今年の夏の暑さは異常で、9月になってからもなかなか涼しさは訪れません。
そのせいでしょうか、植物園でも花の姿が少なめです。
せめて近場でもうちょっと花の見られる場所はないかと考えた末、寿長生の郷にいくことにしました。
寿長生の郷(すないのさと)は、叶匠寿庵が開いた里山で、これまでも何度かご紹介しています。
そこに行く途中、前から気になっていた神社に立ち寄ることにしました。
広い駐車場に車は私の車以外1台のみ。
その車の中の人はのんびり朝ごはんを食べている模様。
結局私一人なのね。車を降りて向かうことにしました。
鳥居の扁額には、「猿丸神社」の文字。
車道は避け、横の歩道を通って向かいました。
緑が眩しいです。
手を清め
少し進むと、こじんまりした境内に本殿が見えてきました。
正面に回ると・・・
何の変哲もない神社のように見えますが、唯一目を引いたのが狛犬ならぬ狛猿。
猿丸神社だけあって、猿なのでしょう。
ちょっと面白いと思ったのは、阿吽になっていないこと。
両方とも口を閉ざしていますね。
本殿にお参りします。
ここらで気になるご由緒ですが、ご祭神は猿丸太夫です。
猿丸太夫といえば、百人一首のこの歌、
「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」を思い浮かべるのではないでしょうか。
情景が目に浮かぶような歌で、遠い昔の中学生時代、いち早く覚えた歌の一つです。
歌は有名ですが、作者の猿丸太夫は生没年不詳、謎の多い人物です。
梅原猛の「水底の歌」や、井沢元彦の「猿丸幻視行」にも登場し、どちらも強く印象に残っています。
猿丸神社は、その猿丸太夫をご祭神とする神社で、ホームページを見ると、
「猿丸太夫は古来、歌道の神として崇められ、多くの文人墨客がこの地を訪ねています。
また、近年に入ってからは、瘤・でき物や身体の腫物の病気を治す霊験があるとして、"こぶ取りの神"
として篤く信仰されるようになりました。」(一部改変)とあります。
ご覧の通り、本殿の前には、瘤のある木が供えられていました。
撫でさすられているのか、表面はツヤツヤです。
歌道の神様がなぜ今瘤取りの神となっておられるのかはちょっと分かりませんでしたが・・・
ご本殿の前には、猿丸大夫を顕彰する石碑と石鉢がありました。
この石鉢から、祭日にはご神水を参拝者に供するそうです。
ちゃんと授与所が開いており、ご神職さんから御朱印をいただきました。
それほど広くないのですぐに境内を巡り終え、神社を後にしました。
お気づきかもしれませんが、猿丸神社でもう一つ有名なのが紅葉です。
境内のいたるところにカエデ(イロハモミジ)の木があり、涼し気な緑陰を作っていました。
こちらは、帰りに見た鳥居と青もみじです。
ちょろちょろと動く鳥の姿。
メジロが実をつついていたのでしょうか。
緑のメジロがさらに緑に染まっていました。
見事な青もみじを見ながら、今度は紅葉の頃に来ようと心に誓ったのでした。
ここから寿長生の郷はほんの少しです。
明日からは残暑厳しい寿長生の郷の様子をお届けします。
【撮影:2024/9/7 宇治田原町】
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猿丸神社が、のんびりしている場所なのが、
伝わってきます。
狛犬ならぬ狛猿
へぇぇぇ、これはまた楽しいお出迎え、
猿丸神社、普段出会えない神社なのも伝わってきますね。
「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」
これを一番最初に覚えたと覚えている記憶力が凄い(@_@)、
でも大昔、百人一首の本を買ったことを思い出しました
もう9月中旬過ぎたのに、暑いですねぇ~
『宗教年鑑』に記されているものだけでも、8万社を越えるそうです。
個人や企業がお世話をされているお稲荷さんのような神社は、もっとあるのでしょうね。
さて、猿丸神社は瘤を取る神社だとか。
最近はめったに見ませんが、昔は瘤のあるお年寄りをよく見ました。
今はスキンケアが進んでいるので、減ったのでしょうかね。
瘤といえば、『こぶとり爺さん』の話が思い浮かびます。
「昔々、あるところに、ちょっと太った小太りの爺さんが住んでいました・・」
今日も暑くなりそうですね。
あ~反対ですネ。
猿丸神社の在る場所に叶匠寿庵が開いた里山が在ると
いう事ですネ。
「奥山に・・・・」の百人一首は私も大好きな句です。
青楓の緑陰を拝見すれば、なるほど・・・と納得出来ます。
瘤が出来て居る人を最近は見ませんネ。
医療で早く、処理してしまわれるのでしょうネ。
寿長生の郷、どこかで聞いたことのある名前だと読み進めると、叶
匠寿庵が開いた里山と説明があり思い出しました。
寿長生の郷と書いて、「すないのさと」と読むのですね。スタート
から己の学のなさに打ちひしがれました。(泣)
さらに、猿丸神社のご祭神が猿丸太夫と言われても、あんた誰?と
しか答えられません。
百人一首で詠まれた歌の作者と言われても、この歌は全く思い浮か
ばず、さらに、さらに己の学のなさが情けなくなりました。
狛猿も珍しく、狛猿がでなく、阿阿というのも面白いです。また、
こぶ取りの神様というのも初めて知る霊験です。
私自身の学のなさを思い知らされる一日でしたが、今更後悔しても
しかたないので、開き直って明日から「無知」を謳歌します。(笑)
「狛猿がでなく、阿阿」⇒「阿吽でなく、吽吽」
こんばんは~
実を言うと、ここに行ったのは初めてではなく、今から30年以上前に行ったことがありました。
その時の記憶は狛猿のみでしたが、「久しぶりに来ました~」ということで、ご神職さんとのお話のきっかけにはなりました。
それにしても、こんなにモミジが多かったとは・・・
紅葉シーズンには70台止められる駐車場も満車になるそうです。
奥山に・・・の歌は情景が目に浮かぶような歌なので、中学生の女子には覚えやすかったのだと思います。
百人一首は冬休みの宿題で全部覚えさせられました・・・
こんばんは~
日本には八百万の神々がおられるのですから、8万社でも少ないくらいですね。
それにしても、徳川家康公が権現様として祀られるのはなんとなく分かりますが、猿丸太夫を拝むというのが不思議な気がします。
shuさんを祀る神社があってもいいように思いました。
こぶのあるおじいさんが昔はおられたのですか?
私自身はあまり記憶にありません。
そういえば、母の手の甲に、ガングリオンという瘤のようなものがあったのを思い出しました。
今は、目に見える瘤ではなく、体内に巣食う癌を瘤に見立てて、信心されているようです。
瘤取り=小太り・・・う~ん。
大阪育ちのなつみかんとしては、「山田く~ん、座布団一枚持ってって!」です(笑)
>猿丸神社... への返信
こんばんは~
書き方が悪かったのですが、猿丸神社と寿長生の郷は5㎞ほど離れているので、それほどの関係はないと思います。
(猿丸神社は宇治田原町、寿長生の郷は大津市です)
奥山に・・の歌、ran1005さんもお好きとのこと。
情景が目に浮かぶいい歌ですよね。
猿丸神社の境内はまさにモミジの名所。
ひょっとしたらシカも出てくるかもしれません。
ぜひ紅葉シーズンに行ってみたいです。
瘤を持っている人が減ったので、今は体内の瘤=癌を取り去る神様として信仰されているようです。
それだったら、いくらでも拝みに来るひとがおられるでしょうね!
>「無知」を謳歌します... への返信
こんばんは~
今日の記事ではいかにも知ったかぶりしましたが、たまたま中学生の時に百人一首を覚えさせられたから、記憶に残っていただけです。
お正月休みに覚えて、始業式の日に、前項百人一首大会が行われたのです。
運動はすべてダメダメのなつみかんでしたが、こちらは結構頑張って学年3位になりましたよ~
(唯一の過去の栄光です)
それもあって、今でも百人一首は好きです。
確かninbuさんは叶匠寿庵のお菓子をお遣い物にされるとおっしゃっていませんでしたか?
全国的に有名だとは知らなかったので記憶に残っています。
狛犬ならぬ狛猿が神社の前に鎮座する猿丸神社、一度行くと印象に残ります。
そういえば、狛〇には犬のほかに、お稲荷さんのキツネや、イノシシなどもいますね。
探して見るのも面白そうです。
おさるさんの神社なのですね。
勤めている時にお稲荷さんを祀っていていて狐さんがいました。
調べたら犬だけではなく色んな動物が関わっていて面白かもね。
寿長生の郷は最初にhanatyanの所で知った場所です。
今度は紅葉に時期にまた紹介して欲しいわ。