ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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ビートルズ記念日2022 社会派としてのビートルズ

2022-06-29 20:54:43 | 日記



今日は6月29日。
ビートルズ記念日です。
ここ数年は、この記念日に合わせてビートルズのことをいろいろ書いており、今年もそれでいこうと思います。
毎回なにかしらテーマを設定して書こうということでやってるんですが……今年は、ロシアによるウクライナ侵攻があり、いま日本では選挙戦の最中。ということで、ビートルズのなかでも社会派的な側面をもった曲をとりあげて、あれこれ思うところを書いてみます。

まあ、何度か書いてきたように、プロデューサーサイドから止められていたこともあってビートルズはあんまりそういう曲をやってはいないんですが、広い意味で社会派といえるんじゃないかという歌を選んでみました。


「ひとりぼっちのあいつ」。
何をなすでもなく無為に生きる人間に対して、それでいいのかと問いかける歌だと考えるのが一般的な解釈でしょう。

Nowhere Man

  観点をもたず
  どこへ行くのかもわからない
  それはちょっと君や僕に似ていないかい

  あらんかぎりに盲目で
  自分の見たいものだけを見る
  ノーウェア・マン いったい君に僕の姿は見えてるのかい


「愛のことば」
ビートルズにはバディ・ホリーのカバーでWords of Loveという曲もあってややこしいですが、それとは別の歌です。原題は、単に The Word。

The Word (Remastered 2009)

  その言葉を口にすれば自由になれる
  その言葉を口にして仲間になろう
  僕の考えてるその言葉を
  君は聞いたかい その言葉は「愛」さ

  それは素敵 それは太陽の光
  それは、「愛」という言葉

  はじめは僕もわからなかった
  だけど今はわかるんだ その言葉は素晴らしいと


Piggies。
ジョージ・ハリスンの厭世的人間観がよく表れた曲です。

Piggies (Remastered 2009)

  泥の中をはい回る子豚たちを見たことがあるかい
  子豚たちにとって
  生活は悪くなっていくばかり
  遊びまわるためのぬかるみはいつもある  

  のりのきいた白いシャツに身を包んだ
  大きい豚たちを見たことがあるかい
  大きい豚たちは泥をかきまわす
  遊びまわるためのシャツはいつもある

  豚小屋のなかでは
  何が起きてるのかはわららない
  何かが欠けているのはわかってる
  必要なのは おしおきさ

  どこもかしこも
  豚の生を生きる豚だらけ 
  連中が豚のような奥方と一緒に
  ディナーに出かけるのを見るといい
  フォークとナイフをつかんで
  ベーコンを食べてるところをね


「愛こそはすべて」

All You Need Is Love (Remastered 2009)

60年代後半という時代においては、この曲をラブ&ピース的なアンセムととらえるむきもあったようです。
後にライブエイドでエルヴィス・コステロがカバーしたのも、そういうことでしょう。


いかがでしょう。
直接的ではないにせよ、今の時代、これらの言葉に考えさせられるところがあるのではないでしょうか。
ビートルズの個々のメンバーがさまざまな社会問題に関心をよせていたことは、後のソロ活動をみればわかります。プロデューサーの意向というものがあっても、やはりそれが滲み出てきているということなのでしょう。



JAMフェス福岡

2022-06-26 23:32:24 | 日記

JAMフェスというものにいってきました。



元JUDY AND MARY のドラム五十嵐公太さんをメインとするイベント。

ジュディマリをカバーするアマチュアバンドも参加するステージがあり、そこに知人が出ていたので呼ばれたということだったんですが……いってみると、なかなかものすごいイベントでした。

ベースとして、満園庄太郎さんも参加。
この方は、B’zのサポートをしていたこともあるというベーシストです。ということは、ジュディマリ+B'zのリズム隊ということで……地味に結構すごいことじゃないでしょうか。


その五十嵐さんは、来年還暦を迎えられるということで、それにあわせてNO RED というプロジェクトを開始するということです。
NO RED の意は、還暦の「赤いちゃんちゃんこ」に対してNO ということ。今回のライブでもいっておられた「肉体は歳をとっても魂は歳をとらない」という信条を表明したものでしょう。
アラ還世代のミュージシャンたちを集めてつくったバンド……というコンセプトなので満園さんはこちらには参加してませんが、ギターにはかの野村義男さんを据えるなど、やはりメンバーは豪華です。


ちなみに、五十嵐さんと満園さんはATOMIC POODLE というバンドをやっているということで、今回はその曲もやってました。
このバンドは3ピースで、今回は参加していませんが、ギターは加納秀人さん。この方もなかなか経歴がすごく、ドラムでいうとそうる透さんやジョニー吉長さんといった人たちとプレイしてきました。そうる透さんといえば、B'zのサポートでもよく知られる人物。そしてジョニー吉長さんは、かの Char さんとともにJohnny, Louis & Char として活動。このユニットは忌野清志郎ともコラボしたことがある……と、レジェンドの領域につながっていくのです。

物販にアルバムがあったので、購入し、お二人のサインももらってきました。





聞いてみると、ロックンロールの王道スタイルをいっているという感じのサウンドです。

再結成ジュンスカなんかもそうですが、今この2020年代の世にあえてそのスタイルというところに、ひとつの信念を感じます。カルヴェロの美学というか……

Youtubeで検索するとトピックがあったので、その一曲を載せておきましょう。
このフェスの最後にやっていた曲です。

ONE TWO STEP UP



ウクライナ侵攻開始から4ヵ月

2022-06-24 23:06:13 | 時事


ロシアによるウクライナ侵攻開始から4か月が経過しました。

いまだ戦闘は続いています。
数年単位の戦争になるともささやかれていますが、現状をみるかぎりその可能性は決して低くないでしょう。

最近の報道によると、ロシアに対する各国の好感度が著しく下がっているということです。

アメリカの調査機関が18か国で調査した結果、ロシアを「好ましくない」と思う人が、平均で85%に達したとか……まあ、そりゃそうなるだろうという話ではありますが、この数字は今回の侵攻でロシアが失ったものを鮮やかに示しているといえるでしょう。

ロシアの勝利はもはや難しいといわれていますが、仮に勝ったとしたところで、それは汚辱にまみれた不名誉でしかないということです。
それでいくらかの領土を手に入れたとしても、ロシアの名は地に墜ち、その歴史上にぬぐいがたい汚点を残すことになります。
そうならないためには、いまからでも軍事行動をやめるしかないと思われますが……



沖縄慰霊の日 2022

2022-06-23 21:50:08 | 時事

今日は6月23日。

沖縄慰霊の日です。

今年は沖縄復帰五十年という年でもあり、特別な日でしょう。

しかし……やはり、今年も辺野古の問題について考えなければいけません。
このブログではたびたび辺野古の基地問題について書いてきましたが、何年たっても政府はその姿勢を変えようとしないのです。

あるいは、推進派はロシアによるウクライナ侵攻を引き合いに出して擁護するかもしれません。
ああいった事態を抑止、もしくはそれが起きたとき対処するために基地が必要ではないかと……

しかし、そういう観点から見ても、辺野古新基地の意義を疑問視する声はあります。
そもそも、辺野古案は今から三十年ほども前に出てきたもの。そのときとは、日本を取り巻く安全保障環境も大きく変わっている。いまの状態で沖縄に米軍基地を集中させるのは問題がある……という意見も出てきているのです。

それでなくとも、軟弱地盤の問題というのがあります。
このブログでは何度かいってきましたが、安全保障のためというのなら、そんなリスクを抱えた土地に基地を作ってよいのでしょうか。

かように、純粋に安全保障学の観点から考えてもその意義が疑問視される辺野古基地……それでも政府側は断念する様子をみせず、沖縄関係予算を大幅に減額するなど、嫌がらせのようなことを続けています。

これでは、岸田首相が「基地負担軽減の目に見える成果を一つ一つ着実に積み上げる」といっても説得力がないといわざるをえないでしょう。


参院選スタート

2022-06-22 22:17:54 | 時事


本日、参議院選挙が公示となり、選挙戦がはじまりました。

投開票は、7月10日。

今回の参院選は、重要な意味をもつと指摘されています。

衆院の任期を考えると、最大で今後およそ三年間大規模な国政選挙は行われないという可能性があり……そうなってくると、この参院選には大きな意味があるということになるのです。

前回2019年の参院選は、史上ワースト2位という低投票率でしたが……それから今にいたるまでの3年間をかえりみて、投票に行かなかった人たちはこれでよいと考えているでしょうか。

よくないと思うなら、それは投票という行動に移すべきでしょう。
政治というのは虫歯と一緒で、一度腐り始めたら放置しておいて自然によくなることはないのです。
この重要な参院選、くれぐれも誤った判断はしてもらいたくないと望むところです。