塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

過去の遺恨もクラブ利益の前では無意味か

2021-12-19 20:06:40 | 日記
 デンマーク代表のクリスティアン・エリクセン。

 彼は在籍するインテル・ミラノと合意の上に契約を解除しました。

 先の心臓疾病の影響が色濃い判断ですが、彼の未来に幸あれと思いたいですね。

 エリクセンはアヤックス・アムステルダム、トテナム・スパーズ、そしてインテル・ミラノと歩んできましたが、そのスパーズにはインテル・ミラノの前任指揮官、アントニオ・コンテがいます。

 コンテはエリクセンを獲得し、3-3-2-2-を3-4-1-2に変更し、2トップととレクアルティスタで攻撃を構築しようと試みました。

 結果はさほどではありませんでしたが、エリクセンの健康状態向上は当然ですがコンテも願っているに違いありません。

 また、コンテは戦術をいち早くスパーズに注入するため、インテル・ミラノからチリ代表のアルトール・ビダルの獲得し、ビダルも敬愛するアントニオ・コンテの元にはせ参じたいと考えているようです。

 何かスパーズとインテルの間に不思議な関係性ができつつありますが、この関係性は3人の男が絡んでいます。

 スティーブン・チャン インテル側
 ジュゼッペ・マロッタ インテル側
 パラディッチ スパーズ側

 つまりインテルが11季ぶりにスクデットを獲得し、UEFAチャンピオンズ・リーグでも大暴れと思う矢先、選手の報酬を2割カットという経営判断に、コンテが反論したことも無理はありません。

 ただトルコ代表のハカン・チャルハノール、新指揮官にラツイオからシモーネ・インザーギを獲得し、より報酬が少なく同時に上位を狙える布陣を整えたマロッタはさすがの手腕ですよね。

 マロッタの下で移籍市場の振舞を学んだパラディチですが、両者ともにユヴェントス時代のあの移籍劇

 「ロナウド、レアル・マドリードからユヴェントスへ」

 の一報で完全に仲たがいをしてしまいます。

 この移籍劇は上司であるマロッタの頭上を飛び越え、弟子のパラディッチの行動(独断に近いと言います)に要因があったためです。

 しかし、クラブの利益追求には過去の問題を放り出す必要もあり、だからこそスパーズとインテルは現在「緊密」なのかもしれませんが。
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アトレティコ・マドリード、開幕から低空飛行

2021-12-19 19:44:59 | 日記
 2014シーズン以来、7季ぶりにラ・リーガで優勝したアトレティコ・マドリード。

 2020-21シーズン王者として開幕を迎えた今季、王者としての面影はなくルイス・スアレスも7試合に渡り得点が生まれていません。

 専門サイト「QOLY」によれば、1位のレアル・マドリードとの勝ち点差は13。

 ポルトガル代表のジョアン・フェリックスも

 「優勝はあきらめないが難しい」と、苦戦を認めています。

 どこかしら2014-15シーズンと翌年のチェルシーを姿が重なります。

 ホゼ・モウリーニョとディエゴ・シメオネはいずれも、マルセロ・ビエルサやペップ・グアルディオラのように、マイボールを大切にするよりも

 選手たちに戦う姿をまずもとめる
 同時にソリッドな展開を好む

 指揮官ではないでしょうか。

 つまり、選手が疲労をため込み、同時に勝ち点3を追い求める姿がさらに苦しませる要因となる展開、といえます。

 モウリーニョが実質最後のリーグ優勝を味わった2014-15シーズンは

 1.ジョン・テリーをレギュラーに戻す
 2・セスク・ファブレガスの好調さ
 3・ディエゴ・シメオネと喧嘩別れし、チェルシーに移籍を決断したディエゴ・コスタの存在感

 というように、モウリーニョが好むソリッドな集団が誕生し、彼も鮮やかに手腕を見せますが、翌年の成績低迷は開幕から続き、彼は更迭されます。

 シメオネもジョアン・フェリックス、過去にはオリベル・トーレスとマイボールの技術に長け、自軍に的確なアクセントを与えられる選手をむしろ活用しきれていない印象です。

 それらはグアルディオラのマンチェスター・シティ、ビエルサのリーズ・ユナイテッドと比較した際

 展開が読みやすく、仮に先に得点を奪われても焦る必要がない
 事前に対策を練りやすい

 と感じられる気がします。

 ただシメオネがクラブを去るとは考えにくいですし、反撃方法を今から練っているはずですが。
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平等は戦争の要因か

2021-12-19 19:25:59 | 日記
 平和と結びつくのは「平等」ではなく「格差」
 平等に結びつくのは「戦争」

 この一文は文春新書「新・リーダー論」の105ページで佐藤優が指摘する言葉です。

 ならば公平の反対語は「不公平」でしょうか。

 いいえ、僕ならばアンフェアは「不条理」と答えます。

 例えばセリエAのサレルニターナ。

 2000年代は1部リーグ在籍の時代もありましたが、近年は下部リーグが主流だった彼らが、2021-22シーズン、遂にセリエAに復帰しました。

 2000年代は、パルマ、ユヴェントスそしてバレンシアに在籍し、イタリア代表にも選出されたマルコ・ディバイオが駆けだしの選手として、在籍していたはずです。

 さて、そのサレルニターナですが財政面がシーズンが開幕しても一向に回復する傾向がなく、このままですとセリエAから追放されるとの指摘があります。

 サレルニターナのファンからすれば不条理ですよね。

 仮にシーズン開幕中でも追放されたならば

 1・開幕前にNOを伝えてほしかった
 2・仮にサレルニターナが除外されたならば、奇数の17クラブで戦う片側性が生じる
 3・もし追放されたなら、我々のリーグ戦はどうなるのか

 など、疑問符だらけになりますからね。

 キエーボ・ヴェローナがやはり、財政の面からクラブ消滅という形になりましたが、欧州のようにJリーグよりもはるか先に降格制度と昇格制度を設けても、クラブ自体がファンの手を離れてしまう事例があるわけです。

 18クラブでセリエAを構成するという「平等」に既に財政面で格差があるわけですが、平等を取り戻すためには機構が何かしらの行動、例えばスペインのようにサラリー・キャップ、ドイツのようにライセンス聖堂、という「戦争」を取り組むべきなのか。

 イタリア代表以外でも、改善点は多々あるのがイタリアではないでしょうか。

 

 
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槙野智章を見て、あのFWを思い出す

2021-12-19 19:09:01 | 日記
 浦和レッドダイヤモンズ指揮官、リカルド・ロドリゲスは、彼と来季契約を結ばないことを一瞬後悔したでしょうか。

 僕はダイジェストで確認しただけですが、槙野智章のレッズ最後の一撃が三菱自動車から通算8度目となる天皇杯を手繰り寄せたことは、どことなく首脳陣がのちに悔やむことになるかもしれません。

 ヴィッセル神戸が

 1・ベルギー代表のトーマス・ヴェルメーレンと今季で契約を終了
 2・菊池流帆と共に組むセンターバックに、槙野を指名するかもしれない
 3・年齢と報酬を考慮すれば槙野の方が格安になる(契約満了のため)

 同時に、彼の持つ朗らかと今回のように、大勝負に強いことはAFCチャンピオンズ・リーグ優勝を狙う神戸にとって、獲得が実現すれば大きいと感じます。

 彼の姿を見て、僕はクロアチア代表FWマミッチを思い出しました。

 彼は2008年、レッドダイヤモンズが天皇杯優勝を達した際、今回の槙野同様契約を終了します。

 マミッチは天皇杯本戦で劇的なまでに得点を生み出し、優勝後はたしか日の丸の鉢巻きをして、優勝を味わっていた記憶があります。

 槙野、マミッチのように契約更新をしない選手が、勝ち残っているカップ戦で活躍することは

 1・移籍先が当然探しやすくなる
 2・代理人にクラブから獲得の打診がある
 3・契約満了クラブのファンが味方につく(どうして手放すのだと考えるため)

 など、自分自身に有利な状況を見出せます。

 ただ、両選手の場合共通していることは、自分の将来よりも「浦和」と「レッドダイヤモンズ」という、街とクラブに何が残せるかを常に考えていました。

 かつての福田正博のように、彼らはレッズだけで経験を積んできたわけではありません。

 ただ、クラブへの敬意と自分の誇りがファンに伝わるように奮闘した、その献身が優勝を勝ち得た形といえます。
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