こころ模様

人はなぜ生きるのでしょうか。希望、居場所、時間というキーワードから、人生とは何かについて考えていきます。

博士論文公開審査(Doctoraatsproefscrift)

2005-05-29 03:37:39 | 歴史
ルーヴァン大学は1425年創立。エラスムス、トーマス・モア、メルカトール、ヤンセニウスなどを輩出したヨーロッパでも有数の歴史をもつ大学である。博士論文の公開審査も格式高くおこなわれる。

26日の木曜日にレンズさんの指導しているドクターの院生マーチンの博士論文公開審査があった。論文のタイトルはIntrinsic versus extrinsic goal promotion and autonomy support versus control: Facilitating performance, persistence, socially adaptive functioning and well-being. 提出された論文は、文献研究5章、実証研究12本。500頁以上の力作。


最初の写真は始まる前のマーチン。後ろに映っているのは、論文の表紙。




最初に25分ほど論文の概要を紹介する。最前列で聞いているのは審査員の面々。



発表の後は質疑応答。約1時間半。中央に座っているのは心理学科長。審査委員長の役割。左側の席に座っているのがPromotorとCopromotor。右側の席がCommissarissen。左が発表者を擁護する側、右が発表者の対抗勢力。中央が裁判官、発表する院生が被告、左側に弁護人、右側に検事。という構図。だから中央の席が二段高く、左右がそれよりも一段低く、発表者席が最も低い構造になっている。Promotorは論文の独自性や優秀さを紹介。CopromotorとCommissarissenは評価と質問。Commissarissenの質問の方が厳しかった。




発表と質疑応答が終わって、いったん退出する審査員。このあと、審査委員長を除き、一人20点満点で投票。




15分ほどして、審査員が戻ってくる。審査結果の発表。このあとに証書の授与。




指導教員(PromotorとCopromotor)と審査委員に謝辞を述べるマーチン。




マーチンの謝辞を聞く審査員の面々。一番右がレンズ教授。左から2番目がデシ教授。




マーチンと握手するレンズ教授。




マーチンの家族に挨拶するレンズ教授。




以上で、17時から始まった博士論文公開審査(ディフェンド)はお終い。19時半頃に別室に移って、サンドイッチとサラダ、ワインとジュースで歓談。そのあとに、市庁舎前のレストランで22時から会食。サーモンステーキか牛肉のステーキのいずれかとビール。一人あたり15ユーロで割り勘。それが終わったのが23時過ぎ。お疲れ様でした。

翌日レンズさんに聞いたら、疲れて興奮しすぎて眠れなかったとのこと。本当に指導教員ご苦労様。