見出し画像

ミセスローゼンの上人坂日記

秋風や珈琲につく柿の種

柿の種が好き。あっという間に一袋食べてしまうので家では買わない。ポテトチップスと同じくらい危険。カウチに寝転がって映画やドラマを見ながらそういったものをつまむ以上に幸福な日常はない。しかしそれを日常にしてしまうと、8キロ痩せた努力が一瞬で無になる。ブラウニーも同じこと。あっという間に一塊り食べてしまうから、家で焼いてはならんのである。湖畔のアンティーク自転車ショップ『ラーゴ・ビチーノ』にて、ブラウニーと柿の種を頂く非日常の喜びこそがよろしい。このオープンカフェは辛夷の大木の茂りが涼しい木陰となるはずが、今年は虫喰いが激しく葉が育たなかったという。ラーゴは湖、ヴィチーノは近い、の意味でズバリ湖畔という店名。ここからの富士山は絶景、少し走れば湖に出る。
 



「パン焼いて俳句のありがたさを知る」
迷いが吹き切れた。余計な事を考えず、サワードウブレッドに集中、同じ事を何度も繰り返す内に改良点が明らかとなり、少しずつ進歩を重ね、ついに我が家のサワードウブレッドレシピが完成。相談していた次女に報告したら、「煮詰まった時に諦めなくてよかったね。」と祝ってくれた。そう。俳句で煮詰まる事は無いが、パン作りは煮詰まって苦しくなる。何故か? それは、パンは発酵するかしないか、うまく焼けるか失敗か、否応無しの結果が出るから。パンに自己満足は無い。生焼けのパンを食べて、でも頑張ったからこれでいい、とは思えない。一所懸命こねた思い出があるから発酵しなくても愛しい、とは絶対に思えん。俳句と思い出は切っても切れないから、うまくできない句も愛しく思える。パンが膨らまぬ悲しさで一句詠めば、少しは慰められる。趣味がパンだけでなくて、俳句もやっててよかったよかった。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事