ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

1982年3月13日付 ビルボード 全米 Top40 J. Geils Band - Centrefold

2018-03-14 22:14:13 | 1982年ビルボードTop40
1982年3月13日付ビルボード All American Top40、ついに6週目の1位となりました大ヒット、J. Geils Bandの"Centerfold"、J. Geils Band、1974年に12位を記録した"Must of Got Lost"がこれまでの最高順位、その後良い曲を出していたのですがいずれも30位台止まり、この曲で初めての大ヒットでもちろん初めてのNo.1獲得です。

2位は前週と変わらずこれで3週目の2位、Journeyの"Open Arms"。Journeyですが、最高位4位を記録した"Who's Crying Now"に続くTop5ヒットで初めてのTop3ヒットとなりました。
この週は1位から6位まで前週と変わりませんでした。
3位はJoan Jett and The Blackheartsの"I Love Rock and Roll"。初めてのヒットでTop3入りです。Joan Jett、そう元The Runawaysのギタリストで、ソロになって初めての大ヒットです。The Runawaysは日本では大人気でしたが、アメリカでは全くヒットしていませんで、アメリカのチャートでは初めてのヒットがこの曲です。
4位はこれで3週目の4位、The Carsの"Shake It Up"、The Cars、これまでの最高は1979年に14位を記録した"Let's Go"でしたので初めてのTop5ヒットとなりました。
5位もこれで3週目の5位、Stevie Wonderの"That Girl"。数々の大ヒットを持っているStevie Wonder、1980年の12月に5位を記録した"Master Blaster (Jammin')"以来のTop5ヒットです。

この週ついに6週目の1位はJ. Geils Bandの"Centerfold"。年間チャートはなんと5位。ビルボード55周年を記念した55年間のTop100「Billboard Hot 100 55th Anniversary Top 100」でも61位のロックグループではまれな歴史的大ヒットでした。

J. Geils Band、ボストンを中心に結成され、デビューは60年代後半、ブルースやR&B色の濃いロックンロールサウンドで人気となりました。70年代に入るとシングルでもヒットするようになり、1974年にリリースしたアルバム「Nightmares...and Other Tales from the Vinyl Jungle」収録の"Must of Got Lost"が12位の大ヒットとなります。
その後、5年ほどメジャーヒットにはなかなか結び付きませんでしたが、70年代後半になってから徐々に洗練されたロックになり、"One Last Kiss""Comeback"そして"Love Stinks"のTop40ヒットが出ます。ピーター・ウルフの特徴あるボーカルにJ. Geilsのギターがすごくカッコいいのですが、最高位30位台のもう一歩のヒットが続きました。特に"One Last Kiss"は良い曲でした。大好きでしたよ。

そしてアルバム「Freeze Frame」からのファーストシングルカットされたこの曲"Centerfold"でついに爆発的なヒットを記録します。
以前に比べると凄く洗練されてはいますが、相変わらずのピーター・ウルフの癖のあるボーカルに、洗練されてきたとはいえまだまだ泥臭いところもあるロックだったのですが、驚きの歴史的な大ヒットを記録します。
作詞作曲はキーボードのSeth Justman。Seth JustmanはJ. GeilsとPeter Wolfの陰に隠れていますが、バンドのほとんどの曲を彼が単独で、またはPeter Wolfとの共同で作っています。
J. Geilsですが、残念ながら昨年4月に亡くなっています。


今週 先週 song / artist
1 1 CENTERFOLD / J. GEILS BAND
2 2 OPEN ARMS / JOURNEY
3 3 I LOVE ROCK 'N ROLL / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
4 4 SHAKE IT UP / CARS
5 5 THAT GIRL / STEVIE WONDER
6 6 SWEET DREAMS / AIR SUPPLY
7 11 WE GOT THE BEAT / GO GO'S
8 8 MIRROR, MIRROR / DIANA ROSS
9 9 LEADER OF THE BAND / DAN FOGELBERG
10 10 TAKE IT EASY ON ME / LITTLE RIVER BAND
11 12 SPIRITS IN THE MATERIAL WORLD / POLICE
12 14 PAC-MAN FEVER / BUCKNER & GARCIA
13 13 THROUGH THE YEARS / KENNY ROGERS
14 16 BOBBIE SUE / OAK RIDGE BOYS
15 15 LOVE IN THE FIRST DEGREE / ALABAMA
16 17 KEY LARGO / BERTIE HIGGINS
17 19 MAKE A MOVE ON ME / OLIVIA NEWTON-JOHN
18 20 CHARIOTS OF FIRE / VANGELIS
19 21 SHOULD I DO IT / POINTER SISTERS
20 7 I CAN'T GO FOR THAT (NO CAN DO) / DARYL HALL & JOHN OATES
21 22 TONIGHT I'M YOURS / ROD STEWART
22 24 TAKE OFF / BOB & DOUG MCKENZIE
23 27 DO YOU BELIEVE IN LOVE / HUEY LEWIS & THE NEWS
24 25 DADDY'S HOME / CLIFF RICHARD
25 18 HARDEN MY HEART / QUARTERFLASH
26 26 CALL ME / SKYY
27 28 WHEN ALL IS SAID AND DONE / ABBA
28 29 ONE HUNDRED WAYS / QUINCY JONES feat. JAMES INGRAM
29 34 FREEZE FRAME / J. GEILS BAND
30 41 PRETTY WOMAN / VAN HALEN
31 38 EDGE OF SEVENTEEN / STEVIE NICKS
32 36 MY GUY / SISTER SLEDGE
33 33 I BELIEVE / CHILLIWACK
34 37 TELL ME TOMORROW / SMOKEY ROBINSON
35 39 JUKE BOX HERO / FOREIGNER
36 57 DON'T TALK TO STRANGERS / RICK SPRINGFIELD
37 40 ON THE WAY TO THE SKY / NEIL DIAMOND
38 42 867-5309 / TOMMY TUTONE
39 43 DON'T LET HIM KNOW / PRISM
40 51 FIND ANOTHER FOOL / QUARTERFLASH

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12 コメント

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Unknown (めった)
2018-03-15 08:27:31
ナーナナナナナー♪の印象的なイントロ、ズンチャカズンチヤッチャッ♪のリズム、天使のような憧れの存在のあの娘が、見開き(centerfold)グラビアに、、、!セイシュンの衝撃!この曲はぜひ歌詞を味わってほしいですね。最後にオチのある物語です(^-^)。
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イントロで決まり! (hannah)
2018-03-15 21:38:15
星船さん、こんばんわ。
昨年のREOに続き、今年はJ.Geils Bandですね。苦節何年でついに№1。2~3週の№1と記憶していましたが、何と6週も№1だったんですね。
この曲のカッコよさはイントロのP.Wolfの♪Come On!♪で決まりですね。
日本ではさほど知名度は高くないと思いますが、CMで2回も使われています。しかもビールと車という花形のCMで。
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centerfold (星船)
2018-03-16 23:17:09
めったさんこんばんは。
いや~、面白い歌詞でした。
憧れの天使がグラビアクイーンになって見開きページに出てきてしまうのですね。
「centerfold」がそういうことだったとは、歌詞を知る前とだいぶ曲を聴いた時の感じ方が違うようになりそうです。
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Unknown (星船)
2018-03-16 23:20:29
hannahさんこんばんは。
REOスピードワゴンも驚きのロックヒットでしたが、J.Geils Bandのブレイクはそれを上回る信じられないような歴史的ヒットでした。
イントロのCome On!にはグッときますね。
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Centerfoldの意味 (hannah)
2018-03-17 01:34:45
星船さん、こんばんわ。
全米Top40で湯川れいこさんが№1の訳を紹介していましたが、それで「Centerfold」の意味を知りました。
憧れのマドンナがグラビアに出ていて、僕の気持ちは凍った、いっそのことモーテルに連れていきたい、など面白い歌詞でした。
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堕ちた天使 (星船)
2018-03-17 21:03:33
hannahさんこんばんは。
そうでした、全米Top40では湯川れい子さんが和訳をやってくれました。歌詞がわからないで聞いているときと知ってからでは歌の印象が変わることもありました。歌詞を見ると「Centerfold」=「堕ちた天使」がよくわかります。
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星船さんへ (ミュウ)
2018-03-18 06:20:11
この曲はベストヒットUSAでビデオがよく流れていました。映像とセットで覚えています。歌詞は「堕ちた天使」ですが、曲調は明るくて元気が出てしまいます。
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凝ったPV (星船)
2018-03-18 18:30:35
ミュウさんこんばんは。
80年代に入り、日本でもベストヒットUSAが始まるなど、曲のヒットにPVの影響が大きく出るようになりました。それに伴って凝ったPVが作られるようになりましたね。ブログの動画変えました。この動画が当時放映されていたのではないでしょうか。歌詞にぴったりですね。
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1982年は名曲ぞろい (omnibusfan)
2018-03-20 22:19:19
星船さま、こんばんは。
1982年は、私にとって名曲が多ぞろいの年ですね。ヒット曲もあり、チリワックのような隠れた名曲あり。この週のチャートもいい曲そろっていますね。だいたい口ずさめます。(笑)
この頃はコンサートにもよく行きました。チャートインしているアーチストでは、ジャーニー、カーズ、リトルリバーバンド、ホール&オーツ、どれも良かった。特にジャーニーは、京都と大阪2日続けて行きました。(笑)
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いい時代 (星船)
2018-03-20 23:16:42
omnibusfanさんこんばんは。
ホントにこの時のチャート良い曲多いですよね。
私も鼻歌で歌える曲が多いです(笑)
私の好みの傾向としてはロックっぽい曲が好きなのですが、ジャーニーやJガイルズバンド、ジョーン・ジェットなど、この時代でなければヒットしなかったような、およそメジャー受けしないような曲がチャート上位に入っていました。いい時代でした。
ジャーニーコンサートへの2日続けての参加は素晴らしい‼
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