島本理生の『ファーストラヴ』を読んだ。直木賞受賞作。
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就活中の女子大生が父親を刺殺。殺人罪で起訴された女子大生の環菜、殺人の動機が不明で、裁判の焦点もそこにあるのだが、彼女はなかなか心を開かない。環菜の心の闇を、主人公の臨床心理士の由紀と弁護士の迦葉の協力で解き明かしていく。並行して大学時代につきあいのあった由紀と迦葉の関係についても語られていく。そして裁判の行方は・・・。
わたし登場人物の誰にも感情移入できずに、直木賞受賞作にしてはぜんぜん楽しめなかった。以下ネタバレを含むので未読の方は読まないように。
登場人物がみんな心を病んでいるのにかなりの違和感、そんな理由でそうなるの?そんなんで病んでいたら、多分日本中心を病んだ人だらけだ。おまけに、事件についての真相を語らなかった環菜は突然真相を語りだすしで、何なのそれ、今まで自分が殺したと言っていた被告人が、急に事故だったと言い出すのに説得力がない。ご都合主義の典型で、けっこう楽しみにしていたのだが、ちと期待外れだった。
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