帰りの函館発の飛行機の羽田着が遅れたのでヒヤッとしたが、近道に誘導され、走らずトイレ休憩もして松山便に間に合った。ちょうどニックのチェロを二人がかりで丁寧にベルトコンベアへ載せている所を見る事ができた。普段は預けたら無事を祈るしか無い。今、この眼で見て安心した。日本の航空会社はどこも同じようにしてくれる、と信頼感が強まった。
函館のリハで面白かった話。
指揮者のヘルベルト・ブロムシュテット氏とニックは、昔、シューマンチェロ協奏曲を共演した。その後再共演した時、ブロムシュテット氏はニックの事を覚えていなかったが、演奏を終えて立ち上がったニックのズボンを見て、「ああ。あのシューマンを弾いた後ズボンが汗でずぶ濡れだったチェリストか。」と思い出したそうだ。
今回ドヴォルザークの後でズボンがずぶ濡れになった時、その話を思い出して指揮者の豊嶋先生にニックが話すと、先生がオケの仲間にシェアして下さった。ミュージシャンにはこんな話が限りなくある。ピアティゴルスキー門下のチェリストと話すと、全員がピアティゴルスキー先生の物真似をするから抱腹絶倒。