【“安房”をどう読むか】
当方は、人生の9割を千葉県で生きてきた人間。
そうなれば、すでに生粋の千葉県人と自負しているところである。
突然ですが、千葉県とは3つの国から出来た県であることくらい、ちょっと日本史をかじったことがある方ならご存じだろう。
ちなみに北から、下総国、上総国、安房国であるが、千葉の人なら安房といったら「あわ」と呼称する。
ところが、岐阜県北部周辺の人は安房といえば「あぼう」と表現する。
自分がこのことを知ったのは、まだ2年も経っていないことなのだけど、スペルは同じでも読みが違うことなんか日本語なら全然普通にあることであるし、特に地名とくればなんでもアリであることを我々日本人は刷り込まれている。
【何の因果か1年ちょっとで綿菓子状態に】
自分がいい歳して「君の名は。」キッカケで岐阜(特に飛騨地方)にハマったのは、ここの読者である方ならもうしつこいぐらい承知していることだろうか。
そのことをキッカケに、そもそもの神社巡りという行動に引っ掛けて護国神社を中心に全国を旅するようになった。
当然、岐阜をメインに行動していると北陸方面への行動も生じてくることになる。
そんな飛騨や越中方面に繰り出している頃、富山県で長く修行経験のある板前さんと知り合いになる。
加えて、時を同じくして飛騨料理屋を営む千葉県人の女将と知り合いになり、岐阜で鶏ちゃん専門店を営む伝道師まで紹介されたりする。
つまり、岐阜は高山に割りばしを突っ込んで綿菓子を作るかの如く、突然、ぐるぐると知人らを巻き込んで知り合いがどんどん増えていったんだ。
交友関係のとにかく狭い当方にとっては、いい旅のアクセントが増えたような気持ちでもいるし、お酒を楽しむということが一層楽しくなってきた気がするという不思議な楽しい気持ちになるのよ。
【脱線したが、安房のはなし】
話を戻そう。
富山で修行経験のある人が、千葉と富山をクルマで往復するという話の際、キーワードとして「結局富山から松本経由で帰ってくるルートで一番早かったのは“あぼうとうげ”を抜けてくるルートだった」というネタを何度も聞かされたんだわ。
そのときは会話の中だから、“あぼうとうげ“がどんな字を書くのか全く分からなかった。
ところが、自身が高山から松本まで特急バスにのって向かった際に「安房峠道路(安房トンネル)」を通り抜けたんだ。
その時に「あっ、これが”あぼうとうげ“かぁ」と気づいたわけ。
この時は、その当時、高山と松本のあいだにあったアルプス越えという過酷極まりなかった峠越えの逸話を様々な人から聞いていたので、便利な道路が出来たんだねぇと振り返っていた。
【やっと本題】
思い立って今日、改めて「安房峠」のことをググっていたら、安房国出身の日蓮上人が当該峠を越える際に命名したという記事を発見した。
読み方がどう変わったまでは調べきれなかったけれど、千葉南部と岐阜北部地方(長野西部)がつながっていたという情報は、なぜか興味と嬉しさを覚えたので今回記事にしてみたというお話。
しかし、安房峠を調べているととにかく様々な情報が入ってきて面白いのよ。
それらをすべてここで披露出来ないので、ここから先は各自で掘り下げて欲しい。
【以下余談/蛇足】
日蓮宗は、千葉でも信者が多いのは、当然発祥の地でもあるわけだから当然といえ当然。
だけど、多くの葬式に参加するような年齢になった当方としては、日蓮宗の葬式に参加したことって片手で足りる程度なんだ。
千葉では圧倒的に真言宗が多い印象のよ。
ちなみに当家は浄土真宗(東系)で、こちらも自分の家以外だと片手以下の葬式にしか参加したことがない。
(もともと当家の本家は青森。母方に至っては禅宗”曹洞系“だった。)
千葉では日蓮宗が発祥の地であることは承知していたものの、日蓮宗の葬式にあまり参加したことがないことってどうなんだろうなぁと思って調査を開始してみたわけ。
【想像通り、でも意外なことも】
日蓮宗の寺院の数は、千葉県が最も多く関東圏を除けばぶっちぎりの多さだった。
ちなみに岐阜県は日蓮宗が多くなく、最も多いのは禅宗系(臨済宗など)のようだったから、宗派と地名命名とは関係がなさそう。
参考までに、千葉で最も多いのは、天台・真言系らしく、こちらも日本でトップの寺院数だったというのが面白いところ。
実に千葉県の寺院数では55%以上、日蓮宗が日本一多い割に県内では23%程度に留まっている。
そこで全く関係ないけれど、浄土真宗は北陸圏が最も多く、当家担当の住職も富山から分家しているお人なんだ。
そう思うと人生50年弱生きてきて、ここまで飛騨や越中方面に自分とつながりが出来ていくなんて鉄チャン時代(中学生~20代前半)では想像もしていなかったことなんだよなぁ。
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