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-「閉ざされた西洋」を知る-(GHQ焚書図書開封第164回)

2022-06-21 16:11:43 | 近現代史

GHQ焚書図書開封第164回

-「閉ざされた西洋」を知る-

イングランド王国前史-アングロサクソン七大国物語-

スコットランド・ルネサンスと大英帝国の繁栄

ヴィクトリア文化の諸相

ヴィクトリア朝英国の食事と生活

 薔薇戦争の新史

イギリス王室1000年の歴史

メイドと執事の文化誌-英国家事使用人たちの日常-

英国メイドの日常

 英国ティカップの歴史

 使用人の見た英国の二十世紀

       2014/10/9 御茶ノ水 丸善店頭の英国紙コーナー

 

上記が現代日本人が、貴族・世界の王者としてイメージしている英国像である。

 

 戦前の日本人がイメージしていた英国像は「アジア侵略秘史」によると太平洋の島々を侵略していたという国家である。

 東部

・ハワイ群島

・ワシントン島

・ファニング島

・フェニックス島

・サモア島

・トンガ島

・マルデン島

・マーケサス島

・ソサェティ島

・バウモウ島

・ロトカイル諸島

・クック諸島

 中部

・マリアナ群島

・マーシャル群島

・パラオ群島

・カロリン群島

・ヤルート島

・グアム島

・ニューギニア島

・ナウル島

・ビスマルク群島

・オースオラリア

・デルベート島

・エリス島

・大洋島

 

・ソロモン諸島

・サンタクルス

・ニューヘブラス

・ニューカレドニア

・フィジー諸島

・ニュージランド

・フィリピン

・モルッカ

・ボルネオ

・セレベス諸島

・スマトラ

・ワンカ

・バリー

・ジャバ島

・チモール

・クリスマス

・ラブサンド

・セイロン

 

美しきものの背後には醜きものがあり、優しきものの背後には怖きものがあるという現実のギャップがあるにも拘わらず、

 世界の学問と歴史が、白人優位の観点で展開し、日本人は、それを自明のごとく受け入れて、今日の学問も今日の歴史も、欧米のたてた理念と理論で展開しているのである。

  日本の獲得した近代技術文明というものは、100%西洋から移植、模倣、摂取したものとは言えない、家庭生活、風俗、道徳、商習慣、政治の運営の仕方、教育の在り方が文化というものであるが、ユニークであり、異質であることを考えると、西洋人の見地から近代を語ることは正しいとは言えない。

  東アジアで、また太平洋の島々でどういう悲劇がおこなわれ、何があったかは大変大きな問題だが、「近代世界システム」では、東アジア侵略によって世界を支配したとだけしか書かれていない。西洋の歴史観では、実際におこなわれた具体的な犯罪行為を隠しているのである。

 西洋の歴史観に乗っかるだけで、それを、総合的に論述する熱意が我国の歴史学会にまったくないのが不思議である。

  戦後、GHQ政策によって日本は「閉ざされた言語空間」に置かれたと江藤淳が述べているが、日本の視点からの歴史観が根付いていないことを鑑みると、明治以降から、西洋によって日本は「閉ざされた言語空間」に置かれていたとも言えよう。

 

イギリスのニュージランド侵略の歴史

・イギリス人ジェームズ・クックがニュージランドを再発見

・ニュージランドの三か所にイギリス領の標札が立てられる

・マースデンがニュージランドに渡航

・ニュージランドでマオリ族戦争が続く

・イギリスがニュージランドに駐在官を置く

・ウェイクフィールドがニュージランド教会を組織

・ウェイクフィールドがニュージランド会社を創設

・イギリスがニュージランドをオーストラリアの属領とする

・ニュージランドでイギリス人によるマオリ族虐殺が続く

・スコットランド会社がニュージランド南島に移民を送る

・カンタベリー協会がニュージランドに多数の移民を送る

・ニュージランドマオリ族、1853年の土地契約を承認せず

 

明治以前は、オランダから世界の知識を得つつ、水戸學を確立し、日本の立場から世界を見ることが出来た(尊王攘夷)。そして、明治維新を無事乗り切った後は、ヨーロッパの視点で世界を見るようになった(攘夷から開国へ)。ところが、第二次世界大戦前になると、再び、日本の立場から世界を見なければならないことに気付いた(グローバリズムの生々しい脅威を自覚した)。終戦によって、再び、欧米の視点で世界を見ることに誘導された。終戦後70年を経た現在、隣国からの脅威も増大し、再び日本の立場から世界を見なければならない時代になってきている。

 日本の立場から世界を俯瞰するには、日本の二重性、双面身を自覚することが大切だ。

 

 参考文献:「近代世界システム」ウォーラーステイン、「近代世界システムと植民都市」布野修司」、「米英のアジア・太平洋侵略史年表 1521-1939」柴田賢一

2018/04/25に公開



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