7月後半から続いた猛暑とカラカラ天気。
これが植物にとっていいわけがありません。
例年なら、草刈りしても雨が降るとすぐに新しい草が生えてくるのですが、今年は全然。
それどころか、あちこちの草が枯れて荒涼とした光景に。
久しぶりに山科川の河口付近のお散歩に出かけましたが、いつも緑一色なのにこのありさま。
水路脇の草が枯れて茶色くなっています。
こんなことは初めてです。
でも、見てください。
枯れた草の向こう側、水路の脇には今年も紫色の花が沢山!
そうなんです。
道草散歩でこの紫色の花が咲いているのを見かけたので、ここならもっと咲いているかも・・・
と思って足を運びました。
水路脇の道を歩くため、階段を下りていきます。
お~咲いてる、咲いてる!
そう、ヤナギバルイラソウ(キツネノマゴ科ルイラソウ属)の花が咲き始めました。
まだ満開ではないですが・・・
水辺に似合う涼し気な花を見せてくれました。
キツネノマゴ科といえば、スズムシバナや先日見たユキミバナなどもそう。
色も雰囲気もちょっと似たところがあります。
調べてみたら、このルイラソウ属とイセハナビ属はどちらもルイラソウ連に属しているようでした。
ヤナギバルイラソウは園芸種ですが、今では世界中で逸出して野生化しているそうです。
元々、ルイラソウ属は熱帯から温帯に分布するそうなので、暑さには強そうです。
それで、この酷暑の日本でも増えているのでしょう。
花を覗いてもあまり蕊らしいものが見えません。
そこにアブの仲間でしょうか、しきりに蜜を吸いにやってきていました。
結構虫の力が強いのか、花弁がひっくり返っている花がありました。
2つ上の写真中央の花をトリミングしてみると、お~、ちゃんと雄しべと雌しべが見えていますね。
そして、こちらの花に来ているアブの翅
これもチョウトンボで勉強した構造色! 光の当たり方によって色が変わります。
他にもいろいろな虫が・・・こちらモンシロチョウでしょうか。
こちらはイチモンジセセリです。
こうやって、虫と花が持ちつ持たれつ、ヤナギバルイラソウの繁栄に貢献しているんでしょうね~
ちなみに、秋になればこの花がすべて実になり、大雨時に流れ出し、繁殖地を増やしています。
こんどはどこまで広がるでしょうか。
明日は山科川下流でヤナギバルイラソウ以外で見たものをご紹介しますね~
おっと、昨日の投稿で「トンボの続きは明日」と書いたのに、一日延びてしまいました。
明日をお楽しみに!
【撮影:2023/8/13 京都市伏見区】