富士詣一度せしといふ事の安堵かな 高濱虚子の句です。一回登ったら気が済んだ、もう二度としなくても済む、という安堵の気持ちだと思います。この句を読むたびに、山梨に居ながらまだ一度も登っていない、という焦りを感じます。虚子の安堵と真逆の感情です。 この写真は、富士山駅ビルに鍼に行く度に見る、階段の踊り場の展示です。七合目を過ぎると山中湖がこんな風に見えるのです。コロナが明けたら、ええい、死ぬ気で登ってみようかな。そして自慢の一句を吐いたらさぞええ気分でしょうな。