椎名林檎 - 自由へ道連れ
今回は、音楽記事です。 音楽カテゴリーでは前回東京事変について書きました。そこからのつながりで、今回は椎名林檎さんについて書きましょう。 取り上げ......
過去記事です。
椎名林檎さんについて書いてます。
椎名林檎さんといえば、最近ちょっと話題になりました。
リミックスアルバムの特典グッズが赤十字やヘルプマークに似ているということで、発売が延期されるという……
椎名林檎というアーティストには危うさも感じる……といったようなことを書きましたが、こういうのがまさに危うい部分なわけです。
ちなみに、今回の件では過去にMVでナースのコスプレなんかをしてたことも取り沙汰されました。その「本能」の映像を。
椎名林檎 - 本能
今回の一件で、ふと、東京事変の「群青日和」という曲を思い浮かべました。
東京事変 - 群青日和
演技をしているんだ
あなただってきっとそうさ
当事者を回避している
歌詞の一節です。
答は無いの?
誰かの所為にしたい
ちゃんと教育して叱ってくれ
今回の件でちょっとひっかかるのは、椎名林檎さん本人からのステイトメントがないというところ。
当事者を回避している、誰かの所為にしたい……そんなふうにもいわれかねません。
今回騒動になったグッズの件にどこまで椎名林檎さんが関与しているかはわかりませんが、なんらかの説明はするべきだったのではないかと私は思っています。
しかし、こういうニュースを起す存在こそがロックアーティストなんじゃないかとも私は思ってます。
今回の振り返りの元記事は、コロナ禍初期の自粛ムードが広がる中で東京事変がライブを決行して物議をかもしたことがきっかけでした。そこから、東京事変、椎名林檎、という一連の記事になっていったわけです。
その最初の記事では、コロナ禍で音楽業界関係者がプロアマ問わず苦境に陥っている状況や、結局のところライブハウスへのバッシングは日本社会が“不要”とみなしたものをスケープゴートに仕立てているだけなのではないか……といったことを書きました。
そんなふうに、物議をかもす行動の背後にあるものを考えることで、いろんなことが見えてくる。それが、ロックンロールというものかもしれない。そういう意味では、前にちょっと騒動になったということで振り返り記事を書いた川本真琴さんと通じる部分があるんじゃないかとも思います。
音楽スタイルも、たどってきた道もまったく違う二人ですが……リアルを見せてくれるという点では共通しているように見えるのです。
椎名林檎さんのキャリア初期に、「ギブス」という歌があります。
椎名林檎 - ギブス
この歌のなかに「カート」と「コートニー」という人名が出てきますが、これはいうまでもなくカート・コバーンとコートニー・ラブのこと。
いっぽうで、川本真琴さんは「カートコバーンと両想いになりたいガール」という歌を歌っています。
【LIVE】川本真琴 Makoto Kawamoto カートコバーンと両想いになりたいガール Kurt Cobain To RyouOmoi Ni Naritai Girl
まあ、カート・コバーンについて歌ってる人なんていくらでもいるでしょうが……しかしこの二人の場合は、単に伝説的なロックンローラーの名前を出してみた、というようなことではないと思うのです。
ついでに、椎名林檎さんが大物アーティストたちとコラボした楽曲の動画を。
トータス松本さんとのコラボ「目抜き通り」。
人生という仮の舞台で、死に先駆けて一瞬の今を生きる――そんな哲学かもしれません。
椎名林檎とトータス松本 - 目抜き通り
宇多田ヒカルさんとのコラボ「浪漫と算盤」。
椎名林檎と宇多田ヒカル - 浪漫と算盤 / Sheena Ringo & Hikaru Utada- The Sun&moon
エレカシ宮本浩次さんとのコラボ「獣ゆく細道」。
椎名林檎 - 「獣ゆく細道」 from (生)林檎博’18
こうした人たちとコラボしているところからも、椎名林檎というアーティストの立ち位置が見て取れるのです。