ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
『ホテル・カリフォルニアの殺人』(宝島社文庫)発売中です!

尾崎豊デビュー40周年

2023-11-29 23:38:18 | 日記

今日11月29日は、尾崎豊の誕生日です。

実は尾崎豊、今年でデビュー40周年だとか。
尾崎については過去に一度記事を書きましたが、せっかくのアニバーサリーイヤーということで、ちょっと尾崎豊について書こうと思います。


先日ブルース・スプリングスティーンが50周年という記事を書きましたが、尾崎はそのスプリングスティーンから強い影響を受けています。もっと大幅に年代が違うように私は思ってたんですが……50周年と40周年ということなので、今の時点から見れば案外そんなに離れていないといえるのかもしれません。

ブルース・スプリングスティーンやジャクソン・ブラウンを聴いて影響を受けたということは尾崎本人が語っていますが、青臭いメッセージ性はジャクソン・ブラウンの影響、音楽的にはブルース・スプリングスティーンの影響が顕著であるように思われます。曲によっては、これは訴えられたらアウトなんじゃないかというものもあったりして……まあ、それはあくまでリスペクトということなんでしょうが。


代表曲といわれると難しいところがありますが、まあやっぱり最大公約数的には I Love You でしょう。
Youtubeでその動画を見つけたので、のせておきます。(ただし、アルバムジャケットの静止画に音楽を載せたもの)

I Love You (Live Core at Tokyo Dome, 1988/9/12)

1988年、東京ドーム公演の音源です。
ちなみに、このステージでは今は亡き村上ポンタさんがドラムを叩いていました。
I Love You ではドラムの出番がないので、そのドラムを聴ける音源ということで、「愛の消えた街」。曲の終わりに長めのドラムソロがあります。

Ai No Kieta Machi (Live Core at Tokyo Dome, 1988/9/12)

このライブアルバムは今から10年前にリリースされたということなんですが……正直、尾崎の声はかなりやばい状態になっています。1988年というのは、薬物で逮捕された尾崎が東京拘置所から釈放されて数か月後というタイミングです。聴いていて苦しい部分がかなりあるのは、心身の状態が反映されているのかもしれません。I Love You はそれほどでもありませんが、曲によっては相当苦しいところもあります。
本人が死んでいる以上、新たにリリースされるのはお蔵入りしていた過去音源の類であり、お蔵入りしていたのにはそれなりの事情がある、ゆえにクオリティとしては難のあるものが少なくない……これは、本人が死んだ後にリリースされる“新作”の宿命ともえいます。私は未視聴ですが、映像で見るとさらに痛々しいところもあるそうです。
しかしまあ、そういうところも含めて、その当時の熱量というか、鬼気迫るまでの生き急いでる感を感じられる音源でしょう。
最近AIを使用したあれこれという話がありましたが……AIが発達していっても残るのは、そういうところなんじゃないでしょうか。