先生は引き続き「GENZI」を読んでおられる。光源氏のことを、「なんてワル、なんてキザ、なんて馬鹿」とこきおろす。「信じられないよ、なぜあいつがもてる? あんなひとりよがりな奴、アメリカじゃ女性に見向きもされないよ、誓ってもいい」と唾を飛ばされる。そして光の君の行動の不可解な点を私に質問する。
・なぜいつも嘆いているのだ?
・なぜいつも着る服や和歌に添える花のことばかり心配してるのだ?
・昼は帝のご機嫌取り、雨の日は集まって女の話、夜は女の家に通い通し、それでいつハープの練習をして達人になったのだ?
・顔も見えない性格も知らない女と暗闇で初めて会ってなぜ惚れられるのだ?
・なぜいつも帳越なの? 帳を回って行ってハーイと言えばいいじゃないか?
「光源氏の醜いガールフレンドの段をお読みになりましたか?」という私の質問に対して、「ああ、あの赤い鼻の彼女ね」と笑われて、源氏が翌朝自嘲して詠んだ滑稽な歌までそらんじて言われたのには驚いた。
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