中島京子の『夢見る帝国図書館』を読んだ。紫式部文学賞受賞作。
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小説を書いているライターのわたしは上野公園で奇妙なお婆さんの喜和子さんと出逢う。喜和子さんはわたしに図書館が主人公の「夢見る帝国図書館」という小説を書いてほしいという・・・。
謎の多い喜和子さんの人生をめぐるおはなしで、喜和子さんが亡くなってからは孫娘が登場して、喜和子さんの過去を探っていく。そういう意味ではミステリー要素あり。おはなしの間に図書館が主人公の「夢見る帝国図書館」という作中作(作者が主人公かどうかは明かされていない)が挿入されるのが特徴。この作中作には文豪や歴史上著名な人物がたくさん出てくるので楽しい。
なんとも不思議な印象のおはなしだが面白くて一気に読了。なかなかに楽しく読める作品で読後感がいいのよねぇ。
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