手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

「淑気融せず」  

2015-01-14 19:37:04 | 詩吟関係
 武田信玄の詩「新正口号」の冒頭の一句です。"淑気融せず春尚遅し"・・・「新年になっても春の気配がいきわたっているわけでない。山奥の甲斐は春の来るのも遅いのだ」くらいの意味でしょう。旧暦での正月ですから二月になります。内陸では春の気配が満ちているのでしょうが、甲斐にはまだ春の気配もないのでしょう。

 新年だから新生口号でも新年会で吟じてみようかと思うこともあるのだけれど、新暦でしかも北海道はまだ真冬です。なかなか新年の吟として取り上げる気にならない。

 でも、上杉謙信と並び称される武将信玄はこのような漢詩を作る才を持っていたことに感心させられる。「霜辛雪苦豈詩を言わんや」と続く。そうだよなと納得する。

 以前に「興至吟新生口号」と詩にしたら友人から、七言絶句の作法に沿っていないと批判された。四ー三の作法が崩れているという批判です。私はそんなこと百も承知で作っているのです。必ず指摘する人がいると思っていたらやはりという感じでした。私は初めから絶句の作法を無視して作っているのですから、平仄なども無視しています。いわば七言絶句に近い形をとった新体詩=自由詩を作っているつもりですから、何とも思わなかった。

 今も漢詩作法を大切に作詩していられる方が沢山いられる。それはそれで結構なのですが、定型詩から自由詩への流れは漢詩でもあって当たり前だと思います。詩吟で現代詩を扱うことも多くなっている。詩吟が漢詩に縛られるより、もっと自由に吟の幅を広げることも大切なことかもしれない。

 歌謡曲の世界で、私などは演歌でなければ駄目みたいな古さがあるけれど、今の世代はポップス全盛だ。歌も吟も心の表現です。素晴らしいものは素晴らしいのです。変なこだわりは進歩に逆行することになるかもしれない。

 何か変な方に話がとんだ。
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