台風が来るよ。ご用心。
昨夜は肉食をしたので、ニックも私も揃って悪夢を見た。
ニックの悪夢はこれ。
チューリッヒかどこかヨーロッパの街で、マスタークラスをするピアティゴルスキー先生を手伝っている。世話役の個人宅に部屋を借りたのだが、異様に散らかっている家で、ニックの部屋も足の踏み場もない。スーツケースもひっくり返されて、来ていく服や靴が見つからない。そこの主人が服や靴を貸してくれると親切に言うが、服は大き過ぎて着られず、靴は奇抜すぎて履けない。ああこれでは遅刻してしまう、焦れば焦るほど見つからない、という定番の「遅刻夢」。
私の悪夢は、実際に今読んでいる、小野不由美作「鬼談百景」という(怪談が百話入っている)文庫本を夢の中でも読んでいて、百話しか無い筈が、毎回本を開く度に内容が変わって、読んでも読んでも終わらない事に気づき、怖くなって本をゴミ捨て場に捨てるのだが、走って帰って来ると寝室の枕元に捨てたはずの本が帰って来てる、という悪夢。この人の「残穢」という本は、同名の映画もだが、前代未聞の恐ろしさ。私はロシアのホテルでこれを読み終え、あまりの恐怖に、スーツケースに入れて日本に持ち帰る事が出来なくなり、その部屋のテレビの裏と壁の間に押し込んで隠してしまった。もし帰国して、寝室の枕元にあの本が帰っていたらどうしよう、と飛行機の中でも鳥肌が立ったものだ。本はさすがにロシアからは帰って来れなかったものと思えるが、今もあの本がサンクトペテルブルクの陰鬱な宿の壁の隙間にあると思うと逆に恐ろしい。
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