スウェーデンミステリー『消えた少年』

byアンナ・ヤンソン。久山葉子訳。創元推理文庫。

スウェーデンの東南に位置する美しい島、ゴットランド島を舞台にしたミステリー。
シングルマザーで女性警察官マリアの目を通して描かれる。
この作品はマリア・ヴェーンシリーズ８作目にあたる。

陶芸家のマッティンとその妻、心理療法士スサンナ。
政治家のラーシュと看護師のエルヴィーラ。
スサンナのいとこで、シングルマザーで介護士のシャルロッタ。
以上の３組の崩壊寸前の家族が描かれている。
マッティンとエルヴィーラの不倫現場を見た少年が失踪したことから物語は始まる。
少年の母、シャルロッタは過去に息子をもう一人事故で亡くしていることから、再度の息子の失踪に
精神的にも追いつめられる。その異常さはどんどんひどくなり・・・・

ゴットランドはストックホルムから飛行機で５０分のところにある人気観光地として知られている。
８月には中世週間祭りがあり、観光客がみな中世の衣装を身にまとって歩いているそうで、映画のセットの中にまぎれこんだような
気分になれるそうです。作中のレストランが実在しているレストランなので（作中人物が経営している店を除く）
ゴットランドに行くことがあったらぜひ行ってみたい。