今日10月10日は、「ドラムの日」です。
毎年この日はドラマーに関する記事を書いていますが……今年はやはり、ヴィンテージシリーズに合わせていこうと思います。
タイトルの「Ⅹ」は、「エックス」ではなく、ローマ数字の「10」です。10月10日でシリーズ10回目。というわけで、私がYoutubeでキープしていた動画の中からドラマー関連のものを紹介していきます。
コージー・パウエル。
ジャック・ブルースとともに演奏する動画がありました。
キーボードには、ドン・エイリーの姿もあります。
Cozy Powell feat. Jack Bruce - The Loner (Old Grey Whistle Test, 8th Jan 1980)
VIDEO
今年セパルトゥラを脱退してスリップノットに加入したエロイ・カサグランデ。
続報によれば、ツアーのリハ開始直前の脱退となったのは、ぎりぎりまでセパルトゥラと並行しての活動を模索していたためらしいです。スリップノット加入の話が具体的になってきて、スケジュールを提示された時点で、かけもちはどうやっても不可能という結論になり、脱退を決意。なまじぎりぎりまで判断を保留したがゆえに、結果として急なタイミングでの脱退になってしまった……というわけです。まあたしかに、リハが始まってから脱退するよりは、まだその直前のほうがマシではあるでしょう。
さて……そのカサグランデが、スリップノットのドラムをカバーした動画がありました。スリップノット加入前のものですが、この完コピぶりからもスリップノット愛が伝わってきます。
ELOY CASAGRANDE - SLIPKNOT - THE HERETIC ANTHEM (Drum Cover) VIDEO
この動画ですごいと思うのは、彼が使用しているアプリ。
音源から、特定の楽器パートの音だけを抜くことができるという……これを使えば、憧れのバンドのメンバーになったつもりで演奏できるわけです。
一方、入れ替わりでスリップノットを脱退したジェイ・ワインバーグ。
バンド側は円満な脱退としていましたが、ジェイのほうは解雇という認識になっているらしく……そのショックでセラピーに通わなければならなかったのだとか。
新たに加入したバンドがSuicidal Tendencies (自殺傾向)というのが、またなんとも危うい……
下は、その Suicidal Tendencies で、ジェイ・ワインバーグのドラムが見られる動画です。
Nós Somos Família Music Video VIDEO
リンゴ・スター。
前に紹介したチャリティ・イベントに、リンゴも出演していました。
ビートルズで同僚だったジョージ・ハリスンとともに、While My Guitar Gently Weeps をやっています。
George Harrison & Ringo Starr - While My Guitar Gently Weeps (The Prince's Trust Rock Gala 1987) VIDEO
元曲に参加していたエリック・クラプトンもステージ上にいるというところがすごい。
ほかにも、エルトン・ジョンやジェフ・リン、フィル・コリンズといった人たちがいます。
訃報に関連した話ですが……今年、ジェファソン・エアプレインなどのドラマーだったジョン・バーベイタが死去しました。
タートルズというバンドでドラムを叩いていて、タートルズの活動終了後、クロスビー、スティル、ナッシュ&ヤングのバックでドラムを叩くことに。そういう西海岸人脈から、デビッド・クロスビーの紹介でジェファソンに加入することになったとか。
そのときのこぼれ話として、同時期にイーグルスに参加する話もあったといいます。これもウェストコースト人脈でまわってきた話でしょうが……バーベイタがこれを断ったのは、ロック史における重要なできごとといえるかもしれません。もしイーグルスのドラムがドン・ヘンリーでなかったら、その後のロック史は大きく変わっていたでしょう。
で、ジェファソン・エアプレインで、バーベイタが参加する動画としてWooden Ships。
CSNの曲で、ジェファソンもカバーしました。このライブバージョンでは、バーベイタがドラムを叩いています。
Wooden Ships (Live at Winterland Ballroom, San Francisco, CA 9/1972) VIDEO
スコット・トラヴィス。
ジューダス・プリーストのドラマーです。最近、この人が通常とは逆の握り方でスティックを持っているという話を聞きました。ニール・パートなどの影響で、そのほうが音の粒が際立つからということなんですが……はて、ニール・パートはそんなスティックの持ち方をしていたかな、という疑問もわいてきます。
しかし、スコット・トラヴィスは確かにスティックを逆さまに持っています。
以下の動画で、それがはっきり確認できます。
Judas Priest - Invincible Shield (Official Video) VIDEO
ちなみにこの曲は、今年ジューダスが発表したニューアルバムのタイトル曲。
この人たちも、まだまだ現役です。
ニール・パートの影響を受けたドラマーといえば、マイク・ポートノイ。
昨年、古巣ドリームシアターへの電撃復帰という話題もありました。
そんなポートノイが、ポケモンドラムキットで遊び倒すという謎動画がありました。
Mike Portnoy: 'Name That Tune' on Pokemon Drum Kit VIDEO
これはもう完全にネタですが……ちなみに、ハローキティドラムセットで遊んでいる動画もあります。
こちらの動画では、ハローキティギターともコラボ。ギターのほうでも、ザック・ワイルドやマーティ・フリードマン、ロン“バンブルフット”サールといった名うてのギタリストたちが登場しています。
10 Epic HELLO KITTY Jam Sessions VIDEO
メタル系でもう一人、アイアン・メイデンのニコ・マクブレイン。
この人は、昨年、軽い脳梗塞にかかっていたことを発表しました。一時は右腕などが麻痺していたとのこと。リハビリでだいぶ改善したものの、完全な回復とはいかず、演奏不能になった曲も。The Trooper で、16分音符から32分音符になるフィルができなくなっているそうです。
アイアン・メイデンといえば、今年は来日公演もありました。
公演後には、公式Youtubeチャンネルで日本への感謝のメッセージ動画を公開。なぜか、メイデンを代表してニコ・マクブレインが一人でしゃべっています。
Thank you Japan! VIDEO
おなじみデイヴ・グロール。
フーファイターズでドラムを叩いていたテイラー・ホーキンスが2022年に死去したという件はこのブログでも何度か書いてきましたが、そのテイラーの息子であるシェーン・ホーキンスがフーファイターズの面々とともに演奏する動画がありました。
Foo Fighters ft. Shane Hawkins Perform "My Hero" | MTV VIDEO
デイヴ・グロールといえば、最近の話題として、米大統領選で共和党トランプ候補の選挙活動にフーファイターズの曲が勝手に使われているとクレームをつけた件があります。ほかにも多くのアーティストが同様の抗議をしているわけですが、今や米ロック界のゴッドファーザー的な立ち位置にいるデイヴの抗議には重みがあったんじゃないでしょうか。
そこはロックな話なんですが……かと思えば、また一方で、婚外子の存在を公表するなどという話題もあって、ワキが甘いというか……まあ、それもロックなのかもしれません。
最後に、デイヴ・グロール関連でもう一曲。
AC/DCのブライアン・ジョンソンをゲストに迎えてフーファイターズが Back in Blackを演奏する動画です。3年前に公開された動画であり、ステージにはテイラー・ホーキンスの姿もあります。
Foo Fighters "Back in Black" | VAX LIVE by Global Citizen VIDEO
前に、やはりブライアン・ジョンソンを迎えてMUSEがこの曲をやっている動画を紹介しましたが、やはりこれがロックンロールの原点であり、デイヴ・グロールという人にふさわしいといえるでしょう。