The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1992 モンラッシェ コント・ラフォン

2012-06-26 13:01:38 | ワイン
まずはもう一度この色合いを見てください↓



目の覚めるような山吹色、色濃く、しかもイエロートパーズの様に神秘的に輝いております。
コレがブラインドで登場したわけですから、一舐めする前は当然のことながら、
ブルゴーニュ・シャルドネとは誰も思わないでしょう・・・

あって、10年熟成のバルサック?もしくはアルザスのゲヴルツ?
などでしょうか・・・

ですから、飲んだ瞬間は皆さんビックリ!
何だコレは?ってな調子なんですね・・・

で、少しユックリと喉の奥まで流し込んだところで、
前後のワインを頭に入れ、やはり最後の主役を引き立てるワイン!
(このワインを引き立て役といったら失礼になるのでしょうが・・・)
すなわち、別な造り手の、少し若いヴィンテージの『モンラッシェ』、
と言う結論に至ったんですね・・・

やはり『1992 モンラッシェ コント・ラフォン』でありました。



実はワタクシは『モンラッシェ』が分かった段階で、
『ラフォン』までは行き着かなかったんですね・・・

なぜかといえば、『ラフォン』の『モンラッシェ』は別格!
どんな『ムルソー』をもってしても、この味わいにはなりません!
ですから、『ムルソー』の味わいを頭に描いて、このワインを類推すれば、
コレが『ラフォン』とは中々行き着かないということなんですね・・・

すなわち、くだんのワインは、思いの他トロピカルで豊満で酸度が低い!

ですから、『ルフレーヴ』もしくは『ソゼ』なのか?と来て、
熟成感を鑑みて『ソゼ』となったんですね・・・

さてこのワイン、前述の通り、優雅で、寛容で、全体的にはトロピカルな要素が漂いつつ、
気品のある佇まいを見せてくれます。

そこには未熟で、神経質で、鋭敏な印象は皆無に等しく、
よく熟して、何とも言えないリッチな味わいを楽しめます・・・

しかしながら、最後の主役がこのワインと明らかに違うのは、引き締った酸度であり、
永遠がこの世にあるのなら、この余韻にこそ永遠があるんです!
と言うほどの、際限無く続くエキストラクトの濃密さなんですね・・・

このように、書き連ねるほど野暮になる次元の『モンラッシェ』ゆえ、
この辺で留めさせて頂きますが、これから果たしてこんな機会があるのかどうか?
それほど凄いことでありました。