他にもキーボードに有名ソングライターHolly Knight が参加しています。この曲、ドラマティックな名曲ですね。


こちらは最近のライブ動画です。アン・ウイルソンはだいぶ迫力のあるボディになっていますが、ボーカルの力強さは健在です。オーケストラとの共演で、やっぱりライブがかっこいいバンドです。
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コック・ロビン Cock Robin - When Your Heart Is Weak(1985年の洋楽 Part34)

2021-09-02 20:42:53 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart34はCock Robinの"When Your Heart Is Weak"。最高位は8月31日付の1週のみの第35位。年間チャートは圏外でした。久しぶりのレア曲の紹介の週になります。

Cock Robinですが、私も詳しくは分からないですが、アメリカロサンジェルス出身の4人組ポップ・ロックグループ。
グループ名の「Cock Robin」は、鳥の名前ですが、ウィキペディアによると、このバンド名は、17世紀に作られた物語「The Marriage of Cock Robin and Jenny Wren」にちなんでつけられたとのことです。

バンドは、ソングライターで、リードボーカルのPeter Kingsberyを中心に1982年頃結成、ファーストアルバム『Cock Robin』はその3年後の1985年にリリースされます。リードボーカルのPeter Kingsberyに、もう一人の女性ボーカルでキーボードのAnna LaCazioの、男女2枚のボーカルが特徴です。

この曲"When Your Heart Is Weak"はそのファーストアルバムからのデビューシングル。
曲は、この時に売れていた、コーリー・ハートっぽいところもあり、売れるんじゃあないかと思っていましたが、残念ながらいまいちのヒットでした。

全米ではこの曲のヒットだけで、ファーストアルバムもアルバムチャート最高位61位に終わります。その後、90年に活動を停止するまで、アルバムを通算3枚出したようですが、シングル、アルバムとも全米チャートではほとんどヒットしませんで、「ちょっとだけ一発屋」に終わってしまいました。


こちらがセカンドシングル"The Promise You Made"で、女性ボーカルのAnna LaCazioがかなりの部分リードボーカルをとっています。この曲はヨーロッパ各国でかなりのヒットになりました。ファーストシングルでは、Anna LaCazioがPVに出てくるだけで声が聞こえてきませんですが、この曲では目立っていますし、彼女のボーカルにより、明るい曲になって、こちらを先に出せばもっとヒットになったのかもしれません。

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デバージ DeBarge - Who's Holding Donna Now(1985年の洋楽 Part33)

2021-08-26 22:24:17 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart33はDeBargeの"Who's Holding Donna Now"。最高位は8月10日付の1週のみの第6位、年間チャートは85位。最高位3位を記録、年間チャート32位の"Rhythm of the Night"に次ぐ2曲目の大ヒットとなりました。

DeBargeですが、アメリカデトロイト出身のソウルグループ。DeBarge家の兄弟グループです。
兄弟ソウルグループといえばもちろんジャクソンズが有名ですが、そのジャクソンズに負けず劣らずの才能あるミュージシャングループです。

デビューは1981年、『The DeBarges』でデビュー。残念ながらこのアルバムは全く売れなかったようです。
2枚目のアルバムが『All This Love』、翌年の1982年にリリースされ、このアルバムからは初めてのシングルヒット"I Like It"が31位を記録、2枚目のシングルとなったアルバムタイトル曲"All This Love"が最高位17位を記録するまずまずのヒットとなります。

ブレイクしたのが4枚目のアルバム、1985年にリリースされた『Rhythm of the Night』で、ファーストシングルの"Rhythm of the Night"が最高位3位、年間32位の大ヒットとなりました。
この曲は良い曲でした。アップテンポでありながらメロディアスな曲。曲の作者はあの有名ソングライターのDiane Warrenです。この"Rhythm of the Night"は紹介しようと思ってたのですが、何となく他の曲を紹介していたら、落ちていって機会を逃してしまいました。

そのアルバム『Rhythm of the Night』からの2枚目のシングルがこの曲"Who's Holding Donna Now"。この曲は彼ら得意のソウルバラードです。曲の作者はDavid FosterにJay Graydon、Randy Goodrumの3人の共作。AORソングライターの名手の競演ですね。
リードボーカルはEl DeBargeで、バックの演奏も、David Foster、 Steve Porcaroといった凄腕ミュージシャンが務めています。
70年代から80年代初め頃を感じさせるソウルバラードで、じっくり聞かせるヒット曲でした。
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ラット Ratt - Lay It Down(1985年の洋楽 Part32)

2021-08-19 20:33:04 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart32はRattの"Lay It Down"。最高位は8月17日付の1週のみの第40位。年間チャートはもちろん圏外でした。久しぶりのTop40に1週間のみの曲の紹介です。

LAメタルバンドの代表格、モトリー・クルーと人気を二分する大人気バンドRatt、この曲は、1984年に最高位12位を記録した"Round And Round"に続く2曲目のTop40ヒットにして、このバンドの最後のTop40ヒットになった曲です。

Rattですが、Stephen Pearcyのボーカルに、ツインギターが魅力の5人組メタルバンド。
1984年にファーストアルバム『Out of the Cellar』をリリース、すでにライブでは人気バンドになっていましたが、ファーストアルバムでのいきなりのブレイクで、アルバムチャート7位を記録します。
シングルカットした"Round And Round"も前述のように最高位12位、年間チャートでも87位と、Top100に入る大ヒットとなりました。こちらの記事を参照ください→→→

この曲"Lay It Down"ですが、彼らの2枚目のスタジオアルバム『Invasion of Your Privacy』からのファーストシングルカット。
曲の作者はバンドのメンバー4人の共作。
この曲のPVは子供の誕生会、そこからいきなり男の子と女の子の将来に飛びます。Rattの演奏はやっぱりカッコいいですよね。ツインギターにしびれます。ハードな中にもメロディアスなので、あんまりうるさくないところがお気に入りです。
2枚目のアルバム『Invasion of Your Privacy』もファーストと同じく大ヒット、全米アルバムチャート最高位7位を記録します。

Rattですが、途中、活動を停止していた時期もありましたが、ライブを中心に現在でも活躍しています。
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パワー・ステーション The Power Station - Get It On (Bang A Gong)(1985年の洋楽 Part31)

2021-08-12 22:59:00 | '85年洋楽
1985年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart31はThe Power Stationの"Get It On (Bang A Gong)"。最高位は8月3日と10日の第9位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

The Power Station、Duran DuranのAndy TaylorにJohn Taylor、そこにボーカルのRobert Palmerと元シックのメンバーTony Thompsonが参加して1984年に結成されたいわゆる「スーパーロックグループ」。さらに、アルバムのプロデュースはこちらも元シックのBernard Edwardsと、超豪華メンバーが結集したグループです。

ファーストアルバム『The Power Station』を1985年にリリース、アルバムは大ヒットして6位を記録します。そのアルバムからのファーストシングルがSome Like It Hot"で、最高位は第6位、年間チャートは79位の大ヒットになりました。こちらをご覧ください→→→

"Get It On (Bang A Gong)"ですが、そのファーストアルバム『The Power Station』からのセカンドシングル。
この曲は、そう、知っている方は知っていますよね。伝説のグラムロックグループ「T. Rex」の1971年の大ヒット曲です。
もちろん曲の作者はMarc Bolan。最高位10位を記録した彼らの曲の中でも、アメリカで最もヒットした曲がこの曲です。

そのT. Rexの名曲を、Bernard Edwardsのプロデュース、Robert Palmerの迫力あるボーカル、そして、Tony Thompsonの超絶ドラム、Andy Taylorのカッコイイギターソロで、再びの大ヒットにつながりました(もちろんJohn Taylorのベースも効いています)


こちらが"Get It On (Bang A Gong)"のT. Rexオリジナルバージョン。イギリスでは1位、アメリカでは最高位10位、年間チャートは56位の大ヒットでした。


T. Rexといえば、漫画の「20世紀少年」の冒頭、主人公のケンヂがお昼の放送で、T. Rexの"20th Century Boy"を大音量で流す、という場面がありました。"20th Century Boy"はこの映画の主題歌にも使われていましたね。
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