今回も、兵庫旅行の記事です。
だいぶ長いことこの話題で引っ張ってきましたが、今回が最後。ミステリー編ということでいこうと思います。
横溝正史生誕の地。
あまり神戸のイメージはありませんが、生地は神戸ということで、こんなモニュメントが設置されています。
あまり神戸のイメージはありませんが、生地は神戸ということで、こんなモニュメントが設置されています。
以前ちょっと書きましたが、今年は横溝生誕120周年。言い換えれば、ダブル還暦。特別な年なんじゃないでしょうか。
ちなみに、このモニュメントのデザインは、メビウスの輪を二つからみあわせたものだということです。
このまとめ記事シリーズの最初のほうで、異人館街のことを書きました。
その異人館街での私の目的地は…英国館。
その異人館街での私の目的地は…英国館。
ミステリーということでいうと、ここにその元祖とも目すべき存在がいるのです。
シャーロック・ホームズ。
“もっとも有名な英国人”ということで、こうして鎮座ましましています。
庭園には、ベイカー街の駅も再現。
館内には人形も。
もちろん、ワトソンもいます。
下宿の入り口を再現したドアもあります。
天井を見上げれば、そこにも。
ほかにも、英国館にはホームズ作品にちなんだ細かい仕掛けが施されています。なかには、ちょっとネタバレ気味になってるものもありましたが……
山田風太郎からはじまり、横溝正史、シャーロック・ホームズまで出てくればもうお腹いっぱいというところですが……もう少しミステリーのほうへ話を寄せていきましょう。
やはり、手塚治虫先生です。
手塚先生はミステリーにも関心を寄せていたようで、作品の随所にそれが表れています。
たとえば『三つ目がとおる』。
手塚先生はミステリーにも関心を寄せていたようで、作品の随所にそれが表れています。
たとえば『三つ目がとおる』。
この作品に登場する写楽保介の名がシャーロック・ホームズからとられているということは、前にも書きました。そして和登サンはワトソン……というふうに、『三つ目がとおる』はミステリーを志向した作品なのです。連載を進めているうちに超古代文明とかそういう色合いが濃くなっていきましたが、怪奇現象を合理的に解明するというようなエピソードもなかにはあります。
『メトロポリス』。
この作品には、ずばりシャーロック・ホームズを名乗る人物が登場していました。『鉄腕アトム』では元私立探偵として登場するヒゲオヤジも、ここでは現役探偵として活躍。また、“黄金仮面”という小ネタも出てきます。『鉄腕アトム』の「ロボットランド」のエピソードは『パノラマ島奇譚』から着想を得ているとか、手塚先生の関心は江戸川乱歩のほうにもむいているのです。
『ブラックジャック』。
あるエピソードで、横溝正史をもじった「縦溝せまし」という名前が出てきていました。
かように、手塚先生は乱歩、横溝、ドイルと本格ミステリー方面からもインスピレーションを得ていたことがうかがえるのです。
かように、手塚先生は乱歩、横溝、ドイルと本格ミステリー方面からもインスピレーションを得ていたことがうかがえるのです。
おそらくは、そうした作品に触れ、高く評価されているのを知ると、じゃあ俺もやってやるーーとなるのでしょう。それこそが、以前も書いた手塚先生のバイタリティなのです。
…というわけで、兵庫旅行関連記事は今回で終了。
ひさびさの本格的な旅行は、なかなか楽しめました。またいつか機会があれば、気ままな旅に出ようと思います。