byエリザベス・ヘインズ。小田川佳子訳。早川書房。
人の心には底なしの闇が広がっている。普段は気づかず平静でいられるが、気づいたら最後、どこまでも底なし沼のような闇に引きずり込まれ、溺れていく・・・
主人公のキャサリンは4年前の事件がもとで、家から出るとき、帰ったとき、玄関の鍵、窓とカーテン、部屋のドア、キッチンの引き出しなど何度も何度もチェックしなければ気がすまなかった。誰かが家に侵入してくるのではないか、誰かにつけられているのではないか、たえず恐怖に捕らわれ精神のバランスを崩していた。同じアパートの上の階に越してきた、精神科の医師、スチュアートによって、精神の病は少しずつよくなってはきたが・・・
彼女の精神を蝕む原因となった事件とは・・・