ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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エアロスミス50周年

2023-11-16 21:29:48 | 日記

先日、KISSが50周年でフェアウェルツアーをやっているという記事を書きました。

クイーンも50周年ということだったわけですが、50周年といえば……私が1973年デビューの3大バンドと呼んでいるなかのもう一つ、エアロスミスについても触れないわけにはいかないでしょう。

実はエアロスミスも、今年フェアウェルツアーをやることになっていました。
しかし、スティーヴン・タイラーの喉の不調により、一時中断……

これについては前にちょっと書いたと思いますが、その後の情報によれば、声帯の損傷だけでなく喉頭を骨折しているんだとか……喉を骨折するというのがどういう状態なのかよくわかりませんが、治療にはかなりの時間を要するようで、年内のツアー再開は難しいようです。まあ、あの声を聴いていると喉にかなり負担がかかっているというのはわかる気もしますが。

ちなみに、エアロスミスといえば50周年を記念したベストアルバムがリリースされており……それにあわせてコラボたい焼きというものが最近販売されています。
エアロスミスのメンバーはたい焼きが好きで、スティーヴン・タイラーはたい焼きを「日本の神秘」といったとか。そこで、たい焼きの老舗「鳴門鯛焼本舗」が、コラボたい焼きをリリースしているのです。



福岡にも一店舗あったので、試しに買ってみました。
コラボといっても、たい焼の袋にエアロスミスのロゴが入っているとか、カードがもらえるとかその程度のものですが……



ちなみに、味はりんご餡。餡がなくなり次第終了ということです。餡がなくなり次第というのがどれぐらい切迫感のある話なのかはよくわからないところですが、売り切れとなる店舗もすでに出ているらしいので、ほしいという方は早めにゲットしたほうがいいかもしれません。

ついでに動画を。
フェアウェルツアーの告知動画です。

Aerosmith - PEACE OUT Farewell Tour Opening Night (Sept 2, 2023)

ついでに動画を。
フェアウェルツアーの告知動画です。

9月2日にスタートしたものの、わずか3公演で中断になったということです。
このあたり、イーグルスのフェアウェルツアーでドナルド・フェイゲンが開始早々病気入院で離脱したというエピソードと重なっても見えます。言い方は悪いですが、爺さんたちのポンコツ道中というか……まあ、そういうところも面白いんじゃないでしょうか。

ちなみにこのツアーではサポートアクトとしてブラッククロウズが同行しています。
サポートアクトというのは、メインのアーティストから楽器のプラグをはずすとか音量を下げるとかいう嫌がらせをされることがよくあるんだそうですが、エアロスミスはそんなことをしなかったと、ハートのナンシー・ウィルソンさんがいっていました。まあ、なんだかんだいって、いい人たちなんでしょう。ポンコツ道中がまっとうされることを祈りたいと思います。



Kiss50周年…そして、最後の舞台へ

2023-11-14 22:17:40 | 日記

先日、ブルース・スプリングスティーンがデビュー50周年という記事を書きました。

ほかにも今年はいろいろな50周年があるという話だったんですが……1973年デビューの大物アーティストといえば、KISSもはずすことはできないでしょう。

で、そのKISSなんですが、現在フェアウェルツアーを行っています。

THE END OF THE ROAD TOUR と銘打ったツアーです。

フェアウェルツアーというのも、このブログではたびたび出てくる話。悪魔といえども、やはり寄る年波には勝てずということでしょうか……思えば、最近の動画なんかでは厚塗りしたメイクの奥にしわやたるみが見え隠れてしていました。それでもまだ続けられないわけではないでしょうが、ジーン・シモンズは「トップにいるうちに辞める」というふうに語っています。それはそれで、一つの判断でしょう。

そして、そのフェアウェルツアーの最終日、最後のステージとなるのがマディソン・スクエア・ガーデンです。
12月2日(日本時間では12月3日)、このKISS最後の舞台は、ストリーミングで全世界に中継されるといいます。円安のご時世ではありますが、それでも2~3千円ほど。まあ、中継ならこんなもんでしょうというリーズナブルなお値段となっています。配信なので、売り切れることも高額転売されることもありません。
KISSの最後の勇姿を見たいという方は、いかがでしょうか。

ついでなので、動画を。
God Gave Rock and Roll to You Ⅱです。

Kiss - God Gave Rock ‘n’ Roll To You II (Official Music Video)

KISSの曲として有名なようですが、もとはアージェントというバンドが1973年に発表した曲。ということは、この曲も50周年ということになるわけです。
アージェントは元ゾンビーズのロッド・アージェントという人が作ったバンドで、60年代のサイケデリックとかそういうところにルーツがあります。後に、アージェントのメンバーで曲の製作者であるラス・バラードの協力を得てKISSがGod Gave Rock' n' Roll Ⅱとしてカバー。これが大ヒットしたという歴史ある一曲なのです。
「神はロックンロールを与えた」……お前ら悪魔だろ、という野暮なツッコミはよしておきましょう。
この曲では、こう歌われます。

  わかっているさ
  人生はときにつらく、困難なもの
  だが、みんな
  俺たちは贈り物を与えられている
  道を与えられている
  その道の名は、ロックンロールだ

そしていま、KISSはTHE END OF THE ROADというところにいます。
やはり、ロックンロール黄金時代は遠い昔のことなのか……そんなことを、また考えてしまうのです。



ベースの日 ベーシスト列伝プログレ編

2023-11-11 21:33:32 | 日記

今日11月11日は、「ベースの日」。

1111をベースの4弦に見立てて……ということで、毎年恒例のベーシスト列伝をやります。
今年はプログレの話をずっとしてきたので、ベーシスト列伝もプログレ編で。やはり、ギタリスト、ドラマー列伝とほぼ同じバンドとなっていますが、まあそこはご容赦を。


グレッグ・レイク
まず、プログレの王宮キング・クリムゾンに在籍したベーシストを続けて3人。
その一人目が、グレッグ・レイク。
キング・クリムゾン最初期にベースを弾いていた人。
その後、キース・エマソン、カール・パーマーとともにエマソン、レイク&パーマーを結成。これがプログレを代表するバンドの一つとなった。
後にエイジアからジョン・ウェットンが一時脱退した際には、その後任としてエイジアにも参加した。これはほんの短期間のことでスタジオアルバムの制作などには関与していないようだが、このとき来日して武道館公演に参加している。その動画を。

Only Time Will Tell (Live at the Budokan, Tokyo, Japan, 1983) [2022 Remaster]


ジョン・ウェットン
キング・クリムゾン初期のベーシスト。
クリムゾン脱退後は、UK、エイジアといったプログレ系スーパーバンドでも活動した。もともとポップス志向が強かったらしく、エイジアではそのセンスが成功につながったといえるかもしれない。

曲は、「見張り塔からずっと」。
ジミヘンのトリビュートイベントで演奏した音源(オリジナルはボブ・ディラン)。
ジェネシスのスティーヴ・ハケットやクリムゾンのイアン・マクドナルドとともにこの曲をやっている動画を以前紹介したが、ここではウリ・ジョン・ロートやサイモン・フィリップスといったHR/HM系のメンバーと共演している。

All Along the Watchtower


トニー・レヴィン
キング・クリムゾンの現ベース。
80年代にも在籍していたことがある。
ジェネシス脱退後のピーター・ガブリエルをサポートしたり、イエスからクリス・スクワイアを抜いたようなバンドABWHをサポートしたりと、プログレの世界を渡り歩いてきたベーシストでもある。グレッグ・レイクの後任としてELP加入も取りざたされた。頭文字もLでちょうどいいし......ということだったが、これは実現しなかった。
また、セッションミュージシャンとしても活動していて、プログレにかぎらず、さまざまなジャンルで演奏してきた。
そんなボーダーレスの一環として、曲はオジー・オズボーンのトリビュートアルバムから Crazy Train。
ちなみにドラムは、ジョン・ボーナムの息子ジェイソンが叩いている。

Crazy Train


マイク・ラザフォード
ジェネシスのベース。
初期メンであり、キーボードのトニー・バンクスとともにジェネシスサウンドの骨格を構築してきた。
また、マイク+ザ・メカニックスというソロプロジェクトでも活躍。
曲はそちらで、Silent Running。

Mike + The Mechanics - Silent Running (On Dangerous Ground) (Official Video)

映画のテーマ曲として使われたんだそうで、そのタイアップ効果もあってヒットしたらしい。その映画を私は見たことがないが、このMVを見る感じ、いかにも80年代ふうのSF映画と思われる。やはり、そういうプログレはそういう世界観と親和性が高いのだろう。


ロジャー・ウォーターズ
ピンクフロイドのベース。
ピンクフロイドの歌にみられる毒のある歌詞は、ロジャーの存在によるところが大きい。
毒の成分は彼の人格とも不可分であり、それがバンド内でのもめ事につながることもあった。デイヴ・ギルモアと仲が悪かったというのはこのブログでも何度か書いてきたが、バンド活動を続けていくうちに鍵盤のリチャード(リック)・ライトとも対立するようになり、ついにはリックが辞めなければピンクフロイドのアルバム制作を認めないという最後通牒をつきつける事態にまで発展。リックの側がそれを呑んでフロイドを脱退することになった。そして、そんなことをやっておきながら、自分もほどなく脱退……つまり、ロジャー・ウォーターズはそういうやつである。近年は、ウクライナ戦争でロシアを擁護したり、反ユダヤ主義ともとれる発言をするなど、政治的な言動で物議をかもすこともあるが、それも不思議ではないなという感じはする。
動画は、ピンクフロイドの Us and Them …をロジャー・ウォーターズがソロでカバーしたもの。

Roger Waters - Us And Them (Official Lyric Video, DSOTM REDUX)

今年で50周年を迎える名盤『狂気』だが、ロジャーは自らのソロ・プロジェクトとしてこのアルバムを再解釈、再録するというアルバムを発表している。この動画は、そのバージョン。


ゲディ・リー
RUSHのベース。
ベーシストとしては、ロック界最高峰といってもいい存在だろう。ベーシストランキングみたいな企画をやれば、必ず上位に入ってくる。ある企画では、フリーやビリー・シーン、ジャコ・パストリアスといった並みいる猛者たちをおさえ、見事一位に輝いていた。
また、ベースの腕だけでなく、超ハイトーンボイスをあやつり、鍵盤奏者としての顔も持つ天才である。
曲は、Tom Sawyer。ベースを弾きながら鍵盤を弾くという、この人ならではの離れ業を見せてくれる。

Rush perform "Tom Sawyer" at the 2013 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony


ジョン・マイアング
 ドリームシアターのベース。
 ドリームシアターというバンドは、すべてのパートが化け物のような人たちで成り立っているが、マイアングもまたその例にもれずモンスター級のベーシストである。指の動きが、どう見ても人間とは思えない。
 そのマイアングに関する最近の話題として、今年の7月、頭にけがをしてガーゼをまいた状態でステージに登場し、椅子に座ってベースを弾いていたという話がある。
 詳細は公表されていないようだが、結構な大けがだったらしく、公演中止も考えるレベルだったもののマイアング本人が中止を拒否してステージに立ったのだとか。クールそうな見た目とは裏腹に、案外熱いスピリットの持ち主なのかもしれない。
曲は、Pale Blue Dot。

Dream Theater - Pale Blue Dot (from Distant Memories - Live in London)

ちなみに、先月のドラマー列伝で紹介したドラムのマイク・ポートノイだが、ドリームシアターに復帰したらしい。


クリス・スクワイア
 イエスのベース。
 このブログでは、“ベース革命”ということを何度かいってきたが、プログレの世界におけるベース革命の体現者といえるのが、スクワイアである。それぞれのパートが名うてぞろいのイエスではあるが、なかでもスクワイアのベースはイエスのサウンドを強く特徴づけるものだっただろう。イエスというバンドはメンバーチェンジを繰り返した挙句、イエスとは別にほぼイエスともいえる別バンドABWHが存在した時期があるが、本家のほうにはスクワイアがいた。誰それがいないとか、音楽性がどうとかいっても、スクワイアのいるほうが本家のイエスという強みがあったのである。
 動画は、スクワイアがクイーンのドラマーであるロジャー・テイラーとセッションしている様子。以前このブログで紹介した Smoke on the Water の事前練習やインタビューがおさめられている。

Roger Taylor & Chris Squire recording Smoke On The Water

せっかくなので、その完成版の動画も。

Smoke on the Water with Queen, Pink Floyd, Rush, Black Sabbath, Deep Purple, etc

前にも紹介したとおり、参加しているミュージシャンが実に幅広く、豪華である。
まず、本家ディープ・パープルからリッチー・ブラックモアとイアン・ギランが参加。クイーンからは、ロジャー・テイラーだけでなくブライアン・メイも参加。あと、ポール・ロジャースも(ただし、このセッションはクイーン参加前の話)。ギターのトニー・アイオミ(ブラックサバス)、ボーカルのブルース・ディキンソン(アイアン・メイデン)と、メタルの大物がいるかと思えば、ブライアン・アダムスという直球ロックの人も。プログレ方面からも多数の強者が参戦していて、アレックス・ライフソン、デヴィッド・ギルモア、キース・エマソン、ジェフ・ダウンズと、今年このブログによく登場してきた人たちが名を連ねている。



ゴジラ立像

2023-11-09 21:16:42 | 日記


JR博多駅に、ゴジラの立像がありました。


先日の新作公開にあわせたプロモーションの一環です。
この画像を撮ったのは、二日前のこと。11月8日まで設置ということで、昨日で終了だったんですが、ぎりぎり拝みに行くことができました。

新作の『ゴジラ -1.0』ですが、なかなか評判を呼んでいるようです。
この手の作品の常で、こんなの認めないという否定の声ももちろんあるわけですが……それはそれとして、おおむね高評価を得ているように思われます。

正直、本当に大丈夫なんだろうなと警戒していた部分が結構あるんですが……いざこうして公開がはじまり、ゴジラ立像の前に立ってみると、やはり年来のファンとしての血が沸き立ってくるのを感じます。これは、なんとしても見に行かねば……という思いを新たにしたところです。



メガロ50/ジェットジャガー50

2023-11-06 21:05:29 | 日記

先日、11月3日は「ゴジラの日」ということで記事を書きました。

そこでは、新作公開のことを書いたんですが……この「ゴジラの日」には毎年ゴジラフェスというものが行なわれており、それは今年もやっています。そっちのこともちょっと書いておこうかなと思いました。


一昨年はヘドラ50、昨年はガイガン50と、50周年にあたる怪獣にフォーカスして新たな映像作品が作られました。
そして今年は……『ゴジラ対メガロ』が50周年を迎えます。
というわけで、メガロが登場する作品です。


『ゴジラVSメガロ』(Godzilla vs. Megalon)2023

メガロといえば、ゴジラシリーズのなかでもきわめてマイナーな怪獣の一つでしょう。カマキラスさえ登場したファイナルウォーズにも召集されなかったという……
しかし、今回の作品では結構カッコよくできていると思います。また、怪獣バトルの部分だけでなく、映像全体もかなりクオリティがアップしているように感じられました。
ただ、やはり新作が公開されたとなればゴジラファン、特撮ファンの注目がそちらに集まるのはいかんともしがたく……メガロというのはつくづくめぐりあわせの悪い怪獣のようです。


そしてもう一つ、『ゴジラ対メガロ』には、ジェットジャガーというロボットも登場します。そのジェットジャガーも50周年ということになるわけなので、そちらの動画もあります。
(ただし、こちらは期間限定のようです)

『フェス・ゴジラ4 オペレーション ジェットジャガー』本編

デザインや色使いのバタ臭さが昭和レトロを感じさせるジェットジャガー。
メガロと同様ゴジラシリーズ本流では『ゴジラ対メガロ』一作にしか登場しませんが、こちらのほうがゴジラファンに愛されているかもしれません。今回の動画制作にあたっては、ジェットジャガーのスーツを再現するというプロジェクトも行われていました。そのプロジェクトを紹介する動画もありました。

「ジェットジャガースーツ再現プロジェクト」メイキング

いかにもな職人の技とこだわり……
その甲斐あってか、こちらの本編動画もかなりクオリティが高いと感じられました。メガロのほうはCGを駆使していたと思いますが、そのいっぽうでこういう手作りの特撮もある、その両輪というのが、今後の特撮がむかう方向性の一つを示しているんじゃないでしょうか。
また、このプロジェクトではクラウドファンディングで資金を集めたりもしていたようですが、これはいいやり方ですね。
ゴジラの新たな動画が制作され、そこに名前もクレジットされるというこになれば、支援する人はいくらでもいるでしょう。
今回のジェットジャガーの動画では、もう一体意外なモンスターも登場します。それで、「つづく」というかたちになっていて、その続編がおそらく来年出てくるということでしょう。来年ということは、アレも登場するのか……ということで、楽しみにしたいと思います。