渡辺淳一の『失楽園』を読んだ。
ダブル不倫に溺れる久木と凛子の性愛を、久木の語りで綴るお話し。性描写が多いのだが、阿部定事件や有島武郎の心中事件など、愛するが故の殺人、心中といったお話しが挿入されていて、死に向かう二人の行く先を暗示していてやや暗い印象。
日経新聞連載時から話題になったベストセラー、今更ながら読んでみた。官能小説みたいに言われていた記憶があるが、いま読んでみるとそんなに過激じゃないね。愛とセックスの関係、永遠の愛を問いかける作品だ。
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が、なんだかなぁって気がしないでもない。特に心中の状況(男性器と女性器がつながったまま死んでいるのが発見される)は物理的に可能なのか? 考え出したら眠れなくなりそうだ。
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