Naked a STYLE (サブログ)

映画レビュー、ニュースネタを中心に、自身のメンタルチックな話題を絡めて、ノージャンルで書き綴るぜぃ~

最近読んだ5作品を勝手に紹介したい(14)

2022年12月10日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

<これまでの紹介作品はコチラ>


【今回は5作品をイッキ読み!】


今回は評論第十四弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は似鳥鶏次作品1つ、中山七里作品3つ、歌野晶午作品1つの合計5作品について読書感想文として紹介しよう。



「迫りくる自分(2016年2月 光文社文庫 ) 似鳥鶏 56


設定は”もしかしてどこかにあるようなもの”のようでそうでないような作品。
中盤くらい以降は、展開にスピード感が出てきて急に話も進み始めるところが面白い。


だけど、スピードが出てきたのと時を合わせるように登場人物でグチャグチャになってしまうのが難。
何度か読み直して整理したのだけど・・・。




 





「首切り島の一夜(2022年9月 講談社) 歌野晶午 45


同窓会中に起きた殺人事件がテーマ。
参加者全員のひととなりにつおてそれぞれひとりひとりの行動を綴った作品。


歌野作品らしさは感じられたけれど、もしかすると題名負けだったような気もする。
だけど切り口は面白かったな、ラストは唸ったけれどwww

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

首切り島の一夜 [ 歌野 晶午 ]
価格:2035円(税込、送料無料) (2022/12/15時点)


 





「おやすみラフマニノフ( 2011年9月 宝島社文庫) 中山七里 78


「岬洋介シリーズ」の2巻目。
この作品も実写化は相当難しいものだが、手口が前作「さよならドピュッシー」と酷似のようにも。


そのため、演奏の描写や犯人が明確化した際はダレてしまうのが個人的に減点。
最終ラストも伏線はしっかり回収されるが、なんとなくズルいまとめ方に感じてこの評価に。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫) [ 中山七里 ]
価格:618円(税込、送料無料) (2022/12/15時点)


 





「要介護探偵の事件簿~『さよならドビュッシー』前奏曲~(2011年10月 宝島社) 中山七里 92


「岬洋介シリーズ」のスピンオフ版。
第1巻の前の時代として、登場人物もそのままに展開。


作者しかできないキャラの使い方は面白いが、先にコレを読んじゃうと第1巻が間違いなくブレるので注意。
だから、必ず順読みすることを強く推奨したい。


そして肝心のメインストーリだが、基本短編集。
それぞれのストーリーは痛快で緊張感もあるものだから低評価の訳がない。



 





【今回のMVPは?】


「いつまでもショパン(2014年1月 宝島社文庫) 中山七里 97


「岬洋介シリーズ」の3巻目。
3巻目だけど、時代はチョット前後していて、2巻目(おやすみラフマニノフ)直後の時間設定になっている。


正直、登場人物の簡単な整理のため第2巻まで読み込んでおけば、3巻目のスピンオフ版を飛ばしてこちらを読み始めていい。
なお、舞台は極東から東ヨーロッパとなっている。


なぜ自分は、高評価としたのか?
それはだいぶメインストーリー中にグッとくる場面がいくつかあったからだ。


最終トリック(結末)も最高だったが、満点じゃなかったのはちょっとやりすぎじゃない?
って、思われた一幕があったから。


あそこの描写は、そこまで大きなものではない大きいことのほうが・・・


でも、ワタクシの推奨作品。
されど、一巻目から読んでないと、この本の良さが出てこないんだわ。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

いつまでもショパン (宝島社文庫) [ 中山七里 ]
価格:704円(税込、送料無料) (2022/12/15時点)


 

 

<これまでの紹介作品はコチラ>

 

(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に紹介したい(13)

2022年11月18日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

<これまでの紹介作品はコチラ>


【今回は5作品をイッキ読み!】


今回は評論第十三弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は似鳥鶏次作品4つ、中山七里作品1つの合計5作品について読書感想文として紹介しよう。



「まもなく電車が出現します(2011年5月 創元推理文庫 ) 似鳥鶏 95


「市立高校シリーズ」の4巻目。
短編連作集。


段々と探偵役である先輩のシェア率が下がってきて主人公ベースになりつつある作品。
短編集だが大筋は一話完結だが連作集になっている。


この作品のすごいのは、恋愛の甘酸っぱい場面までミステリーになっているんだから驚きよ。


 




「いわゆる天使の文化祭(2011年12月 創元推理文庫 似鳥鶏 70


「市立高校シリーズ」の5巻目。
1冊ものだが、大筋は市立モノとして成立している。


長編であることもあったが、結論がどうしても遠いため馴染めず、これまでの市立モノで最も読みにくかった作品。
オールキャストだが登場人物がちょっと多いこともマイナスだったのかも。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

いわゆる天使の文化祭 (創元推理文庫) [ 似鳥鶏 ]
価格:858円(税込、送料無料) (2022/11/20時点)


 




「昨日まで不思議の校舎(2013年4月 創元推理文庫) 似鳥鶏 60


「市立高校シリーズ」の6巻目。
中盤までかかる導入が耐えられなくなりそうになり、これには大減点。


まあ、いつもの名探偵登場からは崖を降りるかのような展開になるのでしっかり読み切れることになる。
でもねぇ、初めて読むのをやめようかと思った作品。


勿論、やめなくてよかったんだけど。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

昨日まで不思議の校舎 (創元推理文庫) [ 似鳥鶏 ]
価格:748円(税込、送料無料) (2022/11/20時点)


 

 

 

「家庭用事件(2016年4月 創元推理文庫) 似鳥鶏 58


「市立高校シリーズ」の7巻目。
短編集。


時代が前後してしまいモヤッとするところが萎える。
「優しくないし健気でもない」という最後の短編では、”え?いまさらそれ言う??”というところ等々ね。


とにかく・・・狡さも感じたモヤッとばかりの作品集だった。
まあ世界観が大事なものだからな、評価は分かれるところかも。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

家庭用事件 (創元推理文庫) [ 似鳥鶏 ]
価格:704円(税込、送料無料) (2022/11/20時点)


 




【今回のMVPは?】


「さよならドビュッシー(2010年1月 宝島社 / 2011年1月 宝島社文庫) 中山七里 ??


「岬洋介シリーズ」の1巻目。
実写化されたらしいが、再現は相当難しかったに違いない。


それというのは序盤の壮絶な事件と最後までのヒロインの容姿について等だ。
というかそれ以前に、結末はまさかの展開で誰もが相当裏切られると思う。


こんな推理小説、おそらく他にない。
だけど、中盤のヒロインの描写については相当萎えるので評価のしようがない。


ネタは満点だがストーリーは・・・
こればかりは点数も付けられないほど、そしてラストトリックにはとにかく驚かされた。


ミステリー好きとしては、この一冊は避けて通れないはず。
音楽に造詣がないと中盤ダレ必至だけどな、まあおススメよ。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

さよならドビュッシー (宝島社文庫) [ 中山七里 ]
価格:618円(税込、送料無料) (2022/11/20時点)


 

 

<これまでの紹介作品はコチラ>

(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に紹介したい(12)

2022年09月13日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は5作品をイッキ読み!】


今回は評論第十一弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は殊能将之作品1つ、中山七里作品1つ、似鳥鶏作品3つの合計5作品について読書感想文として紹介しよう。



「子どもの王様 (講談社 2016年01月) 殊能将之 69

序章ではいかにもミステリーが渦巻く展開が待っていたかのように思わせておいて、実はリアル小説と呼べるほどの展開にびっくり。
ある意味、それもミステリーなのだけど・・・ね。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【中古】子どもの王様 / 殊能将之
価格:325円(税込、送料別) (2022/9/23時点)


 

 

「連続殺人鬼カエル男ふたたび  宝島社文庫 2019年4月 中山七里 80


この作品は、すでに前作を読んでいない方なのなら、必ず前作に引き続いて読んでいただきたい。
なぜなら完璧に前作を引き継いでいて、なおかつ完璧に登場人物を理解していないと旨味もないからだ。


話は相変わらず血の気の多い主人公の動向と影の探偵役である上司(上官)が猟奇殺人ミステリーに挑むもの。
終盤まで前作同様に警察が翻弄されるのだけど、第二も殺人のあたりから「おやおや?」と思うところがあって前作より5点減点したところ。


でも相変わらず臨場感はさすがの展開。
ラストもシュールで何とも言えないのが高評価。



 

 

 

 

【今回のMVPは?】


今回のMVP、ワタクシが初めて手に取った作家さんのもの、まとめて3作品とさせていただいた。
なぜ同作家に出会ったかというと、Amazonが「あなたの好みに近いもの」として散々紹介があったからだ 。


普段は、的にはまらない商品ばかり紹介されるので、ほぼガン無視だったのだけれど、小説に関してはそろそろネタ切れだったので正直助かったのだけど。


「理由(わけ)あって冬に出る 2007年10月 創元推理文庫
 似鳥鶏 96


読み出しはラノベ系の学園推理ミステリーかと思っていたが、しっかり名探偵が登場する推理小説だった。
主人公(ストーリーテラー)に感情移入というか置換しやすく、それでいて事件は完璧に解決しても所々残る人間関係の謎が魅惑で素晴らしいのだ



 

 

「さよならの次にくる〈卒業式編〉 2009年6月 創元推理文庫 似鳥鶏 96


期待を裏切らない「理由(わけ)あって冬に出る」の続編でダレ感がなく読み込めるのがいい。
学園系だが、主人公が持つ独特な空気感が読み込むたびに馴染んできて面白くなってくるのが面白いのだ



 

 

「さよならの次にくる〈新学期編〉2009年8月 創元推理文庫 似鳥鶏 96


引き続き「市立高校シリーズ」の第3弾。
おそらく前作まで読めていれば、本巻も読みたくなって仕方なくなること請け合いでしょうな。


新たな登場人物や道筋も登場するのでワクワク感などが失われずに最後まで読める。
ライトミステリーな展開と人間模様の表現は秀逸、ぜひ三巻まとめての連読がおススメ。


 

 

(↑↑どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に紹介したい(11)

2022年08月17日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は5作品をイッキ読み!】


今回は評論第十一弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は山本巧次作品4つ、中山七里作品1つの合計5作品について読書感想文として紹介しよう。


「途中下車はできません (早川書房 2017年09月) 山本巧次 58


連作短編集だけど、一話が微妙にそれぞれはっきり解決しないまま話が絡み合って、ラストにつながるという作品。
それぞれは面白いストーリーなのだけど、オーラスのまとめ方がチョット萎える展開で・・・。


・・・縦筋はいい流れだったのになぁ。
個人的にもったいなかったなぁと。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

途中下車はできません [ 山本 巧次 ]
価格:1540円(税込、送料無料) (2022/8/18時点)


 




「阪堺電車177号の追憶 (ハヤカワ文庫 JA)早川書房 2017年9月 山本巧次 60


連作短編集と呼べるか呼べないくらい、連作感は感じられないところが、ある意味オツでgood。
ただし、途中ガッツリつながっている箇所もあるが、ラストでコレがどうなるか・・・というところ。


こちらも1本モノとなるのだけど、オーラスまで楽しく読める。
しかし、後中盤から終盤にかけての展開が、急すぎてちょっとモヤモヤしたかも。



 





「乳頭温泉から消えた女 (集英社文庫) 集英社 2022年4月 山本巧次 62


主人公以外のストーリー構成は本当に完璧なミステリー小説。
それだけに主軸のストーリへ強引すぎるほど絡む主人公の存在が、ちょっとオレにはメッチャ萎えてしまった。


最初から、かなり設定と展開に無理があるのよ。
そこを賄えていればねぇ・・・面白い流れとハラハラ感が感じられていただけにかなり残念。



 





「連続殺人鬼カエル男(2011年2月 宝島社文庫) 中山七里 85


正直なところ、この作品は歌野晶午氏の得意分野に柚月裕子氏のスパイスが加わったような作品のように途中受け止められてしまい、オリジナリティーを感じなかった作品。


しかしこの高得点にしたのには理由があって、彼らのオマージュとは呼ばせないほど幾重にもトリックが散りばめられていたことが挙げられるんだよね、良かったと思う



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

連続殺人鬼カエル男 (宝島社文庫) [ 中山七里 ]
価格:660円(税込、送料無料) (2022/8/18時点)


 




【今回のMVPは?】


「留萌本線、最後の事件 トンネルの向こうは真っ白(ハヤカワ文庫JA)2020年4年 山本巧次 88


ちょっと強引かなぁという展開だったけれど、縦筋およびそのアウトラインを含めてトリックがほとんど読めなかったところはストーリーとしてスゴかったと評価したい。


たしかに一部強引ではあったけれど、緻密に計算されたトリックや犯人像は、本当にミステリーそのもの。
鉄ちゃんには物足りないかもしれないが、オレくらいの薄い鉄道知識者だったからこそ、ちょうどいい塩梅だった。


勿論、鉄ちゃんでなくても、面白く読めそう。
リアリティーも十分だし、・・・おススメ。



 

 

(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に紹介したい(10)

2022年05月28日 23時19分19秒 | ハマった小説の話

【今回は5作品をイッキ読み!】


今回は評論第十弾として最近読んだ5作品を勝手に評価したい。
内容は山本巧次作品1つ、平居紀一作品1つ、柚月裕子作品2つ、青柳碧人作品1つを読書感想文として紹介しよう。



「スカイツリーの花嫁花婿 光文社 (2021年5月)青柳碧人 58


数多く登場する男女のうち、その一組がスカイツリー近くにある式場で結婚する一組が誰なのかというミステリー作品。
殺人が起きるわけでもないという切り口は面白いが、あまりの登場人物の多さで相当萎えること請け合い。


勿論、決着がわかった後半からは伏線回収の鬼である青柳ワールドが炸裂する。
だけどそんな道中、伏線を回収したところで・・・・という後味が残念なんだよな。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

スカイツリーの花嫁花婿 [ 青柳碧人 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2022/6/1時点)


 

 


「チョウセンアサガオの咲く夏」(2022年4月角川書店) 柚月裕子 50


短編集・・・というかショートショート集。
それもすでに発表していた作品かつ書籍化されていないものがほとんどを占める。


しかもそれぞれ独立している作品(一部スピンオフ作あり)であるため、歌野氏のような得意の短編連作集のような何か期待のある伏線もない。


ヘビーな柚月裕子作品を知っているだけに物足りなさはあること必至。


 




「孤狼の血 LEVEL2(2021年6月 KADOKAWA)ノベライズ作品 柚月裕子 65


映画化されたものをTHE柚月裕子ワールドの作品としてノベライズされたもの。
なお、主人公「日置」を巡る動きや判断がこちらの想定を超えてきたところはさすがなのだが・・・。


ただ、ほかの主要人物らの行く末が早い段階で読めてしまっていたのが残念。
まあこの経緯があって、孤狼の血シリーズ本編2作目の「凶犬の眼」へとつなげたかったのかな。


だけど結末だけは映画よろしく、派手だったから展開がかなり強引だったなぁ…

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

小説 孤狼の血 LEVEL2 (角川文庫) [ 柚月裕子 ]
価格:682円(税込、送料無料) (2022/6/1時点)


 




「早房希美の謎解き急行 (双葉文庫) 双葉社 2020年09月 山本巧次 64


連作短編集。
架空の鉄道会社内で起こった事件に主人公が首を突っ込む形で解決につながるという痛快もの。


偉大なる祖父の存在がドラえもんチックで盛り下げるのだけど、まあ斜で読んでいる分には飽きずに読める・・・かな。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

早房希美の謎解き急行 (双葉文庫) [ 山本 巧次 ]
価格:704円(税込、送料無料) (2022/6/1時点)


 




【今回のMVPは?】


「甘美なる誘拐(2021年4月 宝島社文庫) 平居紀一 89


「おおぉ、なるほど。」
終盤に結末が見えた時に感じた第一声がそれ。


実は、タネや登場人物の行く末がミエミエなんだけど、
「えっそうなの??」と大オチが最終的に含まれていたことに唸った。


作中、飽きずに読めるし。
登場人物もホント最低限であるところも名作の要素あり。


減点分は大オチ前の展開が少々雑だっただけ。
ちなみに本作は【2021年・第19回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】らしい。


でもこの作者、この後に作品がないんだよな。
読んでみたい気もするが。


 



(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に評価したい(9)

2022年05月03日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は5作品をイッキ読み!】



今回は評論第九弾として最近読んだ5作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品3つ、殊能将之作品1つ、柚月裕子作品1作品を読書感想文として紹介しよう。




「名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート(2021年2月 角川文庫) ”旧:舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵” 歌野晶午 83


本作は、ストーリーテラーが主人公ではないし、主人公はタイトルにある女の子ではない。
そこが逆にライトに(俯瞰で)面白く読める推理小説となっている。


短編集だが、きちんと連作モノでもある。
だけど、この作品では主人公が、それぞれふわっと解決してふわっと伏線を回収するところが実に楽しいのだ。



 





「名探偵は反抗期 舞田ひとみの推理ノート(2021年5月 角川文庫)”旧:舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵” 歌野晶午 73


前作とガラッと変わり、ストーリーテラーがひとみ嬢の友人に変更となる。
そして、前作では主役級だった叔父の刑事がそのひとみ嬢の脇差し級へ格下げ。


また、舞田ひとみという少女は中学二年に成長したことに合わせ、突然のスーパー名探偵へ格上げされていた

そのため、歌野作品にしてはストーリーが強引になった印象が強くなってしまった。


短編連作だが、伏線回収は登場人物間で謎に行われるから縦軸が萎えがち


最後まで読めるが、歌野氏作品の密室殺人ゲームのように、主軸縦軸を思いっきり曲げられてしまわないか不安ばかり過ぎってしまった。



 




「誘拐リフレイン 舞田ひとみの推理ノート(2020年11月 角川文庫)”旧:コモリと子守り” 歌野晶午 5


舞田ひとみという少女がJCからJKになって再登場するシリーズもの。
しかし、本編までの導入に我慢できずエピローグを過ぎたところで挫折してしまった作品。


ごくまれにある歌野氏のこの流れ、オレは好きではないため読むのをやめてしまったのだ。
シリーズ最後の作品だったから期待していただけに残念。


あまりにも助走が長かったり、導入までの過程が自分の想像の範囲を超えるような展開は、さすがに実績あるシリーズであっても読み切れなくなる、残念。



 




「月下のサクラ(2021年5月 徳間書店 )柚月裕子 59


いわゆる「森口泉」シリーズ。
親友を公安によって失った森口が、いよいよこの作品では刑事になって活躍するというもの。


しかし、柚月氏が桜ネタをこちら側から描くときは、お決まりのパターンになってしまうと萎えがちになるのだが、この作品も同様になってしまっていた。


つまり、おおむね概要がわかる中盤で萎えが来てしまうのだ。
終盤のクライマックスもさすがの臨場感があるものの結果がわかっているように読み進めてしまうことになる。


だけど、さすがの取材力には感服、頭が下がるというもの。
勿論最後まで読み切れるのだけど...


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

月下のサクラ (文芸書) [ 柚月裕子 ]
価格:1870円(税込、送料無料) (2022/5/4時点)


 

 

【今回のMVPは?】



「美濃牛(2003年4月 講談社文庫) 歌野晶午 85




 



今回のMVPはこの作品。
本編で登場の必要があったのか不明なファンタジー要素が残念ではあったものの、全体を通しては優秀な長編ミステリー。


長編作品だが、一切ダレることなくよめるようになっている配慮も高評価。
大小の短編集が折り重なっているという配慮は、時代を超えても飽きない。


登場人物数が多いところも減点なのだが、ギリギリ頭はついていけるため、ミステリー作品として十分ついていけるところも合わせて評価したい。


もうだいぶ古い作品だが、今でも十分面白くワクワクしながら読めるのはすごい。
ただ、かなり入手困難の作品なので、お見掛けしたら是非ノータイムで手に取っていただきたい。



(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に評価したい(8)

2022年03月26日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は5作品をイッキ読み!】



今回は評論第八弾として最近読んだ5作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品3つ、殊能将之作品2つを読書感想文として紹介しよう。




「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは(2016年11月 KADOKAWA)歌野晶午 70


この時代に多く発表されている短編集。
最近の話題やテーマが取り込まれていて面白かった作品もある。

だけど、いつもの大オチが待っていたりと残念な顛末もある。
差が激しいこともあって、この評価とさせていただいた。



 





「間宵の母(2019年11月 双葉社)歌野晶午 55


珍しく系統が違う作品。
ファンタジー全開で歌野氏ワールドは炸裂せずの印象だった。


結末がわかってくる終盤手前、伏線回収作業が辻褄合わせにしか感じられなかった。
だけど、読めるには読める展開なので、たまにはこんな作風もいいのかも。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

間宵の母 / 歌野晶午 【本】
価格:1650円(税込、送料別) (2022/3/27時点)


 





「黒い仏(2001年1月 講談社ノベルズ)殊能将之 68


「賛否両論、前代未聞、超絶技巧の問題作」だという触れ込みの作品。
名探偵「石動戯作」シリーズの第二弾になる。


中盤手前まで、ワクワクするようなミステリー全開の結末を期待していた。
ところが、その中盤手前でこの作品の全貌が見えた頃、そこで一気に興ざめしてしまう。


でも話の展開的に飽きずに最後まで読み切れるのは、作者の展開させるイメージがそうさせていたのかも。
だけど、最後の最後までモヤッとするところは、たしかに賛否あるところだろうと思う。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【中古】黒い仏 / 殊能将之
価格:600円(税込、送料別) (2022/3/27時点)


 




「鏡の中は日曜日(2001年12月 講談社ノベルズ)殊能将之 70


名探偵「石動戯作」シリーズの第三弾。
密室殺人を特徴的な別角度で暴こうとするところは単純に面白い。


しかし、ところどころ「アンフェア」なトリックで萎えるかもしれないよな。
だけど、前作よりはファンタジー感もなくてズルくない展開かな~と思うので、こんな評価に。


あと、大オチが最大のトリックになっているのだけど、ここも含めてアンフェアなのかもな。
でも、ここの作品のフリがあるから、この次作につながるので大きなキーポイント的な作品ではある


逆に言えば、今後の作品を読む場合は、この作品を読まないと面白み半減するので注意が必要ともいえる。


「樒(しきみ)/榁(むろ)(2002年6月 講談社ノベルズ)殊能将之 72


文庫本では、前作の「鏡の中は日曜日」に同時収録されている。
なぜ同時収録されているのかは、ちゃんと意味があるのは上述のとおり


「樒」という作品と「榁」という作品の2部作。
名探偵「水城優臣」シリーズの中編という扱いになっているもの。


それぞれ単独作品だが、本編中の本編「鏡の中の・・・」を踏まえて読まないとオチ中の落ちが面白くない(笑)
なお、樒と榁という作品もつながっているし、「鏡の中の・・・」にもつながっているところは面白い。


ただし、作品自体はライトなつくりになっていて、トリックも実にライト。
バックボーンを踏まえて読むのがこの作品の楽しみ方だ。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

鏡の中は日曜日 (講談社文庫) [ 殊能 将之 ]
価格:1056円(税込、送料無料) (2022/3/27時点)


 



【今回のMVPは?】


「明日なき暴走(2020年10月 幻冬舎文庫)歌野晶午 81


今回のMVPはこの作品。
結末はさすがのTHE歌野ワールド炸裂でドキドキしたなぁ!


だけど、歌野氏作品にまれにある導入までの助走問題がある。
これに、どこまで耐えられるかがカギ。


今回の作品に関しては、ちょっとぎりぎりだったかも。
それ以上長かったら、ダレて読まなかったというレベル。


でも、それを乗り越えれば、本格ミステリーへの展開が待っている。
まあ、結末と主人公の将来はなんとなく見え隠れしていたけどね(笑)


(しかし、さすがの取材力も感服。マスコミの奥深い世界まで丁寧に調べていらっしゃるのはさすがよ!)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

明日なき暴走 (幻冬舎文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:781円(税込、送料無料) (2022/3/27時点)


 





(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ6作品を勝手に評価したい(7)

2022年02月10日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は6作品をイッキ読み!】


今回は評論第七弾として最近読んだ6作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品6作品を読書感想文として紹介しよう。



「女王様と私/歌野晶午(2005年8月 角川書店)65


ある意味、推理小説。
ある意味、そうではない作品とも。


なかなかない切り口と歌野氏らしくないテーマは面白かった。
そして、得意のラストはスタートと絡んでいるはいるものの・・・


 




「そして名探偵は生まれた(2005年10月 祥伝社)80


短編集。
なお、「安達ヶ原の鬼密室・生存者、一名・館という名の楽園で」も、この作品に含まれている。


なお、タイトル名のある作品は、得意の密室ものだが本質はまた別のところにあるのがさすがの演出。
こちらも、角度を変えたトリックが面白い作品だった。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【中古】そして名探偵は生まれた / 歌野晶午
価格:110円(税込、送料別) (2022/2/11時点)


 





「ハッピーエンドにさよならを(2007年8月 角川書店)74


こちらも短編集。
今回は、「あれっ?」という作品もなくてひと安心。


波あり谷ありの短編集がつづられていて、ラストの短編「尊厳、死」という作品こそ「THE歌野氏」だった。
だけど、ここまで短編集が続くと過渡期なのかと思うほど、波を感じた作品であった


 






「絶望ノート(2009年5月 幻冬舎)0


歌野作品に出会ってから、はじめて本編までの導入に我慢できず前半で挫折。
読むのを最初の殺人が始まる前にやめてしまった。


面白そうと感じたのは帯や裏表紙まで。
この作品を改めてイチから読むことって、今のオレでは難しい。


 





「春から夏、やがて冬(2011年10月 文藝春秋)93


この作品を今回のMVPにしようかと悩んだくらい、すごい作品だった。
中盤までは、背景を丁寧に綴る長編の歌野氏作品にみられる展開に耐える必要がある。


そこを乗る超えると以降に一気に話が進む。
しかし切なく、衝撃的な終盤へ流れる。


探偵役が中盤以降にちらっと登場するのだけど、彼がいなければおそらくの真相がわからなかったという展開も歌野氏らしい表現。


参考までに。
この作品は、自分の好きな小説の定義にもピタリとあてはまる。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

春から夏、やがて冬 (文春文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:572円(税込、送料無料) (2022/2/11時点)


 





【今回のMVPは?】



「ずっとあなたが好きでした(2014年10月 文藝春秋)95


いやぁ、今回のMVPはこの作品。
ちなみに短編集だが、短編集なのに・・・


いやいや、感想さえ言えない辛いところが、この作品のすごさ。
さすが歌野ワールド!!


読者がどこで何に気づくかがキモだろうね。
これはみなさん、ぜひ読んでほしい。


前述の「春から夏、やがて冬」もぜひ読んでほしい作品だけど・・・
今まで最高の作品「葉桜の・・・」に並ぶとも劣らない本ですわ。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ずっとあなたが好きでした (文春文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:1023円(税込、送料無料) (2022/2/11時点)


 



(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ6作品を勝手に評価したい(6)

2021年12月30日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【今回は6作品をイッキ読み!】


今回は評論第六弾として最近読んだ6作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品6作品を読書感想文として紹介しよう。



「魔王城殺人事件/歌野晶午(2004年9月 講談社)59


ひとつのトリックで一冊引っ張った作品。
子供らを主人公にすることで厚みを持たせようという空気がうかがえる。


だけど、ところどころ子供が子供らしくないところなどあってモヤモヤしたかな。
得意の密室殺人だけど、大きなヒネリもなく・・・。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

魔王城殺人事件 (講談社文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:682円(税込、送料無料) (2022/1/2時点)


 




「世界の終わり、あるいは始まり(2002年2月 角川)50


最初から「何か読みにくいなぁ」と感じながら最後まで読み進めた作品。
最後を読まないと途中が全く意味不明でとにかく混乱する。


最初の書き出しがケツとつながるところは歌野作品らしさはあるももののとにかく読みにくかった。
ちなみにこれは推理小説ではない、別ジャンルといえる。



 




「安達ヶ原の鬼密室(2000年1月 講談社)74


短編集。
これも「おいおい歌野氏どうした?」って作品が散見。
タイトルが付いた作品である「安達ヶ原・・・」は大いに読めた作品ではあったが、それでも・・・

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

安達ケ原の鬼密室 (祥伝社文庫) [ 歌野晶午 ]
価格:869円(税込、送料無料) (2022/1/2時点)


 




「生存者、一名(2000年11月 祥伝社)78


この作品を読んで思ったことがある。
オレの趣味でもあるけれど、同氏の作品は密室ものではないこのような展開が最も面白いのだと。


歌野氏特有の最初と最後がつながる伏線回収が、このような短編作品であってもそれは見事なもの。
うん、これは面白かった。



 




「館という名の楽園で(2002年6月 祥伝社文庫)76


ゴリゴリの密室ミステリー。
ストーリーはしっかり読みこめるが、展開は”らしく”なかったのかも。
ラストは、賛否あるところだろうか。


 




【今回のMVPは?】


「ジェシカが駆け抜けた七年間について(2004年2月 原書房)79


珍しく密室色が強くない小説風に仕上がっている。
また、彼が外国人を主人公やその舞台にすると、どうしても読み込みにくくなりがち。


だけど、その点をうまく消せていて、しっかり読み込める。
そんな展開があるところや、犯人に対する目付を読者に惑わせる方向性も面白かった。


推理小説かというと探偵も登場しないが、実に興味深い作品だった。
こんな切り口、歌野氏作品として大変珍しいこともあるからかな。



 





(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に評価したい(5)

2021年12月02日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

前回は5作品だったけれど】


今回は評論第五弾として最近読んだ5作品を勝手に評価する。
今回は歌野晶午作品4作品と女流小説家1作品を読書感想文として紹介しよう。


【はじめに】


1990年代の後半に発表された歌野氏の作品は、急に舵を切ったように多角的な縦軸を柱とした作品が目立った気がするのは気のせいだろうか・・・



【柚月麻子作品を初読み!】


勘のいいひとなら察した方もいるのではないかと思うけれど、Amazonでメチャクチャ柚月裕子作品を探したためか、同じ苗字だったからなのか同HP上のトピックに再三登場したことから興味を引き、いつしか”なぜか”読んでみたくなったことから購入して読むことにしたんだよなぁ。


「その手をにぎりたい/柚木麻子(2014年1月 小学館)65


バブル期を生きる美人OLが、寿司職人との偶発的な出会いから、様々生じた人間模様など描かれているもの。
当然、主人公はバブルがはじけることを知らないわけだが、地を生きる彼女の細かい描写などは独特であったため興味深かった。


特に、今まで読んだことのないような女性目線での表現は、もっと若いころに読んだのならチョットは影響したのかなぁと思いながら。


なお、ストーリーは、ハッピーエンドになろうがならまいが、どっちつかずのオーラスがちょっと残念すぎたかなって感じたなぁ。


個人的には、どうあれズバッと終わった方が読み手として読み終わったあとの余韻に浸れたと思うのだけど、それが彼女の作風なのだからオレがどうこう言うことではないのでしょうなぁ。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

その手をにぎりたい [ 柚木 麻子 ]
価格:627円(税込、送料無料) (2021/12/5時点)


 



【今回読んだ歌野晶午作品は優秀作揃い】


「さらわれたい女(1992年1月 カドカワ)81


これぞ歌野晶午ワールド全開の作品だが、やや強引なトリック、終盤が駆け足になっていること出来過ぎな結末がやや萎えるかもしれない。


だけど、メリハリが効いているのでTVドラマのようなサスペンス映画向けなのかも知れない。
探偵モノが好きな人にはおススメだ。



 




「ROMMY 越境者の夢(1998年5月 講談社)80


長編だが、一言でいうなら「結末があまりに切ない」物語だろう。
推理小説を読んでいたことを忘れさせられる展開に中盤から読み止まらなくなること必至。


マイナスポイントを挙げるのならば、登場人物が多すぎることくらいかな。


でもね、主人公や当事者以外の各登場人物が順番にストーリーテラーとなる描写になっていることでいくらか読みやすく整理されている工夫は評価できることだろう。


また、終盤一気に伏線を回収するのだけど、読み方によってはズルい結末だったように後味として残った。
そうはいっても、やっぱり実写化できない際どいストーリーは、歌野氏ならではの作品だったのだと思う。



 





「正月十一日、鏡殺し(1996年9月 講談社)58


THE短編集。
しかし、実に面白いモノとそうでないものが共存していて、抱き合わせ感も否めない。
選りすぐればこの評価点ではとどまらなかっただろう。



 





【今回のMVPはこの作品だ】


「ブードゥー・チャイルド(1998年7月 角川)82


これまでの歌野晶午作品と全く毛色が異なるスタートだったため、馴染んでくるまで何度読むのを止めてしまおうかと悩むほどだった。


だけど場面が切り替わってからは、いつもの彼らしい表現に戻るので、頑張って読み続けてよかったと思う後味に。


道中、どんどんパズルがハマっていく中で展開は読めなくても、結論が途中で分かってしまうところが読み手としてどうとらえるかがポイントになると思う。


そして着眼点はお見事、これが推理小説になるのだからやっぱり歌野氏はすごい。
タネは判明しても最後までダレることなく読み続けられるのだから。


おススメだ!



 

 


(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に評価したい(4)

2021年12月01日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【前回は5作品だったけれど】


今回は評論第四弾として最近読んだ5作品を勝手に評価する。
ALL歌野晶午作品の読書感想文として紹介しよう。



【本編前に、まずお断り】


すでに先月あたりに何冊かの読書感想文をUPしているつもりだったのだけど、自身の過去ログを読み返してみたところ、その一切を全く記事にしていなかったことが発覚した。


しかも、なんと例の試験以降、順調に10冊も読み終えていたというのに。
では早速、その前半戦として歌野晶午氏の5作品をレポートしたいと思う。



【密室殺人ゲームシリーズ3作品】


1980年代後半から登場した同氏の作品、信濃譲二シリーズがイチ段落した後に始まったシリーズモノがこの密室殺人シリーズだ。


しかし、読めばわかるがシリーズモノなのに1作品目が1冊完結だったはずなのに、全く同名で同サークルが展開するストーリーが2・3冊目と改めて始まっている(ように思わせてしまう作りになっている)。


つまり読者は、いつかそれがつながるものかと思って頭のどこかに置きながら読み続けるワケだから、別物で本線と別の流れになっていようがモヤモヤしたままストーリーが終わる。


1冊目だけ、もしくは2,3冊目だけの展開だったなら、それはそれで高評価としたかった作品であったと、ここで述べさせていただきたい。


「①密室殺人ゲーム王手飛車取り(2007年1月 講談社)74


ストーリー中の参加メンバーらによるやり取りがうざったいものの、終盤のあっと驚く展開は見事。
しかしオーラスの締めは、ちょっとガッカリだったなぁ。



「②密室殺人ゲーム2.0(2009年8月 講談社)59


前述のとおり、連作かと思いきやの展開に翻弄。
メンバー名は同じなのに中身は前作と違うという設定であるがゆえ、読むペースがすっかり乱される。


相変わらずメンバー同氏のやり取りがうざいのも難。
言い方は悪いがうざい会話で文字数を増やしているようにも感じてしまった。


 



「③密室殺人ゲーム・マニアックス(2011年9月 講談社)55


うざい会話を除けば、そして初作を読んでいなければ
前作の2作目と関連して立派な大オチだったハズなんだけどねぇ・・・



【残りの2作品はそれぞれ独立作品】


「ガラス張りの誘拐(1990年8月 カドカワ)60


1990年代を知っている世代にとっては、まだまだ新鮮に読める作品。
だけど、登場人物が全員揃う前に、犯人役のキャストが登場した段階で即判明してしまう流れが結構残念。
そのためオチも締まらず・・・

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ガラス張りの誘拐 (角川文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:565円(税込、送料無料) (2021/12/3時点)


 




【今回のMVPはこの作品だ】


「死体を買う男(1991年5月 カッパ)92


これは1991年に発表された作品だが、ストーリーそのものはもっともっと昔から始まっていること。
薄々こんな結末になるだろうなぁと読み進めるのだけど、一切それを裏切ってくれる。


いささか時代が前後するので頭の整理が必要になるが、乱歩の時代を超えた今の時代でも十分通用する重複トリックに深く感服することだろう。おススメだ!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

死体を買う男 (講談社文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:770円(税込、送料無料) (2021/12/3時点)


 




(↓↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります↓↓)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ8作品を勝手に評価したい(3)

2021年07月17日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【前回は5作品だったけれど】


今回は評論第三弾として最近読んだ8作品を勝手に評価する。
参考までに、この関連記事以降は小説評論のブログを3~4か月ほど休止します。


その理由は、今秋国家試験に挑戦することを決めたため。
すでに、今後読みたい書籍はすでに買い込んでいるのだけど、試験挑戦を決めたからには読書はしばしお休み。


ちなみに、国家試験に挑戦するけれど、おそらく今回は不合格だと思っている。
仕事が不規則で忙しく、なおかつ本腰を入れる期間が全くなかったからだ。


じゃあ受けなきゃいいじゃん?
ごもっともなんだけど、上司に挑戦するって言ってしまった手前、引くに引けなくなってしまったのは余談まで。



【まずは実績ベースでチョイスしたものから】


前回も読んだと紹介した伊坂幸太郎氏の作品を1つ読んでみたので紹介したい。
これは過去に「アヒルと鴨のコインロッカー」という同氏の作品が脳裏にあったので手に取った経緯。



「SOSの猿」(中公文庫)
伊坂幸太郎 著 50


ズバリ・・・本として最後まで読めたが自分が期待したような推理小説のジャンルではなかった気がする。
推理小説じゃないし、なにが同氏は描きたかったのか、オレには理解できなかったことも評価対象とならなかった。


素敵な作品を過去書いた実績があるからと言って、他の作品も万人にウケるとは限らないということだよね。
また、自分の範疇を超えた”例え”が複雑に何度も出し入れされると読むことに萎えるということも知った作品。




【以下、そのほかネットから得た情報によって購入してみた作品】



「田舎の刑事の趣味とお仕事」
滝田 務雄 著 67


主人公と部下らとの絡みを中心に
殺人事件が起こっているのだけど、明るくユーモアありで楽しく読める推理小説。
だけど、ほとんどのトリックがトリッキーかつ煩雑すぎてついていけない。


トリックは完全に無視して読み込めば、こんな刑事などらが明るく事件に携わっていると思えば面白く読める。
ただ、読者自身は第三者であることが条件だけど。



 




「向日葵の咲かない夏」(新潮文庫)
道尾 秀介 著 10


決して読みにくくはないのだが、展開がエグすぎて読み進める自信がなくなってしまった。
その結果、2割ほど読み進めたところで挫折&断念。


何事もリアルに、そして視点が自分の耐えうる角度じゃないと読めない本があることを知った作品。
結果がどうなるのか気になるけど、あまりに負の展開が続きすぎると読みたいものも読めなくなる。


実は柚月裕子氏の作品のほうがエグイ描写もあるのだけど、彼女の作品ってなんとか目を背けずに読める。
こういった小説の展開のテクニックにも好き嫌いがあるのが、個人差なのかもしれない。



【歌野晶午作品、信濃譲二シリーズを読む】


「長い家の殺人」(講談社文庫)
歌野 晶午 著 7
0


「白い家の殺人」(講談社文庫)
歌野 晶午 著 68


「動く家の殺人」(講談社文庫)
歌野 晶午 著 60


放浪探偵と七つの殺人(講談社文庫)
歌野 晶午 著 71




かつて、自分があるべき推理小説として、登場人物がやたら登場しないこと、話の最後のほうに突然重要なキーマンを登場させないこと、探偵役が終盤に突然登場しないこと、読者に推理を挑戦させないことなどを挙げさせていただいた。


自分が今のところ、過去最高の推理小説いだと掲げさせていただいた「葉桜の季節に君を想うということ」を書いた歌野晶午氏の作品について、全作品を読みたくなったため手始めにこの信濃譲二シリーズを手に取ったのだが、まあ、見事に自分のあるべき推理小説と真逆の展開だらけで、ちょっとふんぞり返ったのが本音。


だけど、読み筋は面白いというか自分にとって読みやすいので、信濃譲二作品はすべて読破することが出来た。
なお、おすすめは1作目の「長い家の殺人」と4作目の「放浪探偵と七つの殺人」になる。


全4作とも信濃譲二が探偵役として、事件を痛快に解決するのだけど、3作目の「動く家の殺人」については、結構卑怯な展開になっていて、終盤は最も萎えた作品だったように思えた。


ちなみに、アタマからの3作品は主人公がつながっているので、ある意味連作になっているし、4作目は短編集となっていることから読破するつもりなら順読みすることを強くおすすめしておきたい。



 





【今回の最優秀作品を紹介】


「○○○○○○○○殺人事件」(講談社文庫)
早坂 吝 著 77



この作品は、ズバリ好き嫌いがはっきりする推理小説だろう。


なお、オレの嫌いな読者に結果とタイトル名を当てさせるという挑戦系であることに加え、なんと話が3/4ほど進むとなぜか作者が答え合わせをしてしまうというトリッキーな読み物となっている。


でも、読み始めたらほとんどの人が最後まで読むことになるだろうな。
なぜなら、話の中盤で「あっ、そういうことか」と不思議なタイトルである理由を理解するからだ。


この作品も実写化不可能なストーリーが、ズバリとオチにもなっている。
つまり、粗々でも展開の一部すら切り取ってタイトルにしてしまうとオチが分かってしまうからなんだよな。


ゆえに、冒頭でこの作品のタイトルをあててみようという苦肉のタイトルだったと読み終えてわかる。
しかし面白いのは、読み終えると読者を煽っておいたのにタイトルなんてどうでもよくなるところだろうな。


注文を付けるなら、ストーリーテラーである主人公のほかに探偵役がいるのだけど、その探偵役が不満なんだよ。
読んだら分かるが、これもこの作品の面白い設定なのだけどさ(笑)


まあ、推理小説好きの人ならこんな作風も読んでみたらいいと思うな。
途中途中でユーモアもあるし、細かく伏線が回収されていく様子も面白い。


でも評価点は・・・
作者が犯人を明かす必要があったのかということと、一段落後のラストがグダグダだったことがこの評価になっている。


ちなみに。
オレは犯人が明かされてしまったタイミングでは、犯人がオレの想像と違っていたことが分かり、なおさらがっかりなんだよ。


 

 


(↑↓どれかひとつのバナーで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります!!

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

 




 

 




 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ5作品を勝手に評価したい(2)

2021年05月29日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【前回は6作品だったけれど】


今回は評論第二弾として最近読んだ5作品を勝手に評価する。
生意気にもコロナの影響もあって仕事が忙しかったこともあって、およそ1か月で5作品しか読破できなかった。


そのため、読書については、たまに息抜きで立ち寄る居酒屋で読み込むだけだったので、読むペースは前回と違ってかなり遅いのは正直否めないところだったが、まあきちんと整理するためにも記録は残しておこう。



【まずは実績ベースから】


前回も読破したと紹介した豊田巧氏の作品をぶっ続けに3作品紹介したい。


この方、どうやら年頃の女性を主人公、または重要なポジションにするのが得意みたいなのが、ちょっとモヤっとするのだけど、伏線云々というよりも読みやすいので引き続き読むことにしたんだ。


ミステリーというよりも、鉄道関係の知識やうんちくを知りながら読めるのでテッチャンに馴染みやすい。
しかし今回はもちろん架空ベースだが、結構緊張感あるストーリーの3作品を紹介する。



「鉄警ガール(角川文庫)」
豊田 巧 著 72


クセ強めの真面目系の新採さんが新宿駅の鉄警として痛快かつ奮闘する物語。
もちろん主人公は、女性だ。


短編集だが、一巻読み切りで連作になっているため、伏線はそれぞれまたは最後に回収される。
鉄道好きではなくても読めるけれど、こんな世界もあるんだと思えば楽しめる作品だった。



「警視庁鉄道捜査班”鉄血の警視”」
豊田 巧 著 68


「警視庁鉄道捜査班”鉄路の牢獄”」
豊田 巧 著 68



警視庁に鉄道関係専門の本庁付部署があったらという架空の設定だが、その他鉄道関係の情報についてはリアルな事件や事故から引用して派生させているので、イメージがつきやすいがちょっとモヤモヤしたのも事実。


主人公は、その鉄道捜査班の面々がそれぞれ活躍するので誰がどうというのは無い。
ただ、どちらの作品も今の政治や世相に作者が何か物申しているような気がして、ちょっと後味がね・・・。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

鉄警ガール (角川文庫) [ 豊田 巧 ]
価格:660円(税込、送料無料) (2021/5/30時点)


 




【以下、そのほかネットから得た情報によって購入してみた作品】


「家守」
歌野晶午  75


短編推理モノが5作入っていて、それぞれ読み切りで連作ではない。
タイトルはその中の1作の題名である。


個人的には、3作目の「埴生の宿」と4作目の「鄙(ひな)」という作品が衝撃だった。
どの作品もトリックというか結末が、独特の描写であるため、読み進めてゴールが近づくと様々な感情が刺激される。


なお、歌野晶午氏らしくない結末だったのが「家守」だったような気がする。
それは、ちょっと展開とトリックが強引だったように思ったからだ。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

家守 (角川文庫) [ 歌野 晶午 ]
価格:748円(税込、送料無料) (2021/5/30時点)


 




【今回の最優秀作品を紹介】


「葉桜の季節に君を想うということ」
歌野晶午 著 99


初めに言っておこう、この作品は多くの人がもう一度「最初から」読むことで(矛盾がないか)確認してみたくなる作品であることを。


ちなみに終盤、読み進めていくとカサブタが剥がれていくようにポロポロと「え?え?どういうこと?」というシーンが断続的に登場して、最後の最後に「えっ??そういうことなの??」という感じでタネが明かされる。


タネが明かされる・・・というか、最後まで完全に読者が騙されていたに違いないんだよね。
「そうか、確かに一度もそれについては言及されていないわ」と誰もが納得しなくてはならないのだ。


これってジグソーパズルのピースが嵌っていくという展開ではなくて、今までじっくり焼いてきたお好み焼が最後一気にひっくり返されて、それをみんなで食べるという結末なんだよ。


まさに、もんどりうってふんぞり返ること必至。


もうズバリ言おう。
オレの中では、今まで読んだ中のミステリー小説でナンバーワンと呼べる作品だと思う。


絶対に読んだ人の多くが、こんな展開のミステリー小説こそ完璧かつ完全なる名作だと呼べるはずなのだ。
だけど、誰もがこの作品の実写化を見たことがない。


要はそれこそがタネであり、キモなのだ。
この手の作戦は、一度きりしか使えないが絶対に今まで盲点だったタネだよな。


ちなみになぜ、個人の勝手な採点が満点ではなかったのかは、主人公のプロフィールを振り返る長いシーンで「とある職業の内偵」をしていた展開があるのだけど、これってどうしても大きく本編と結びつかないと思ってしまったからだ。


とはいえ、数々のミステリー賞をも受賞している超名作であることに間違いはない異論もない。


当然、オレからも超おススメの作品であり、絶対に多くの読者さんに読んでもらいたいですねぇ。
(これ以上のミステリー小説に出会う気がしないと思うくらい・・・だよね。え?遅すぎますかww)




 




(↓どれかひとつで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります!!

 

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ


 


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ6作品を勝手に評価したい

2021年04月23日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【裾は狭く、根は深く】


本屋・・・とはいっても自分は新刊を手に取って買う場合、全国展開している書店の「くまざわ書店」にしか行かない。

これは、自分の行動範囲に多くの店舗が存在するからだ。チェーン店の強みもあるのだろうけれど、偶然にしては出来すぎているほどだ。


たとえば県内では柏、蘇我、八千代台といったところに多く出没している。
なお、古本のほとんどはブックオフで調達している。


昔からよく利用していたが最近は、店舗受け取りなら送料も無料なので全国展開している強みもあって、まず探したい本はここで見つけたり、ネット経由で発注することにしている。


つまり、気分的に飛び込んだ「くまざわ書店」でしか新しい本の出会いはほぼない現状なんだ。



【まずは本屋で見つけた一冊】


大きく脱線したが、本題に。
最近本屋で見つけたのは、タイトルだけで買ってしまった一冊(2冊)になる。


「駅に泊まろう!/駅に泊まろう! 2 コテージひらふの早春物語」
豊田 巧  75


こちらは、主人公のある場面を切り取ったシーンが描かれたもので、ミステリーものではなく「THE物語」だ。
特に感情など揺さぶられることなく読み物として物語を読み進んだが、嫌な感じもせず読み切ることが出来た。


腰を据えて読むよりは、旅行の移動中とかに読んだら旅情も重なっていいかもしれないと思った作品。
鉄道好きではなくても読めるけれど、鉄道好きならちょっと面白みが増すことだろう。



【ネットから得た情報によって購入してみた5作品】


「イニシエーション・ラブ」
乾 くるみ  65


どこかのだれかがオススメのミステリー作品だと書いてあったので、古本屋から入手して購入したのだけど、読んでみたらゴリゴリの物語だった。


主人公かつ主観対象の冴えない青年がひょんなことから自身の成長とともに様々な人生経験を積んでいくというストーリーになっていて、とても女流作家とは思えない書き筋は面白かったかな。


ただし完全に男目線で社会人たる行動、身勝手な行動など描写されている場面を切り取って表現しているものの、自身の経験と重なるところが一切ないので、主人公に感情移入できずモヤモヤッとしたまま物語は結局終わってしまった。


たしかに一行一文で手の平が返る転調になるものの、ミステリーではない。
作者が伝えたい意味はわかるが意図はイマイチ読み切れないというのが正直な気持ちだったかな。



「リラ荘殺人事件 改版」
鮎川 哲也  60


こちらも誰かのオススメミステリー作品だということで購入したが、昭和時代のストーリーかつ独特の言い回し、外国文学や絵画の知識を問う場面に読者が置いてけぼりになってしまう。


なおかつ登場人物があまりに多く、中盤以降も新規で参戦があるから超煩雑。
しかも新参者がガチでストーリーに絡んでくるから整理が難しくなる。


また、主観が定まらず作者側の誘導もあるから、読んでいてどこに読者の立ち位置を置いておけばいいかも疑問だった。
このストーリーがかつて評価されたのは、斬新なトリックと結末を迎えたからだけに過ぎない。


警察がこれだけの殺人が起きるのに第三者に救いを求めたりと非現実的な展開は、これだけのトリックがあったから最後まで読めたが、展開そのものには萎えたためこの評価とさせていただいた。


「火の粉」
雫井 脩介  78


この作品が素晴らしいのは、いつの時代で読んでもリアルな感覚があるということ。
そのうえ、本当に最小限の登場人物でストーリーを完結させ、結末があまりに衝撃的で見事な伏線回収までなされているなところも評価できる。


それなのになぜこの評価点にしたのかは、中盤で表現されている家庭のある生活場面を切り取った箇所があまりに長いからだ。


見る人が見ればそれは「丁寧」なのかもしれないが、自分にはそこがムチャクチャくどいように感じたため。
でも、ミステリー好きならこの作品は必ず通る必要があるだろう、名作だ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

火の粉 (幻冬舎文庫) [ 雫井脩介 ]
価格:838円(税込、送料無料) (2021/5/2時点)


 



「アヒルと鴨のコインロッカー」
伊坂 幸太郎  83


冒頭の時間軸と主観軸をしっかり整理しておかないと、後半に入っていくところでゴチャついてしまうから注意。
それは一定の登場人物が出そろったところから、急にストーリーが加速するからだ。


でもこの作品の展開は、一般的なミステリーに全くないものなのに斬新かつ読みやすい。
それでいて期待を裏切るのだから面白い。これも名作だ。


 



【今回の最優秀作品を紹介】


「ハサミ男」
殊能 将之  92.5


ありがちなミステリーとして、最も近しい人が実は犯人でした的なものが散見されるが、この作品は、もっともっと近しい人が舞台となって作品を掻き回すから非常に面白い。


あまり語るとネタバレになってしまうので、ここらでやめるけれど登場人物が少なく、リアルな表現、主観側の行動や思想が事細かに表現されているのもいい。


また自然な流れで種が明かされるかと思いきや自分も「えっ?」と声を上げてしまうタイミングにも感服。
まさに完璧なミステリー作品といっていい。


じゃあなぜこの評価点なのか?
複数軸あるうちの1軸側の犯人が、自分は中盤で分かってしまったからだ。


ミステリーに敏感な人なら5分の2くらいの時点でそれが分かる犯人の言動が登場してしまうらしいので、その辺の箇所だけ気を使っていただいたら、超完璧なミステリー作品だったことだろう。


でも超名作であることは間違いない。
超おススメだ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ハサミ男 (講談社文庫) [ 殊能 将之 ]
価格:968円(税込、送料無料) (2021/5/2時点)


 


(↓どれかひとつで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります!!)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自分が好きな小説の定義とは?

2021年04月22日 23時59分59秒 | ハマった小説の話

【バックボーンを簡単にご紹介】


自分は、小学生のころ学校図書館にあった江戸川乱歩の「怪人二十面相シリーズ」にハマり、少年探偵の小林君(だっけ?)に感情移入しながら読み漁ったことをきっかけにミステリー小説に没入した。


中高生になるとロック音楽が好きな人間へとなっていくのだけど、一人旅に出れば「鉄チャン」が高じて西村京太郎氏の鉄道ミステリー作品を片手に出かけたりと、ミステリー作品をやっぱり多く読むようになる。


その後、森村誠一氏の本格ミステリー作品を軸に松本清張氏、その他歴史ミステリーなどの著書なども読み込んだが、偶然手に取った「ある作品」に出会ってから推理小説という見方が変わっていくことになった。



【星占術殺人事件】


島田荘司氏のこの作品に出会った時、そのトリックに言葉で表せないくらい衝撃を当時受けた。
これまでにあった人として想像できる事件ではない結末に、度肝を抜かれたのだ。


たしかに中盤までの前段で心が折れそうになる展開があるのだけど、それを終盤一気に取り返してくるのだから、作品内容を今でも忘れることができないほど。


勿論、今の時代ではDNA鑑定があるのでこのような小説内の事件は早い段階で流れが見えるから、現世で読んでも面白くないかもしれないというところも・・・ミソなんだよな。



【面白いと思う定義】


展開が面白いとか、トリックが面白いとか、人とによって好みが違うのは百も承知。
好きな味噌汁が人それぞれ違うように、小説だってそうなのだ。


だけど、これだけは言えることとして、登場人物が少なくてアッと驚く展開があり、それでいて臨場感も伝わってくるストーリーが誰もが面白いと思えるところが主軸にあると思う。


自分の場合は、第一にストーリー分かりやすく、そして感情移入できる程度や割合、伏線の(確実な)回収、情報の裏付け、主観の位置などの調味料が、その縦軸にどのように味付けされているかが面白いと思うキモだと考えている。



【そこで出会った2氏がSTDに】



散々こちらでもコメントしている青柳碧人氏および柚月裕子氏の作品は、全巻読破したうえで自分の読んだ小説の評価標準(スタンダード)にもなっている。


どちらも偶然、書店や古本屋で手に取った一冊からハマったのだけど、両氏の作品に共通しているのは「主観の位置づけが良く、情報の裏付けがしっかりしている」ということ。


加えて青柳碧人氏の作品なら「伏線回収の鬼」でもあるしSF的な展開でも流用できる器用さが好きなところだし、
また柚月裕子氏の作品なら「登場人物が最小限」かつ「臨場感がリアル」だというところだろう。



【やはりミステリーものもピンキリ】


今まで数多くの小説を読み込んできたが、この両氏の作品に出合ったことで、逆に今まで読んできた”ある”作家さんの作品が、とても薄っぺらくて裏付けも曖昧なものに感じるようになった。


たとえば最後にプロセスなく、突然新たな登場人物が現れて「実はその人が犯人でした~」とチャンチャンで終わる作品などに出会うと結末以上に悲しいものが混みあがってくるというようになった。


だから、今後読む作品は出来るだけハズレを引きたくないんだけど、なかなか運命的な出会いってないんだよなぁ。
だれか教えてくれないものかしら(笑)


いわた書店さんの一万円選書だけではなく、もっと身近で簡単に教えて下さる方・・・
ご連絡待ってますwww


(↓どれかひとつで結構ですのでクリックしていただくとありがたいです!励みになります!!)

にほんブログ村 釣りブログへにほんブログ村 釣りブログ 千葉釣行記へにほんブログ村 資格ブログへにほんブログ村 資格ブログ 資格マニアへにほんブログ村 オヤジ日記ブログへにほんブログ村 オヤジ日記ブログ 40代オヤジへブログランキング・にほんブログ村へブログランキング・にほんブログ村へ

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

摩天楼の怪人 (創元推理文庫) [ 島田荘司 ]価格:1320円(税込、送料無料) (2021/5/2時点)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする