「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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浮遊する首都圏女子と聞こえてきた脳の奇形、五ヶ月目の心音停止。富山県内のガレキ試験焼却注意。

2012-12-16 11:02:37 | 福島第一原発と放射能

 僕は、何度も書いていますが、選挙というシステムに信頼を強く置いているわけではありません。しかし、投票行動は、我慢して行うべきものと認識しています。嫌でも何でも投票は行う以外の選択肢はありません。あなたの一票が有効に機能しなくても、投票しないと、もっと無意味なことになります。この国の国籍を有している以上、投票行動をとる以外の選択肢は皆無です。どんなに絶望が深くても、家で寝ている時間があるのだったら、投票しに行ってください。僕個人も、諦念とともに、投票します。俯瞰で見れば見るほど、絶望しかありませんが、それでも投票しない理由にはなりません。

 【富山・ガレキ阻止】きのうから行われている富山県高岡市のガレキ七トン試験焼却に続き、立山のエリアでも本日から試験焼却を強行しています。こちらは明日まで続きます。近隣エリアの方は注意してください。

  本来は、きょう行われる投票やきょうの特別のミーティングのために、今回の僕の日程はあるのですが、きのうおこなった女子会は、そのついでに、思い付きで行いました。

 座談会形式のものは、はじめておこなったのですが、いろいろとやってみて、参考になりました。まずなにが、よくわかったのかというと、三十人くらいの人たちと、座談形式で行うと、その人たちのいろんな意識のあり方が実はよくわかる部分もあり、特に独身や既婚でもお子さんのいない女性に限定したため、彼女たちの意識のあり方がよくわかったということです。一言でいえば、「浮遊」しています。これは、この3.11.以前からなのでしょうが、自分のリアルをうまくとらえておらず、自分の欲望や目的をつかまえていない感覚が、ひしひしと感じられました。

 特徴的なことは、開始から三時間十五分、会場で座談を続けましたが、ほとんどイントロダクションのレベルに終始し、僕から見ると本論のレベルに到達さえしませんでした。実は別のお店でさらに、一時間半お話をしましたが(結局23:30まで)、それでもたぶん、きちんと話の中身が、本質に行きつかなかった気がします。

 というのも、その会場で聞こえてきたのは「危険は理解する。避難したいと思う。でも方法が分からない。それより、自分の人生で何をしていきたいのか、自分でもよくわからない。」という話に最後は終始したからです。僕はすこし、驚きました。結局、避難移住ということがなぜできないのか。なぜ思いつかないのか。特に独身女子などで何がポイントなのだろうと、話し続けてみると、「自分がない」「自分がしたいことがない」「自分がわからない」というような答えにその場に来ていた首都圏女子の大半が帰着するという現実でした。彼氏が説得できない、旦那が説得できないということが、そこに言い訳のように添えられていました。母子家庭の方は、年老いた母親の説得が難しいという声もありました。

 避難・移住という感覚や、危険を意識しても動けないことは、実はその人本人の意識に帰着することが、三十人と対話してみると実感として伝わってきます。いろんな社会的な立場や、いろんな人間関係があるのですが、しかし、子供というファクターがない女性たちは、大義名分をうまくもてずに、行動できない。なぜなのか。自分の中でのほんとうにしたいこと、やりたいことをこれまで突き詰めたこともなく、たぶんずっとごまかして生きてきたことが、はじめて突きつけられる状態になっている。それが一年半以上が経過しても、回答が出せない。おきていることはそういうものだと思いました。

 浮遊している人々が、さらに浮遊している状態になっている。そのことを痛感しました。これ、僕が半年前に書いたことを、いろんな人たちと話して、実は、共通の感覚であることをさらに思い知らされたことでもあります。

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半年前の記事の一部を再掲します。貴女が生きるという選択をすること。

「持ち物を見てみたら、どうしても持っていかなければならないものは、何にもない。何にもないことが分かって、私の人生はなんだったのだろう」という答え。「小さいころのアルバム位しかないよ。でも重たいからいいよ。」と。「そのくらいは持ってきなさい。車に積むから。」と僕は返しました。

 

 でも、たぶん人間の人生というのはそのくらいのものなんです。そのくらいのものでも、生きているという事なんです。もっていくものがほとんどなくても、小さいころのアルバムだけでも。                            

 

 そして、今、生きている貴女があるなら、貴女自身を生かし続けることからしか、人生の本質は掴まらないと僕は思います。

 

 

 

 生きるという選択をすること、それだけが意味あることです。そこに、放射性物質はまるで必要ありません。

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 この会場で集まった、三十人くらいの方の中でも、身の回りで、六十代の突然死が相次いだ話も伺いました。新潟の山間部で、赤ちゃんが頭の奇形があるため、病院からあきらめなさいと言われた知人の話を話す女性もいましたし、首都圏で、五ヶ月目で、心音が突然途絶えた話も伺いました。もちろん原因はわかりませんが、自分たちの体調にとどまらず、異変がいくつもあることが、あたりまえのようになりはじめていることを、少なくともこの女性たちの中では認識が始まっていました。

 さらに、驚いたことに、僕が過去に一緒に仕事をおこなったことのある人間の話まで聞こえてきました。検診で、のう胞が何個も確認されたという、ぼくにとっては、そりゃそうだろうという現実が、過去の知り合いにおきていることもわかりました。そういう人が、その現実を直視せずに、お受験に奔走している有様も含めて。

 子供がいるから理由が立って避難した人、子供がいないから理由が立たないと感じる人、そういうことも、自分の異変もごまかそうとしている人、とにかく本質的な目標、人生の夢、追い求めるものがなく、日常のルーティンで時を過ごす人。


僕は戸惑いながらも、話すしかありません。「自分を大事にしてください」と。

ほかに何もありません。

 「放射能防御女子会」は要望が強かったこともあり、もう何回か開催してみようかとも思いました。何か突破口を探せるかもしれませんから。

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ヘレン・カルディコット博士の著作より

ROUTINE RADIATION FROM NUCLEAR POWER PLANTS より-----------------
(※今回の訳出部分には、上掲の「原子力発電所からの放射線」に関わる内容は未出です)

As described in chapter 1, the uranium 235 isotope is enriched
from a low concentration of 0.7% to 3% for fuel in nuclear power
plants. (If uranium 235 is enriched above a concentration of 50%,
it can be used as nuclear weapons fuel.)

第1章で述べたよう、ウラン235同位体は原子力発電所の燃料用に、
0.7%の低濃度から3%に濃縮されます。
(ウラン235が、50%の濃度より高く濃縮されると、核兵器燃料として使われることが出来ます。)

But the most serious aspect of enrichment is the material 
that is discarded: uranium 238. This is called “depleted uranium”
(DU) because it has been depleted of its uranium 235. But it is 
not depleted radioactively.

しかし、濃縮の最も深刻な側面は、廃棄される物質、ウラン238です。
これは、ウラン235を取り尽くされたものであるため、「劣化ウラン」(DU)と呼ばれていますが、
放射性は減らされていません。

The Pentagon, however, has found a nifty use for at least a
small amount of this radioactive waste. Because uranium 238 is 1.7
times more dense than lead, it has been deemed the ideal antitank
weapon.

しかしペンタゴンは、この放射性廃棄物の、少なくとも少量について、
巧妙な利用法を見つけました。
ウラン238は、鉛より密度が1.7倍高いため、理想的な対戦車兵器とみなされました。

But DU has several unfortunate properties. It is pyrophoric, 
which means that it bursts into flame upon impact,
and when it burns, up to 80% disintegrates into finely powdered
aerosol, which is distributed to the four winds. The mist is radioactive,
and it has a half-life of 4.5 billion years.
Uranium is a heavy metal. It enters the body via inhalation into
the lung or via ingestion into the GI tract. It is excreted by the kidney,
where, if the dose is high enough, it can induce renal failure or
kidney cancer. As a calcium analogue, it lodges in bones where, like
plutonium, it causes bone cancer and leukemia. Last but not least, it
is excreted in the semen, where it mutates genes in the sperm.
In the 1991 GulfWar invasion, the Pentagon used 360 tons of
depleted uranium in the form of antitank shells in Iraq,Kuwait, and
Saudi Arabia.

しかし、DUには幾つかの、あいにくの特性があります。
それは自然発火性です。つまり、衝撃を受けた瞬間、それはぱっと燃え上がり、
燃えると最高80%が粉末状の微粒子に細かく崩壊し、四方へ撒き散らされるということです。
その煙霧には放射性があり、半減期は45億年です。
ウランは重金属です。それは肺への吸入を通して、或いは消化管への摂取を通して体に入ります。
ウランは腎臓により排出されますが、摂取量が多すぎる場合、
そこで腎不全や腎癌を引き起こし得ます。
カルシウム類似体として、それは骨に留まり、そこでプルトニウムのよう、
骨癌や白血病を引き起こします。
最後になりましたが、決して軽視出来ないのは、ウランは精液に排出され、
そこで精子の遺伝子を突然変異させます。
1991年の湾岸戦争侵攻で、ペンタゴンはイラク、クウェート、そしてサウジアラビアにおいて、
対戦車砲弾の形で360トンの劣化ウランを使いました。

In the invasion that began in 2002, the United States
and its allies have already deployed well over 127 tons, according to
the Pentagon, which is loath publicly to announce the total amount
of DU used. I suspect the actual quantities are significantly higher.
Much of the DU is in cities such as Baghdad, where half the population
of 5 million people are children who play in the burned-out
tanks and on the sandy, dusty ground. Children are ten to twenty
times more susceptible to the carcinogenic effects of radiation than
adults. My pediatric colleagues in Basra, where this ordnance was
used in 1991, report a sevenfold increase in childhood cancer and a
sevenfold increase in gross congenital abnormalities.
In essence, the two Gulf wars have been nuclear wars because
they have scattered nuclear material across the land, and people――
particularly children――are condemned to die of malignancy and 
congenital disease essentially for eternity. 

(使われたDUの総量を、公的に発表することを嫌う)ペンタゴンによると、2002年に始まった侵攻で、
アメリカ合衆国とその同盟諸国は、すでに127トンを優に超える量を配備しました。
私は、実際の量はそれをかなり上回るのではないかと思います。
DUの多くは、バグダッドのような都市にあり、そこでは500万人の人口の半分は、
焼け尽くされた戦車の中で遊び、砂だらけでほこりっぽい地面で遊ぶ、子供たちです。
子供たちは、大人の10倍から20倍、放射線の発癌作用の影響を受けやすいものです。
1991年にこの兵器が使われたバスラの、小児科の仕事仲間は、小児癌の7倍の増加と、
先天性異常全体の7倍の増加を報告しています。
本質的に、二つの湾岸戦争は核戦争でした。
なぜなら、それらは核物質を国中にまき散らしたからです。
そして人々は――とりわけ子供たちは、悪性病変と先天性疾患で死ぬことを、
実質的には永遠に余儀なくされます。

It is important to note that other countries involved in uranium
enrichment include Britain, China, Russia, Israel, Japan, Germany,
Argentina, France, North Korea, Iran, Pakistan, Brazil, and India.

ウラン濃縮に関わる他の国が、英国、中国、ロシア、イスラエル、日本、ドイツ、
アルゼンチン、フランス、北朝鮮、イラン、パキスタン、ブラジル、
そしてインドを含むことに注意することは重要です。

Britain, China,Russia, France, and Pakistan have highly-enriched uranium
weapons. Many of these other countries, if they so desired, could
make nuclear weapons by enriching their uranium beyond 50%.

英国、中国、ロシア、フランス、そしてパキスタンは、高濃縮ウラン兵器を持っています。
これら5カ国以外の上述の国々の多くは、もしそう望むなら、
彼らのウランを50%より高く濃縮することで、核兵器を製造することが出来ます。
 
 
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カルディコット博士東京講演のDVD販売のお知らせが、届きました。予約開始して、年明けに発送されるお話の様です。販売元は、FRCSR(「みんなのカルテ」)になります。僕も「放射能防御プロジェクト」も、直接は、この販売には関係していませんので、関心のある方はFRCSRにお問い合わせくださいますようにお願い致します。

 
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