ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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ベースの日 ベーシスト列伝プログレ編

2023-11-11 21:33:32 | 日記

今日11月11日は、「ベースの日」。

1111をベースの4弦に見立てて……ということで、毎年恒例のベーシスト列伝をやります。
今年はプログレの話をずっとしてきたので、ベーシスト列伝もプログレ編で。やはり、ギタリスト、ドラマー列伝とほぼ同じバンドとなっていますが、まあそこはご容赦を。


グレッグ・レイク
まず、プログレの王宮キング・クリムゾンに在籍したベーシストを続けて3人。
その一人目が、グレッグ・レイク。
キング・クリムゾン最初期にベースを弾いていた人。
その後、キース・エマソン、カール・パーマーとともにエマソン、レイク&パーマーを結成。これがプログレを代表するバンドの一つとなった。
後にエイジアからジョン・ウェットンが一時脱退した際には、その後任としてエイジアにも参加した。これはほんの短期間のことでスタジオアルバムの制作などには関与していないようだが、このとき来日して武道館公演に参加している。その動画を。

Only Time Will Tell (Live at the Budokan, Tokyo, Japan, 1983) [2022 Remaster]


ジョン・ウェットン
キング・クリムゾン初期のベーシスト。
クリムゾン脱退後は、UK、エイジアといったプログレ系スーパーバンドでも活動した。もともとポップス志向が強かったらしく、エイジアではそのセンスが成功につながったといえるかもしれない。

曲は、「見張り塔からずっと」。
ジミヘンのトリビュートイベントで演奏した音源(オリジナルはボブ・ディラン)。
ジェネシスのスティーヴ・ハケットやクリムゾンのイアン・マクドナルドとともにこの曲をやっている動画を以前紹介したが、ここではウリ・ジョン・ロートやサイモン・フィリップスといったHR/HM系のメンバーと共演している。

All Along the Watchtower


トニー・レヴィン
キング・クリムゾンの現ベース。
80年代にも在籍していたことがある。
ジェネシス脱退後のピーター・ガブリエルをサポートしたり、イエスからクリス・スクワイアを抜いたようなバンドABWHをサポートしたりと、プログレの世界を渡り歩いてきたベーシストでもある。グレッグ・レイクの後任としてELP加入も取りざたされた。頭文字もLでちょうどいいし......ということだったが、これは実現しなかった。
また、セッションミュージシャンとしても活動していて、プログレにかぎらず、さまざまなジャンルで演奏してきた。
そんなボーダーレスの一環として、曲はオジー・オズボーンのトリビュートアルバムから Crazy Train。
ちなみにドラムは、ジョン・ボーナムの息子ジェイソンが叩いている。

Crazy Train


マイク・ラザフォード
ジェネシスのベース。
初期メンであり、キーボードのトニー・バンクスとともにジェネシスサウンドの骨格を構築してきた。
また、マイク+ザ・メカニックスというソロプロジェクトでも活躍。
曲はそちらで、Silent Running。

Mike + The Mechanics - Silent Running (On Dangerous Ground) (Official Video)

映画のテーマ曲として使われたんだそうで、そのタイアップ効果もあってヒットしたらしい。その映画を私は見たことがないが、このMVを見る感じ、いかにも80年代ふうのSF映画と思われる。やはり、そういうプログレはそういう世界観と親和性が高いのだろう。


ロジャー・ウォーターズ
ピンクフロイドのベース。
ピンクフロイドの歌にみられる毒のある歌詞は、ロジャーの存在によるところが大きい。
毒の成分は彼の人格とも不可分であり、それがバンド内でのもめ事につながることもあった。デイヴ・ギルモアと仲が悪かったというのはこのブログでも何度か書いてきたが、バンド活動を続けていくうちに鍵盤のリチャード(リック)・ライトとも対立するようになり、ついにはリックが辞めなければピンクフロイドのアルバム制作を認めないという最後通牒をつきつける事態にまで発展。リックの側がそれを呑んでフロイドを脱退することになった。そして、そんなことをやっておきながら、自分もほどなく脱退……つまり、ロジャー・ウォーターズはそういうやつである。近年は、ウクライナ戦争でロシアを擁護したり、反ユダヤ主義ともとれる発言をするなど、政治的な言動で物議をかもすこともあるが、それも不思議ではないなという感じはする。
動画は、ピンクフロイドの Us and Them …をロジャー・ウォーターズがソロでカバーしたもの。

Roger Waters - Us And Them (Official Lyric Video, DSOTM REDUX)

今年で50周年を迎える名盤『狂気』だが、ロジャーは自らのソロ・プロジェクトとしてこのアルバムを再解釈、再録するというアルバムを発表している。この動画は、そのバージョン。


ゲディ・リー
RUSHのベース。
ベーシストとしては、ロック界最高峰といってもいい存在だろう。ベーシストランキングみたいな企画をやれば、必ず上位に入ってくる。ある企画では、フリーやビリー・シーン、ジャコ・パストリアスといった並みいる猛者たちをおさえ、見事一位に輝いていた。
また、ベースの腕だけでなく、超ハイトーンボイスをあやつり、鍵盤奏者としての顔も持つ天才である。
曲は、Tom Sawyer。ベースを弾きながら鍵盤を弾くという、この人ならではの離れ業を見せてくれる。

Rush perform "Tom Sawyer" at the 2013 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony


ジョン・マイアング
 ドリームシアターのベース。
 ドリームシアターというバンドは、すべてのパートが化け物のような人たちで成り立っているが、マイアングもまたその例にもれずモンスター級のベーシストである。指の動きが、どう見ても人間とは思えない。
 そのマイアングに関する最近の話題として、今年の7月、頭にけがをしてガーゼをまいた状態でステージに登場し、椅子に座ってベースを弾いていたという話がある。
 詳細は公表されていないようだが、結構な大けがだったらしく、公演中止も考えるレベルだったもののマイアング本人が中止を拒否してステージに立ったのだとか。クールそうな見た目とは裏腹に、案外熱いスピリットの持ち主なのかもしれない。
曲は、Pale Blue Dot。

Dream Theater - Pale Blue Dot (from Distant Memories - Live in London)

ちなみに、先月のドラマー列伝で紹介したドラムのマイク・ポートノイだが、ドリームシアターに復帰したらしい。


クリス・スクワイア
 イエスのベース。
 このブログでは、“ベース革命”ということを何度かいってきたが、プログレの世界におけるベース革命の体現者といえるのが、スクワイアである。それぞれのパートが名うてぞろいのイエスではあるが、なかでもスクワイアのベースはイエスのサウンドを強く特徴づけるものだっただろう。イエスというバンドはメンバーチェンジを繰り返した挙句、イエスとは別にほぼイエスともいえる別バンドABWHが存在した時期があるが、本家のほうにはスクワイアがいた。誰それがいないとか、音楽性がどうとかいっても、スクワイアのいるほうが本家のイエスという強みがあったのである。
 動画は、スクワイアがクイーンのドラマーであるロジャー・テイラーとセッションしている様子。以前このブログで紹介した Smoke on the Water の事前練習やインタビューがおさめられている。

Roger Taylor & Chris Squire recording Smoke On The Water

せっかくなので、その完成版の動画も。

Smoke on the Water with Queen, Pink Floyd, Rush, Black Sabbath, Deep Purple, etc

前にも紹介したとおり、参加しているミュージシャンが実に幅広く、豪華である。
まず、本家ディープ・パープルからリッチー・ブラックモアとイアン・ギランが参加。クイーンからは、ロジャー・テイラーだけでなくブライアン・メイも参加。あと、ポール・ロジャースも(ただし、このセッションはクイーン参加前の話)。ギターのトニー・アイオミ(ブラックサバス)、ボーカルのブルース・ディキンソン(アイアン・メイデン)と、メタルの大物がいるかと思えば、ブライアン・アダムスという直球ロックの人も。プログレ方面からも多数の強者が参戦していて、アレックス・ライフソン、デヴィッド・ギルモア、キース・エマソン、ジェフ・ダウンズと、今年このブログによく登場してきた人たちが名を連ねている。