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年末の買い物を早目にコストコで。新鮮鯛の切り身をムニエルで。
今出ているニックの最新CDシューマン・ブラームス・ピアノカルテットが好評。私の親しい人から、「シューマン三楽章のニックさんのインスピレーションが素晴らしい。」というコメントをたくさん貰った。私もそう思う。コンサートで聞いた時そう思って、もっと沢山の人に聞いて欲しいと願っていたら願いが叶った。三楽章のサビをチェロは二回弾く。一回目と二回目は全く違う音色であり、違う感情を聞き手に呼び起こさせる。「どうやって弾き分けてるの?」とニックに聞いたら、「楽譜にメゾピアノとピアニシモと書いてある。リハーサルの時ピエール(アモイヤル)が、2回目はもっとピアニシモに、もっとソフトに弾いたらどうかな、と言ってくれた。ピエールを喜ばせたくて弾いたらああなった。」「でも音の強弱だけであんな深い感情を表現出来ないでしょう?」と更に突っ込んだら、「それは僕達の力の及ぶ所ではなく、シューマンの手柄だよ。」とニックは言った。ナイス! だけど私は納得しない。じゃピアニシモで弾いたら、誰でもあんな音楽になる? あんな音が出る? 他の誰にも真似できない俳句を作る人もいれば、他の誰にも真似できない音楽を作る人もいる。そんな人達と同時代に生きている事が嬉しい年の瀬である。
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