なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

今年も咲いたムカデラン~わたしのお庭2023/7(後編)

2023-08-02 05:30:43 | 植物

昨日一日で投稿してしまうつもりだったのに、結構長くなったので残りを今日にしました。
主にじいちゃん庭の花です。
せっかくなので、クイズをひとつ。
これから登場する植物、虫の中で仲間外れはな~んだ。
答えは最後に!

今年も咲いた、こちらの花!


う~ん、ピント甘々ですが可愛いランのお花分かっていただけるでしょうか。
そう、こちらムカデランです!!
じいちゃんがぶら下げていたムカデランに今年も数輪花が咲きました。
野生では絶滅危惧種になっているそうで、大切にしたいと思います。
(といっても、ぶら下げているだけですが・・・)


革質の葉がムカデの足のようなので、ムカデランと名付けられたそうです。


ランはランでも、ラン科ではなく、ハゼラン科ハゼラン属のハゼラン。
南米原産なので、今の気候はウハウハ科と思ったら、最近のかんかん照りで苦戦しています。
こちらは十分水があるときの夕方に撮った写真。


前に詳しくご紹介したアメリカノウゼンカズラはずーっと咲き続けています。


花を覗いてみると、前にはいなかったアリさんがびっしり。


庭のアラカシにクマゼミの抜け殻が沢山。


そして、暑さをものともせず、というより暑さ大好きのクマゼミくん。
早朝から人迷惑も顧みず、シャアシャア大音量で鳴いています。
沢山いるのになかなか見つけられません。ようやく見えました!


移動したところをパチリ。


この木(ハナミズキ)にはこの一頭しかいないのに、耳が痛くなりそうな音です。
そして、今日の最後はこちらです。
じいちゃんの庭で、今年は豊作です。


イヌビワ(クワ科イチジク属)です。
ビワという名前が付いていますが、イチジクの仲間で、見た目もミニチュアイチジクと言う感じ。
前に調べたとき「食べられる」と書いてあったので、よく熟した実を2個持って帰りました。
まずは2つに割ってみました。
あれ、こちらはアリさんまで持って帰りました。ということは美味しい!?


さらに熟したもう一個も半分に割って汁をなめてみると、薄甘いです。
思い切って皮をむいてパクリ。完全無農薬ですので・・・


お味はというと、薄味のイチジクでした~
特に種(実はこれが本当の実・・痩果です)のプチプチした感じは、イチジクそのものです。
小さすぎて食べ応えがありませんが、十分食用になりそうです。

ここで注意。
イヌビワにはいわゆる花は付かず、実のような雄花嚢と、雌花嚢があります(雌雄異株)。
本当の「花」はこの花嚢の中にあり、蕊もそこにあります。
というのも、花粉を運んで受粉させるのが「イヌビワコバチ」というハチだからです。
雄花嚢に寄生するイヌビワコバチの雄成虫は一生外に出ず、外から入った雌成虫と交尾します。
交尾した雌成虫は雄花嚢の中にある花粉を付けたまま、別の花嚢に入ります。
その時、雄花嚢に入ると産卵して子孫を残しますが、受粉はせず実はできません。
一方、雌花嚢に入ると、産卵しないので子孫を残せませんが、受粉して実ができるそうです。
(見た目があまり変わりませんが、雌果嚢と呼ぶそうです)
私が食べたのは、雌果嚢というわけ。
ちなみに、果物のイチジクも全く同じ仕組みだそうです。

最初に注意と書いたのは、見た目が同じでも産卵後の雄花嚢の中にはイヌビワコバチの幼虫が!
なので、よく熟していると思ってパクリと食べると、虫入りであることがあります。
特に冬になっても残っている「イヌビワの実」はほぼ雄花嚢なので、ゆめゆめパクリするなかれ。

説明長くてすみません。
本当に植物って不思議ですね!

最後に、クイズの答えです。
仲間外れはハゼラン。
残りの3つは、ムカデ、クマ、イヌとどれも生き物の名前が付いています。
ハゼランは爆ぜ蘭なので、生き物じゃあないですね。
あ、ハゼラン、仲間外れってなんや!って怒って爆発してます!!
この丸い玉からポンポンと種が散って、また増えてしまう~


【撮影:2023/7  自宅】


コメント (18)
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