原尞の『それまでの明日』を読んだ。以前に読んだ『そして夜は甦る』から続くハードボイルド探偵小説のシリーズ。
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渡辺探偵事務所の沢崎のもとへ望月皓一という金融会社の支店長が訪れ、融資に絡んで老舗料亭の女将の身辺調査を依頼される。沢崎が調査してみると女将は既に亡くなっていて、そのことを依頼人に告げようとするが連絡がつかず、金融会社の支店に赴くと強盗事件に巻き込まれ、さらに望月皓一は行方不明。沢崎は望月を探すのだが・・・。
やくざが絡んできたり、二転三転する展開にページをめくる手を止められずに一気に読了。まずまず楽しめる作品。以下ネタバレなので未読の方は読まないように。
依頼人が実は望月皓一という金融会社の支店長の名を騙った別人で、過去に女将と関係があった人物だというのが真相で、強盗事件は依頼人とは全く関係がないのだが、それを知っている沢崎が語らないので、騙された気分。真相がわかればなんだかなぁという印象は拭えない。
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