俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

子供の自転車

2014-10-08 10:13:20 | Weblog
 子供の自転車は危ない。大人の何倍も危険だ。ちょっと考えても5つの危険要因がある。実際にはもっと多いだろう。
 ①身体能力の不足・・・体力が足りないからバランスが悪い。真っ直ぐに走れず左右にブレる。ブレーキを握る握力も弱い。
 ②技術不足・・・我流で運転を覚えるから必要な技術を備えていない。後ろブレーキを優先すべきことも知らないしすぐに転ぶ。
 ③ルールの無知・・・平気で車道の右側を走るし、歩道では車道側を走ろうとはしない。この2つを守るだけで事故は随分減るだろう。
 ④常識の欠如・・・歩道の子供や犬が予想外の動きをすることを知らないからギリギリで追い抜こうとして衝突する。
 ⑤周囲が見えない・・・「空気を読め」とまでは言わないが、仲間と一緒にいると周囲が見えなくなる。路上での悪ふざけや横二列走行などが具体例だ。
 このように子供は自転車に乗るための適性を大きく欠いている。だから自転車ではなく公共交通機関を利用することが望ましい。公共交通機関であれば乗降時にさえ気を付ければ大人と同等の安全性を享受できる。
 世界中の人が日本の電車の発着時刻の正確さに驚嘆する。ある中国人は日本の電車の正確さに呆れ、日本人とは異星人(エイリアン)ではないかと恐怖していた。ところが大阪で最も頻繁にダイヤが乱れる阪和線を利用するようになってからその恐怖は解消された。
 外国の電車の不正確さについてこんなジョークがある。発車時刻の不正確さに憤っていた日本人旅行者が駅に着くと、1分前にも拘わらず電車が止まっていた。喜んで乗ろうとしたら目の前でドアが閉まって発車してしまった。「遅れるのなら分かるがなぜ定刻前に発車するのか」と駅員に抗議すると駅員が答えた「あの電車は23時間59分遅れです。」
 正確で安全で早い日本の電車を利用できず自転車の使用を強いられる田舎の子供は、都会の子供よりも著しく不利な境遇にいる。都会での自転車は補助交通手段だ。せいぜい自宅から駅までの短時間しか使用しない。田舎の自転車はほぼ唯一の交通手段であってそれにしか頼れない。これを加茂市長のように「子供は自転車に乗るな」と言うのは無責任だ。地価の安さを生かして自転車専用道を作ったり安全教育を実施したりすることが自治体の役割だろう。
 電車利用が難しい田舎の住民は、子供に自転車の利用を控えさせることよりも、安全な自転車道の設置や安全教育の徹底を要求すべきだろう。それと併行して親自らが子供に対する交通安全教育に取り組むべきだ。危険だということが分かっているのだから放置すべきではない。

宇宙人

2014-10-08 09:31:22 | Weblog
 無いということを証明することは殆んど不可能だ。雪男であれネッシーであれ存在しないとは証明できない。ところが宇宙人が存在しないことなら証明できる。宇宙空間で生きられる生物など無く、そんな場所に高等生物が存在することは科学的にあり得ないからだ。宇宙人は不可能だか異星人なら可能だ。但しこのことも可能性が否定できないということであり存在は今のところ確認されていない。
 あるか無いかを証明する責任は「ある」と主張する側にある。朝日新聞はこれまで従軍慰安婦の強制連行について「無いと証明されていないのだから、ある」という恥知らずな詭弁を使い続けていた。これではUFOもツチノコも存在するということになってしまう。流石にこんな詭弁を続けることは無理であり、どうやら社内からの突き上げに抗し切れなくなり嘘を認めざるを得なくなったようだ。
 危険か安全かを証明できるのは危険と主張する側だ。ある機械が危険であることなら証明できるが安全であることを証明することは難しい。ところが現代社会ではメーカー側が安全性の責任を負う。可能なことは危険性が極めて少ないということまでであってそれ以上は不可能だ。事故が起こったら補償するという形でしか責任の負いようが無い。
 様々な化合物が危険ではないかと疑われる。騒ぐ側は最初は猛毒だと騒いで注意を引き付ける。実際には猛毒でないのであればその主張は簡単に否定されるが、そうすると今度は発癌性とか遺伝子に悪影響を与えるといった論法に摩り替える。この検証は困難だ。数十年掛けなければ安全性が証明できない。こんなやり方でコゲや環境ホルモンやダイオキシンが有害物とされた。だから私は「発癌性の疑い」という言葉を殆んど信じない。
 科学は具体的かつ証明可能でなければならない。証明するために何十年も掛かることであれば実質的に証明不可能だ。証明・反証が不可能な主張は科学ではなくオカルトだ。
 こういった理由から、アクリルアミドの危険性についてはやや黒に近いグレーと私は位置付けている。小島正美氏による詳細な説明を待って判断を保留しているという状況だ。