ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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プチ独裁者の末路を振り返る

2020-01-26 20:26:57 | 過去記事
 
プチ独裁者の末路

ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領が再収監の見通しというニュースがありました。かつては絶大な権力を誇る大統領でしたが、任期中に暗殺部隊に命じて殺人を行なわせたということで、禁......
 

去年、ペルーのフジモリ元大統領について書いた記事です。

たまたまですが、昨日の過去記事とも内容的につながるところがあるでしょう。有権者が社会のメンテナンスを怠るとなにが起きるか……見過ごすことのできない教訓です。


厚労省の不適切調査を振り返る

2020-01-25 20:52:39 | 過去記事
 
「漫然と踏襲」……厚労省不適切調査の闇

厚労省の不適切な統計が問題になっています。このブログで過去に書いてきたい文書改ざんなどの問題とベクトルを共有する事案でしょう。不適切と知りながら、漫然と踏襲していた……「漫然と......
 

 

およそ一年前の記事です。

公的記録の改ざんや隠蔽……残念ながら、この手の話はこの一年のあいだにも繰り返されてしまいました。

どうしても感覚がマヒしてしまいそうになりますが、正気を保たなければいけません。

この状態は、あきらかに国家として異常です。この状態を「漫然と」続けていれば、いずれ深刻な事態を招くでしょう。これは、何度でも繰り返しいっておきたいと思います。


忌野清志郎 & 2・3's「NEWSを知りたい」

2020-01-23 17:31:05 | 音楽批評


 

今回は、音楽記事です。

別に狙ってるわけでもありませんが、最近またこのブログでは忌野清志郎がよく出てくるようになってます。
やはり、カナリヤが鳴く時代ということなんでしょうか……
その流れで、今回は忌野清志郎 & 2・3's の「NEWSを知りたい」という曲を紹介しようと思います。

2・3's (ニーサンズ)は、キヨシローの活動の中ではあまり重視されていないようですが、ハイロウズのドラマーとなる大島賢治さんが在籍していたバンドだということは、前にも一度書きました。

「NEWSを知りたい」は、TBSのNEWS23でテーマ曲として使われていたそうです。
私は実際にこれが流れているNEWS23を観た記憶がありませんが……筑紫哲也がやっていた頃ですね。筑紫哲也も、忌野清志郎と交流のある人物でした。
この曲が使われていた時期はわかりませんが、NEWS23はよく見ていました。私にとって、ニュースの入り口はそこです。毀誉褒貶、多事争論あるでしょうが、筑紫哲也という人は、そういう役割を果たせるジャーナリストだったと私は評価しています。

その報道番組に曲を提供していることからもわかるとおり、キヨシローは社会的なメッセージをこめた歌も多く歌っています。
RCサクセションの末期ぐらいからそういう傾向が顕著に出ています。
RC最盛期の頃のイメージからするとぴんとこないかもしれませんが、彼は、若者の政治への無関心を非常に憂慮してもいました。

それが端的にわかる事例として、爆笑問題と忌野清志郎がTV Bros 誌上で行った対談があります。

ことの発端は、同誌に爆笑問題が持っていたコラム。
そこに太田さんが、「政治に関心ないことが本当に恥ずかしいことなのだろうか」と書きました。

「今、この日本で政治がどれほどの影響力を持っているのだろうか。自分が投票してもしなくても、普段の生活に変わりがないなら、選挙に行かない我々の態度は正解なのではないだろうか。」

これに、キヨシローがクレームをつけます。
ちょうど清志郎自身もTV Bros にコラムを連載していて、その関係で対談となりました。

「政治がどうあれ、今そこまで政治に影響力はないんじゃないか」という太田さんに対して、キヨシローはいいます。
「いやいや、ありますよ。沖縄の基地の問題にしろなんにしろ、あいつらが決めてるんだよ、知らないうちに」

背景にあるのは、当時の自自公連立。
自民党と公明党という、それまで与党野党として対立し、まったく主張が違うはずの二つの政党がくっつく(ついでにいうと、小沢一郎さんが当時やっていた自由党も)。

太田さんはこの状況に対してこういいます。

 例えば自自公にしろ、あんまり変わらないっていうか、思想的に連立できちゃうわけじゃないですか。それほど違いのない人たちが、違う党の看板を掲げているだけで。だから、どこに入れても一緒ってわかっていたくせに「連立しやがって」と思うことが空しいような気がして

それに対して、キヨシローはこう答えます。

 でもね、怒らないとダメなんですよ。主張しないと。最右翼の中曽根政権時代にすら決められなかったことが、ボンボン決まっちゃってる。

昔に比べてマスコミが多様化したことなどを挙げて反論する田中さんに対してキヨシローのいった言葉は、まるで予言のようです。

 だけどね、パニックが起きたとしよう。ミサイルが飛んで来て壊滅的な打撃を受けたとか、原子力発電所が一個爆発したとかさ。そうしたらわかんないよ。

戦前に比べればメディアの数は多いし、過去に何があったかは若者たちも知っている。だから冷静に判断できるし、そう簡単に戦前のようなことにはならない、というのが田中さんの主張ですが……この十年ぐらいの日本をみていると、この論は非常に心もとなく聞こえます。清志郎の危惧のほうが的確だったんじゃないでしょうか。

太田さんのわいんとするところは、「日本は投票率が低いって問題になっているけど、問題のある国ほど一般の国民が政治を監視しなきゃいけないから投票率が高い。日本の投票率が低いのはいいことじゃないか」という一種の逆説です(カギカッコ部分は対談内からの引用)。
現代の社会では政治がどうであれほとんど社会に影響しない。それだけ社会が進歩しているということであり、そうであるなら、誰が当選しても変化がない選挙なんか行かなくてもいいんじゃないか……ということでしょう。
ただ、あくまでもこれは2000年ごろに書かれた内容であり、いまの太田さんがどう考えてるかはわかりませんが。

政治は社会に影響しない――

本当にそうなのか。
格差の問題や、環境問題、少子化……そういったことを考えると、政府がどういう政策をとるかというのは相当社会に大きな影響を持っているのではないか。
目に見えるようなかたちでの変化はあまりないかもしれませんが、この十数年ほどの間に、少しずつ日本社会にガタがきているように思えます。それは、選挙の投票率がどんどん低下していったことと相関関係にあるのではないか。
そして、果たして、いまの日本は一般国民が監視しなくてもいいほど問題がない国なのか。
私には、とてもそうは思えません。

最後に、清志郎が 2・3's でやっていた「善良な市民」という歌の歌詞を紹介しておきましょう。
彼のもっていた問題意識、そしてそれがいかに鋭かったかが、この一曲だけでも十分にわかると思います。


  泥棒が 憲法改正の論議をしてる
  コソ泥が 選挙制度改革で揉めてる
  でも 善良な市民は 参加させてもらえず
  また 間違った人を選ぶ

  泥棒が 建設会社に饅頭を貰ってる
  金屏風の陰でヤクザと取引してる
  でも 善良な市民は
  ゴールデン・ウィークに
  ディズニーランドで遊ぶしかない

  泥棒が 国際貢献をしたがっている
  大義名分を掲げ また 二枚舌を使う
  でも 善良な市民は 見知らぬ土地で
  弾に当たって 死んじまうだけさ

  お日様が また昇る
  泥棒にも 市民にも照らしてる
  神様は いったい何をしてる
  物を売り捌いて そう 金儲けしてる

  善良な市民は 小さな家で
  疲れ果てて眠るだけさ
 
  善良な市民は
  新しいビールを飲んで
  プロ野球に熱中するだけさ
  競馬で大穴を狙うだけさ
  飯代を切り詰めたりして
  Jリーグを観に行くだけさ

  それが善良な市民の生き方さ
  善良な市民の生き方さ
  善良な市民の皆さんの暮らし
  市民の市民たる生き方さ
  
  どうせ何処かで死んじまうだけさ
  弾に当たって死んじまうだけさ


『八つ墓村』

2020-01-21 16:53:55 | 日記


 

テレビドラマの『八つ墓村』を観ました。

いうまでもなく、横溝正史原作、金田一シリーズの名作です。
1978年に放映されたテレビシリーズがアマゾンプライムで視聴できるようになっていたので、見てみました。
過去に一度映画版を観たことがあったはずなんですが……あらためてみると、筋をあまり覚えていないことに驚きました。全五話の構成になっているので、もしかすると映画では端折られているような部分も描かれているのかもしれませんが。
真相について読める部分が一部ありましたが、それも過去に一度見たことがあったからでしょうか……

ミステリー的な部分についてはネタバレになるので書きませんが、なにしろ素晴らしいのはこの雰囲気ですね。
戦後の雑然とした日本や、因習が根付く山深い村、そして忌まわしい呪いの伝説……この作品で語られる過去の事件はいわゆる“津山三十人殺し”をモデルにしていますが、これだけでもぞくぞくしてきます。

そして、この映像世界を引き立てるBGM。

音楽は、眞鍋理一郎さんが担当しています。

眞鍋さんは、このブログの映画記事で過去に名前が出てきました。ゴジラシリーズの『ゴジラ対ヘドラ』、『ゴジラ対メガロ』で音楽を手掛けた方です。
『ゴジラ対メガロ』では作品にミスマッチだというようなことを書きましたが……横溝ワールドにおいては、サイケデリック風味を漂わせる眞鍋さんの音楽センスが存分に生きています。

とにかく、視聴して損のない作品でした。



D'Addario ストラップロックを導入

2020-01-18 20:06:58 | 日記


ストラップロックというものを手に入れました。

ギターのストラップがはずれないようにするための留め具のようなものです。


ギターのストラップがはずれるということがたびたびあり……ギターを落下させてしまうこともありました。
本番の演奏中にそうなったら一大事。
これはまずいということで、ストラップロックを導入しました。


このように装着することによって、ストラップがはずれるのを防ぎます。

シールドをはさみこんでシールドがジャックからはずれるのを防止する機能もありますが、まあそこまでする必要はないかな、と。

ともかく、これでピート・タウンゼントのように飛び跳ねたりしても大丈夫……まあ、そんなことはしませんが。